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カテゴリ:営業マン必読小説:どん底塾の3人
小説「どん底塾の3人」009:どん底塾の指針
亀さんは久し振りで、営業時代のノートを取り出した。15年間1日も欠かさず、記録し続けた営業日誌である。そこには、亀さんの熱い思いがつづられている。 最初のどん底塾で、亀さんは同じノートを3人にプレゼントした。 「これ、なんだかわかるか?」 「大学ノートです」 「これをおまえたちにプレゼントしよう。開けてみろ」 ページをめくりながら、大河内は書き込みを探す。何も書かれていなかった。 「最初に、どん底塾の指針を説明したい。『RPDCサイクル』って、知っているよな。営業マンは迅速かつ的確に、このサイクルを回さなければならない。海老原、『RPDCサイクル』ってなんだ?」 「はい、リサーチ、プラン、ドゥ、チェックのことです」 「よし、あたりだ。これからどん底塾流の『RPDCサイクル』を紹介する。これはおまえたちの意識や行動の指針だ。いまあげたノートに、しっかりと書きとめておけ」 亀さんは、ホワイトボードに次のように書いた。 ――どん底塾塾生の1日の指針 R=新しい何かを発見をする P=1日の成果を思い描く D=たくさんの失敗をする C=発見と失敗を明日の糧にする 3人は、もらったばかりのノートに書き写す。海老原が不思議そうに手をあげた。 「ドゥのところが『たくさんの失敗をする』となっていますが?」 「それがどうした。おまえなら、どんな単語をあてはめるんだ?」「成功だと思います」 「まあ、疑問を持つのはいいことだ。失敗の意味は追々わかる。おまえたちには、きょうからどん底流のRPDCサイクルを回してもらう。これが日常的にできるようになったら、一流の営業マンといえる。まずはページを、十の字で四分割してもらいたい」 ※ダントツ営業の智恵 慣れるまでは意図的に「RPDCサイクル」を回すこと。やがて、知らぬうちにそれをやっている自分自身に出会うだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年08月21日 07時54分58秒
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