わが家の水道、その使用量と降水量の関係
前回の記事で、「わが家のLPG、その使用量と気温の関係」を書きましたが、では水道の使用量の推移はどうか、ということで、本日は水道をテーマにとりあげます。電気、ガス・灯油、ガソリンという家庭から排出される二酸化炭素の三大項目に比べると、排出量は少ないのですが、水道局が上下水道における取水、浄水、排水などにかけるエネルギーのために、やはり二酸化炭素を排出しています。わが家では、節水のために1500Lの容量をもつ大型の雨水タンクをつけています。本格雨水利用システムあめん坊αという福岡のプラスα工房という会社のものです。この雨水タンクに雨水をため、トイレ、それに庭の水撒きなどのための外の蛇口につながっています。他の主な節水対策としては、風呂の水を洗濯に利用しています。国土交通省 土地・水資源局水資源部の「平成21年版日本の水資源について」(水資源白書)の資料に、東京都水道局が2006年度に調べた目的別家庭水使用量の割合が出ているので、それを円グラフにしてみると、となっており、トイレと洗濯に、雨水や風呂の水を利用できれば、相当の削減になるはずです。トイレと洗濯の水をすべて利用できるとすれば、トイレ28%+洗濯16%=44%になりますが、そうはいきません。トイレの場合には晴天が続いた場合、雨水がたりなくなる(その場合、上水を補給する)ことになります。洗濯については、洗いとすすぎの1回目は、風呂の水でいいですが、すすぎの仕上げは上水道の水を使うので、すべてということにはならないわけです。その効果は、3割から4割程度というところになるでしょう。半減して50%の水使用を目標とすれば、その他の節水をどれだけしてプラスαできるかも重要となってくるということになります。さて、わが家のデータです。水道の検針には2ヶ月に一度来て、2ヶ月分をいっぺんに検針、請求されるわけですが、1ヶ月ごとに直した(2ヶ月分を半分にした)使用量と料金(月額)も示しました。また、トイレの水を供給する雨水については、降水量と関連があるのではないかということで、それも合わせて表にしてみました。(降水量は、前回の記事の気温と同じく気象庁ホームページのサイトの過去の気象データ、鹿児島県鹿児島の月ごとの値を掲載させていただきました。)日本の1人1日の平均水生活用水使用量はというと200~350L(地域差あり)で、1ヶ月にすると6,000~10,000Lほどになるようです。生活用水使用量の資料によると、これも東京都水道局の数値(2003年度調べ)ですが、1ヶ月あたりの平均水使用量は、次のようになっています。わが家(現在4人)の1ヶ月の水使用量は平均して13.58m3ですから、4人世帯の平均使用水量26.8m3の約半分ということになります。したがって、上記のトイレの雨水利用+洗濯における風呂の残り湯使用+αで、水使用量半減の目標はほぼ達成できているといっていいでしょう。この水道使用量の推移が降水量とどのような関係にあるか、グラフにしてみました。いまひとつ関係が明らかではないのですが、水道使用量が2か月分で1ヶ月ごとに分割すると実態を反映していないということもあるかと思い、次に降水量の方を2ヶ月分まとめて2ケ月ごとの推移を示してみました。こうすると、2007年の7・8月までは相関が明らかでないようだけれど、2007年9・10月以降は降水量が多いと水道使用量が少ない、降水量が少ないと水道使用量が多くなる関係が見えてきたような気がします。本当は、何日間雨が降らない日が続いたかが、雨水タンクが空になり、上水道の水を供給しなければならなくなるということで、雨水利用にとって大切なのですが、調べるのがたいへんということで今後の課題とします。じつは、この雨水タンクは値がはったもので、少し無理をして買いました。しかし、わが家では1ヶ月の水道使用料金が上下合わせて3000円弱。ネットなどで他の方の水道使用量を見ると、6000円から8000円、なかには1万円近い家庭もあるようです。そうすると、わが家は他の家庭に対して1ヶ月3000円から7000円の割安。年間にして4万円から8万円ほど節約している計算になります。そうすると、初期投資が多少かかっても、経済的にも見合うものだということになります。しかも、雨水タンクなどの雨水の貯留は、大雨の時の氾濫などを防ぐ効果がある(一度に雨水が流れるのを防ぎ、時間差を設けられる)ということで、設置に対して各自治体の補助金制度があるところも多いです。そうした制度も活用しつつ、ぜひ設置をお勧めしたいと思います。