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カテゴリ:ヨルダン生活編
4か月前にヨルダンにやってきたスペイン人の女友達がいます。彼女とは住んでいる場所が近く、歳も近いことからすぐに友達になり、よく一緒に行動しています。旅のお仲間でもあり、シリアやレバノンへも一緒に出かけるようになりました。 この彼女、とても知的で整った顔立ちをしています。ところが彼女自身は自分が「Ugly (ブス)」だと思いこんでいます。スペインでは一般的に男性も女性も外面の美しさを強調しすぎるきらいがあるらしく、彼女はそんな自国の文化にほとほと嫌気が差していただのだとか。ところがアラブの国に来て、スペイン人のルーツを発見した!! とは彼女の弁。 アラブ世界でも外面の美しさはかなり重視されます。アラブ女性たちは、丹念に化粧をし、身を美しく飾ることにかなりの努力を費やします。スペインの文化に脈々と流れるのは、このアラブの文化・思想だったのか、とヨルダンで気付いた彼女。 同時に、やっと逃れられたと思ったのに、またここでも「ブスの呪縛」に苦しまなければならないのか、と気落ちしているのだそう。「本当にブスじゃないよ。きれいだよ」といっても「キレイじゃない!!」と言い張る彼女。キレイな人ほどそう思うんでしょうかね? 彼女は鼻が高く、顔の彫りが深く、小顔で、二重でまつ毛が長く・・・つまるところ、日本人が欲しがるすべてのものを持っていて、日本では絶対に「キレイ」のカテゴリに入る女性です。 そんな彼女いわく、スペイン人の”キレイ”の基準はペネロペ・クルスなのだとか。ふ~~ん。でも今まで何人もスペイン人の女性を見てきたけど、ペネロペ・クルスみたいな人はいなかったような…? ハリウッド女優を基準にされると誰でも太刀打ちできないですよね。 何を言っても信じない彼女に私は一言・・・「日本に来たら、ダーウィンが進化論を信じた理由が分かるよ」(ダーウィンは日本人を見て進化論を考え付いたのではないか? という説・・・笑。つまり、彼女がブスだなんてとんでもない。日本には類人猿みたいな顔立ちの人もいっぱいいるよ、というわけ) まぁこれは大袈裟な表現ですが、言いたかったのは、日本人は世界的”キレイ”な標準からは大いにかけ離れている、あなたはそれよりずっと美しい!! ということです。これには彼女もブブッと噴き出していました。 どの国でも外面の美しさや若さに重きが置かれる傾向にはありますが、スペインやアラブのそれは日本とは比べ物になりません。でも誰でもやがて歳をとり、しわが増えて行くわけで・・・。きれいでいたいという願いは自然ですが、こうした願いがあまりに強すぎると、老いを受け入れられずに苦しいだろうな~。前にご紹介したレバノン映画「キャラメル」も、こうした女性の葛藤を描写していました(http://plaza.rakuten.co.jp/fmtours/diary/200911120000/)。描かれていたのは、典型的なアラブ女性の心なのかもしれません。 日本人はヨーロッパや中東の人が考えるいわゆる「美」の基準からはかけ離れていますが、私は日本人ってかわいいなぁと思います。ヨルダンに来ている JICA の若い女性たちを見かけることがありますが、可愛いなぁと思います。独特の魅力がありますよね。な~んて、自分の国をちょっとひいきしすぎでしょうか。 中東旅行のことなら http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx まで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.02.15 23:59:37
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