カテゴリ:80年代男女混合グループ
コーク出身のラウデスト・ウィスパーの2作目です。 ジャケもジャケだし版元もキッシング・スペル→マニア御用達韓国の再発レーベルシーワンと、前回のダーク同様に聴くまでに異様な労力を必要とするバンドだす。 そもそもキッシング・スペルっていうのは「こりゃ素晴らしい! 名作!」と絶賛するものじゃなくて、「こんなマニアックなものまでCD化されるとはありがたや」というものだからして、端から期待はしてないんだけどさ。 絶賛したくなったのってストーン・エンジェルぐらいしかないし…。 それでドキドキわくわくしながら聴いたこちらですが、ダークとはまた違う意味で期待を裏切られました。 ダークはフォークかと思いきやプログレでしかないサウンドだったけど、こっちは予想以上に良いじゃないですか!ってやつ。 なんとなく、中途半端なヒッピーフォークを予想してたんだけどもね、これが意外にもしっかりした音作りが成されてる。 68年のウェストコースト作品としても問題なく通じそうだし、レーベルやバンドの知名度こそ渋いけどやってる音楽はライトです。 男女ボーカルで、多重声にしている曲が多い上に男性のほうの歌い方はちょっとよろけた裏声を使っていることが多くて、そのあたりバーズを思い起こさせます。 うん、これはドリーミーなソフトロックだなあ。アイルランド産かアメリカ産かと問われたら10人中8人はアメリカと答えることと思う。 ママス&パパスやバッファロー・スプリングフィールドのような、胸キュン爽やかフォークロックとも言えますね! 楽器も生ギターをえらく滋味にボロロン♪ってのはやってなくて、同じギターでも12弦やボトルネックで実に爽快に処理してる。 それに加えてこのハーモニー! いやー爽やかですねえ。 6ではリコーダーがちょろっと登場していて、これがまたへたっぴでかわいい。 シングルカットされたらしい10は“夢のカリフォルニア”とイングランド民謡の“リリー・オブ・ザ・ウェスト”と掛け合わせたような切ないフォークポップでよろしおますよ。 公式サイトが存在しているだけでも驚きなのに、なんと現役だよこの人たち。 なーんて過去のバンドが公式サイトなんて作るわけないか。 http://www.loudestwhisper.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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