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テーマ:時代小説がダイスキ(480)
カテゴリ:宮部みゆき(時代小説)
宮部さんの作品の中でも名作の誉れ高き〔ぼんくら〕を手に取り、2週間ほどかけてようやく読了(例によって読み返すので都合二回読んだ)
登場人物にそれぞれの個性がうまく表現されており、覚えにくい人物名はない。 めんどくさがり屋の同心井筒平四郎 将来は計測の得意技を元に江戸時代でありながら鑑識から捜査する同心になるかもしれない弓之助 お前のハードディスクは一体何メガバイトやねん!いやテラバイトか?おでこ(あ、名前忘れた) その他佐吉、お徳、おくめ などなど 確かに面白く読んだし、よく練られた構成だよな~~~~と唸る。 序盤の〔殺し屋〕から〔拝む男〕までは、先に読んでいた本所深川不思議草紙のような短編集か?と思い込ませておいて、その短編が〔長い影〕という長篇にことごとく繋がっていく。 読み返したとき、あ、なるほど、この話は全て伏線なんだということをつくづく感じさせられながらページをめくる。 例えば久兵衛が逐電するいきさつなんてのは初回と読み返しでは全く印象が異なっていく。 ヤラれたな~~~と宮部みゆきさんに脱帽するばかりです。 でもね、そうやって沢山唸るけれどさぁ、なんか白か黒かハッキリ落とし前つけさせたいタイプの僕には〔もわもわ~~~~〕とした終わり方なんだよね。 でも。 世の中には全てが分かりすぎるということが幸せではないのかもね 知らずにいることが、知らさずにいることが優しさの表現のこともあるのだろう。 それでもって、この物語、背景設定が江戸時代の長屋なんだけれども、読んでいて場面によっては、平成の時代の地上げ屋とそこに住むアパートの住人という印象を持つことも数度。 時代小説にせずとも、現代小説にしても十分読めるシロモノだよ。 ま、そうするとおでこの存在意義がなくなるのかもしれんし、弓之助に至ってはコナン君になっちゃうけどさ(笑) 科学捜査というものがなく、人情が世の中を動かしていたから時代背景を江戸時代にしたのかもね。 続編、〔日暮し〕も読んでみたくなってきた。 その際、このぼんくらを再度読み返すことになるかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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