カテゴリ:「かくあるべし」の発生
水谷啓二先生のところで指導を受けられた山中さんがこんなことを話してくださいました。
水谷先生は、「山中君は山中君自身として生きなさい」とよくおっしゃっていたというんです。これは「自分で自分をそのまま認める」ということだといわれています。理想的な自分を持たないということです。 それで、それからはこの言葉通り、「私は私として生きればいいのか。」と思い、そんな方針でやってこられたそうです。 おかげで、家庭でも職場でも、あまり役割に振り回されることなくやってこられたといわれています。つまりどんどん上の役職を得て、みんなから羨望のまなざしで見られるような人間にならなければいけないとは考えなかったのです。 霞が関にはキャリアと呼ばれる役人がたくさんいます。その方たちは30歳を過ぎると熾烈な生き残り競争にいやおうなく巻き込まれるそうです。どんどんふるいにかけられ最後に次官に上り詰めていく人は一人だけです。 もし自分はどうしても勝ち残らなければならないという「かくあるべし」を背負って仕事をしていたとしたら、他人を蹴落とすことも平気でやり、また脱落すれば自己否定に走り、苦悩に満ちた人生が待っているのではないでしょうか。 山中さんの話は「かくあるべし」の弊害を教えてくれています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.01.17 07:48:02
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