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タミル・ナードゥ州の州都チェンナイから南に70km程度のところにある、カーンチープラム(Kanchipuram)とマハーバリプラム(Mahabalipuram)を観光しました。南インドはイスラム文化の影響(侵入)をあまり受けなかったため、古代からのドラヴィダ文化が色濃く残っていますが、その中心地がタミル・ナードゥ州です。
ちなみに、今日明日とタクシーを借り切って移動しました。最初に向かったのは、ヒンドゥー教7大聖地のひとつであり絹織物の産地としても知られるカーンチープラムです。 エーカンバラナータル寺院(Sri Ekambaranathar Temple) カーンチープラム最大の寺院。ヒンドゥー教3大神のひとつシヴァ神を祀ってます。高さ60mの巨大な白いゴープラム(塔門)が目につくほか、寺院の巨大な回廊にはシヴァ神の象徴であるリンガが136本(?)ずらっと並んでいるのが印象的です。 ヒンドゥー教徒以外は本堂に入れませんが、本堂の一角には樹齢3500年とされるマンゴーの木と祠があります。このマンゴーの木の下でシヴァ神と女神パールヴァティーが結婚したのだとか。祠の入り口には長男ガネーシャ(歓喜天)、リンガを抱くパールヴァティー、次男スカンダ(韋駄天)の像があります。シヴァ神を祀る寺院では、リンガを礼拝の対象とするようですね。どうでもよい豆知識ですが、通常シヴァリンガはヨーニの中心部に丸い円柱のリンガが立っているのだそうです。これの意味する事は、我々の住んでいる世界はシヴァとパールヴァティーによって作られた、という事のようです。 象のいる寺院 次に向かったのは、エーカンバラナータル寺院から車で5分程度の寺院。今回、観光ルートは完全に人任せだったため、名前を覚えてない寺院が幾つかありますが、ここもそのうちのひとつです。 ワラダラージャ寺院?(Sri Varadaraja Temple) カメラ持ち込みチケットには、Sri Devarajaswamy Devasthanamと書いてあるのですが、ワラダラージャ寺院でよいはず。ヒンドゥー教3大神のひとつヴィシュヌ神を祀っている寺院。99本の石柱彫刻をもつホールが見どころです。彫刻のひとつひとつがヒンドゥー教の叙事詩?(マハーバーラタとラーマーヤナ)に出てくる物語の一場面に対応しているそうです。下の方の写真は、6女神が合体してるのですが、どういう場面かは覚えてません。 カーンチープラムの後は、ベンガル湾を望む港町マハーバリプラムへ向かいました。現在はのんびりしたリゾート地ですが、7世紀頃パッラヴァ朝における東西交易の拠点として栄え、数多くのヒンドゥー教寺院が建立されています。マハーバリプラムの建造物群は、石窟を中心とする古代建築から、石造を中心とする中世建築への推移を同一箇所で見られる貴重さと、南インドのヒンドゥー建築発祥の地として重要である事から、1984年にユネスコ世界遺産に登録されてます。以下、石窟寺院から石彫寺院、そして石造寺院へと年代順に書いてます。 石窟寺院と岩壁彫刻 花崗岩台地には10を超える石窟寺院が残っており、建築、彫刻ともに貴重なのだそうです。この岩壁彫刻は、ヴィシュヌ神が登場する一場面と説明された気がします。それ以上は何も知りません。花崗岩台地の頂上付近からは、ベンガル湾が望めます。 アルジュナの苦行 これは日本から持ってきたガイドブックにも載っている、岩壁彫刻「アルジュナの苦行」または「ガンガーの降下」です。彫刻の解釈の仕方によって名前が違うらしいです。幅約29m、高さ13mの岩山に彫られた世界最大の規模の浮彫。 石彫寺院 Five Rathas(5つの石彫寺院)。7世紀半ばに、ひとつの巨大な花崗岩から彫り出された精緻な彫刻。5つの寺院の他にも、ライオンや象、ナンディー牛(シヴァ神の乗り物)の彫刻があり、その後の南インドの寺院の手本になっているそうです。 石造寺院 海岸寺院。8世紀初頭に海辺に切石を積んで造られた石造寺院。現地の花崗岩を彫る形式から、運んできた石材を加工して積み上げる形式を南インドで最初に実現した寺院らしいです。海風や波による浸食作用による損傷を少しでも防ぐため防風林が植えられています。僕が訪れた時は、補修(補強?)作業が行われていました。 クリシュナのバターボール これは建造物でも世界遺産でもないですが、ガイドブックに載っているのでとりあえず。パッラヴァ朝時代に象を使って動かそうとしたが全く動かなかったと伝えられる、クリシュナのバターボール。裏側から見ると、バターボールをナイフでサクッと切ったようになってますが、写真撮ってなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月23日 00時55分12秒
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