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しろこ

しろこ

第10回 ついに入国

さあ、質問が予想外のものになってきた。確かにオープンチケットは6ヶ月有効である。これは何かイチャモンつけられた時の保険として提出したものだ。先に保険を差し出して墓穴を掘るとは思わなかった。私は次に言うべき事を考えた。「何て説明しよう。しかも英語で」この間、職員の顔はどんどん険しくなっていく。「まだ帰国する日を正確に決めていないんです。だからオープンを買って後で予約を入れるつもりでした。」うーん我ながらうまい言い訳だ。すると女性職員「滞在期間は3ヶ月でしょ。何で半年オープンなの?」ありゃー全然だめだ。「えーっとそこまで考えていませんでした。」女性の顔が疑い深くなる。「あなたは今までは何をしてたんですか?」「学生です。」そこで大学院の修了証明書を見せる。職員の質問が変わる。「あーそー大学院を卒業して英語を学びに来たのね」「はいそうです!」「じゃあこの英語学校が終わったら9月から予定は?」「はい日本に帰って博士課程(何の?)に進みます。」「そうですか。頑張ってくださいね。」

無事イミグレーションを通過した後笑いがこみ上げてきた。「博士課程ってなんだよ。そんな予定なんかねっつーの。俺はイギリスを満喫するんだから」しかし、質問は長かったな。約15分ぐらいだろうか。何はともあれ、入国に成功。「これから無期限のイギリス生活が始まるなー。まあ、先は長い気楽に行こう。」時計を見る「22:30」「えっ?もう夜中じゃん?さっきまで明るくなかったっけ???」とにかくホテルに向かわなければ。


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