カテゴリ:90年代男女混合グループ
さてキング・クリムゾンの次は何を出そうかなとレビュー候補作品をざっと見渡してみた結果、こちらのチョイスとなりました。 クリムゾンのカバーをやっているし、何より民謡をやってる(メドレーの一部だから曲目表にはないけどね)。 サイトの趣旨からも外れてないぞ! もう誰にも文句は言わせない! コンサートピアニストを務めたこともあるパル・リンダー氏を中心とするパル・リンダー・プロジェクトの2枚組ライブ。 98年9月6日北カリフォルニアでのフェスティバルの模様です。(一部は97年12月ブラジル録音) 本作以前には3枚ほどリリースしているみたい。 まあやってる曲でバレバレなんだけど、リンダー氏はプログレ大好きっ子ですな。それも、キース・エマーソンにかなり傾倒していると思われます。 ディスク1の4はELPの演奏が有名だし、続く同5も似たような名前の曲がELPの「タルカス」に収録されてるしね。 そして本作のハイライトと言うべきディスク2の2はエマーソンがELP以前に在籍していたナイスが披露していたもので…。 クラシック出身(だよね、楽団でピアノ弾くくらいだしバルトークも入ってることだし)のリンダー氏ですが、リズム隊とギタリストの計3名は明らかにメタラーなんじゃないかと。 もうね、ハードロック?とかそんな甘いこと言ってられませんよ。有名どころに例えるならドリーム・シアターだとかあっち系。豊かなテクニックでもってプログレッシブなメタルをやる兄さんって感じです。 ギターは生と電気両方使用ね。エレキはメタラーらしくかなりアグレッシブにこなしてますが、アコギがまた繊細でよろしいのだ。でもフレーズはどっちも泣いてることが多いなあ。 残るバイオリン担当のお姉ちゃんはシンギングからするとゴシック出身な気がします。私の勝手な想像だけどね! モーグやらオルガンやら、リンダー氏の鍵盤を中心とした演奏はインスト主体。 お姉ちゃんと毛の多い人が辮髪をほどいたような髪型のドラマーが何曲かで歌ってるんだけど(お姉ちゃんがメインシンガー)、2人とも歌唱力はいまいち。 高音がなかなかに美しいお姉ちゃんはいいとして、ドラマーさんはとんでもない悪声。さんざん挙がってるマーティン・コッカーハム@スパイロジャイラが小粒に見えるほどです。 ドラマーとしては最高レベルなんだから歌うのは遠慮されては?と言いたくなっちゃうよ。 そのドラマー氏が本領を発揮するのがディスク2の2。 マジでぶっ飛びますよここでの暴れっぷりは。 10分以上ずーっと高速ドラミングで(途中ブレイクはあるが)、なんだこりゃ!?と跳ね起きること必至です。しかもワンバス。フットペダルを2個使ってるんだよね?そうでなかったらこの人、異常だ。 どこかで聴いたクラシック曲がどんどん出てくるここに、“アメージング・グレース”と“蛍の光”が登場してきます。 エレキギターソロ(“熊蜂の飛行”だけはわかった)の次、5分ほどの位置から2曲続けて40秒ほど。その後“トルコ行進曲”やバッハの“フーガ”が続いてます。 プログレメタルなアレンジのクラシックメドレーとして楽しんでいた時代は過ぎ去り、今はスコットランド民謡を盛り込んでいるってとこが最初に来るね。 ディスク2の1はトールキンのあれかな。 指輪物語の映画は最初の1作しか見てなくて、本も読んでないから断言不可だけどきっとそうだよね。 ラストは別の意味でヤバイです。 こ、これはスラッシュメタラーを目指しかけた人が歌っているとか…? 歌なしアレンジなら滅茶苦茶かっこいいものになったと思うよ、うん。 ちょっとわかりにくいけど5人の風貌はこんな感じ ●“アメージング・グレース”が登場しているアルバム→Dropkick Murphys (live)、Judy Collins、D. Murphys (studio)、Donal Hinely、Jean Ritchie & Doc Watson、Seven Nations ●“蛍の光”が登場しているアルバム→North Sea Gas、Amps For Christ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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