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知だらけ072:考えを深掘りする(小さな研究の進め方)
◎臼(うす)を考える
臼には神仏が宿る、といわれています。火事などで、一番最初に持ち出されるのが臼でもありました。臼は神聖なものであり、庶民にとってもっとも大切な道具なのです。
「物語1・2」では流れてきたのは桃と柿の違いはあるものの、どちらも「臼」にしまっておかれます。そして白い小犬が誕生しています。
臼は性のたとえでも、よく用いられます。臼と杵、雌臼と雄臼などと対で使われます。『東海道中膝栗毛』には、こんな場面があります。 ――「弥二さん見なせえ、今の女の尻は、去年まで柳でいたっけが、もう臼になった。どうでも杵にこづかれるとみえる」
欲張り爺さんが挿した枝は、柳であるとの記述がありました。(「物語2」)。その柳が臼になると書かれた『東海道中膝栗毛』の台詞は、「物語2」を意識してのものに違いありません。
使い古した臼を、捨てる作法にも注目したいと思います。神仏が宿るとされた臼は、割って近隣7軒にその一切れを配り、残りを焚いてしまうという風習が残されています。
これで自分の記憶と書物に書かれた記事との、ギャップ抽出作業は終わりました。「小さな研究」の進め方をご理解いただいたことと思います お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年01月08日 03時52分32秒
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