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カテゴリ:栽培
ファーマータナカの農業講座基礎編第?回(前回がいつか忘れた)。 「リービッヒの最小律」とは、植物の生長速度や収量は、必要とされる栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響されるとする説。 それを分かりやすく説明するものとして、ドベネックの桶が知られている。 いわゆるフルーツトマトを作っていた時、俗に「尻ぐされ」といわれる、お尻の部分が黒くなって腐っている様に見え、せっかくの高糖度トマトの商品価値がなくなるという試練と長い間戦っていた。 主な要因はカルシウム欠乏なのだが、ただその要素を投入すればいいという単純な話ではなく完全に克服できたわけではないが、そこにチャレンジするところが農業の難しくもあり反面やりがいともいえる部分でもあった。 今日はついでにそれを人間の世界にいくつかあてはめて考察してみよう。 ひとつは、今当たり前になってきたSDGsについて、17の開発目標のひとつの気候変動への対策が仮に達成されても、たとえば貧困をなくす板を延ばさなければそこから水は駄々漏れになってしまう。 まんべんなくというより、低い部分により注力しなければならないとも言えるだろう。 二つ目は組織、組織の成長は主体的行動の最も少ないものに影響されると仮定できる。 一人一人が主体的な行動を取れているかが、組織力を高めることにつながると言えるだろう。 最後は、ネットで見つけた、ADHD/ASDを併発している書き計算運動が全くできないという方の経験談。 学校の先生に「この図は人間にも言えることで得意なところだけ伸ばしても良いが、苦手なことにも挑戦すると良い桶ができる。」と教えてもらったという話。 その方曰く「私にはできないことがたくさんあり、苦手を克服できたこともないですが、失敗したことに対し良かった点を見つけるようにしてます。物事には良い側面悪い側面とがあると思うので私は苦手なことを克服しようとすることは全て時間のムダというわけでもないと考えます。」という前向きな思考が刺さった。 一般的には長所を延ばせというが例えばサッカー選手になれるのはほん一握りであり、その過程でさらに過酷な挫折を味わうことにもなるだろう。 目の前の苦手なものへの小さなチャレンジに拍手を送りたいし、自分もその姿勢に学びたい。 (最後の例は自己責任に帰すべきという意図ではありません。社会全体で低い板を延ばしたり桶を傾けたりして水位を高めていくのは当然だと思います、私も非難囂々覚悟の上で、真面目で面白くない板を延ばそうとしているのです😌) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年12月06日 10時06分15秒
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