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あひるとひよこたちの部屋

双子出産体験記

双子出産体験記

 さて,「双子妊娠」の次は「双子出産」です。
通常,妊婦さんは陣痛が始まったり破水したりしてから病院へ向いますが,多胎ママの場合はそれまでに既に入院してる場合が多いです(双子妊娠大研究で書いたとおり,管理入院していたり,そうでなくてもトラブルがあって入院したり色々)。私も切迫早産で入院してました。もちろん,全く元気でなんのトラブルもない方もいますが。
 ただ,健康な双子ママの場合でも,37週過ぎるともう重すぎて動けなくなって誘発分娩を依頼される方も多いんだそうです。私は36週で出産しましたが,それでもシャレにならないほどのおなかの大きさで,助け起こしてもらわないと体を起こせないほどでした。私は身長が154しかないので,おなかばかりがふくらんで,まさに「タマネギ」みたいな感じでした。
 

妊娠後期に起こるいろいろなトラブル

 「多胎は,流早産,貧血,妊娠中毒症にかかるリスクが高い」と分かってはいたんですが,まさか自分が教科書どおりにトリプルパンチを食らうとは・・(爆)
 まず30週2日(8ヶ月半ば),切迫早産で入院をしました。入院当初は「安静目的」ということでひたすらベッドに横になり,ウテメリン(おなかのはりを止める薬です)の錠剤を飲むだけ。ウテメリンの副作用で動悸がひどかったものの,時にはシャワーも浴びられるという状態で「これなら楽勝じゃん」と思っていたのですが,すぐに張りがひどくなり,32週から錠剤は点滴に変わりシャワーも禁止に。一日のうち23時間30分はひたすら寝ていました。薬の副作用で心臓はばくばく,手はアル中患者みたいにぶるぶる(これも体質によっては副作用の出ない人もいるらしい)。髪は洗えなくてベタベタするし,とても苦痛でした。
 寝てばかりなのでおなかもすかず,食べているのは病院の食事だけ(それも半分以上は残した)だったのに,34週には体重が急増して手足がパンパンにむくみました。今度は妊娠中毒症です。食事が減塩食に変わり,水もできるだけ飲むなと言われて氷をなめていました。
さらに,血液検査をしたらHGBが7.5(つまり貧血)で,鉄剤は胃が受けつけなかったので,造血剤の注射を点滴の管から定期的に入れてもらいました。貧血だと血管も弱くなるらしく,点滴の薬がすぐもれてしまうため(これがまたイタイ),しょっちゅう針のさし替えをして右手も左手も穴だらけ。
 とはいえ,これは私のケースで,もちろんもっと重症の方もいれば,全くなんともない方もいます。でも,単胎ママよりこうした病気のリスクが高いというのはやっぱり間違いないようですね。ちなみに妊娠中毒症の場合,安静にしてないとどんどん悪化しますから,むくんで体重が増えたからといってせっせと歩いたりすると,さらに悪くなってもっと体重が増えますのでご用心を。


 帝王切開か普通分娩か 

 双子の場合はとにかく帝王切開という病院もありますが,逆子等のトラブルがなければ普通分娩も可能です。私も普通分娩でした(誘発剤を使いましたが)。
 ただ,先生の説明を聞いて驚いたことには,双子のうち最初の一人が生まれた後,もう一人がなかなか出てこなくて,数時間や数日そのままなんてこともあり得るのだそうです。おなかに残った子の健康状態が悪くなれば帝王切開に踏み切るケースもあり,そうすると一人目は陣痛を味わい,二人目でおなかを切られるという「フルコース」になってしまうため,そういうリスクを避けるために最初から帝王切開にする病院が多いのだそうです。
 私もどちらにするのかすごく悩んだのですが,助産婦長さんから「双子は産まれてからの世話が大変だから,おなかを切ってしまうと痛くて動けなくて余計にツライ」と聞き,家で待っているひよこのこともあるし,途中で帝王切開になっちゃってもいいから思いきって普通分娩でいこうと決めました。
出産当日はベテランの助産婦長さんが担当についてくれた上,かなり長時間にわたって院長先生自身が立ち会ってくれ(普通は助産婦さんまかせで,最後の最後にちょっと現れる,って感じらしいです),安心してお産に臨めました。やはり,病院側とよく話し合って納得することが大切だと思いました。


 陣痛は2回あります! 

 電車の車両みたいに,2番目がくっついて出てくると思ってる方はいませんか?(笑)
 世の中そんなに甘くありませんでした。一人目が生まれ,おなかの上にのせてもらって,しばらく「カワイイ~」なんて喜んでいたら,またもや陣痛がきました。時間的にはすごく短かった(私の場合は10分間隔)のですが,一度「終わったぁ」と思った後,あの痛みがまた襲ってきたときはもう,気が変になるかと・・(涙)。


 微弱陣痛 

 双子ちゃんの場合,子宮が伸びきってしまい,いざ出産という際にうまく縮まないことがあるんだそうです。早産になりやすいかと思えば,こんなリスクもあるんですね・・。こういう場合も,陣痛促進剤を使うんだそうです。


出産体験記

 妊娠後期,中毒症のために,日に日に血圧が上がってむくみもひどくなっていきました。もともと,早産防止の治療のための入院だったのですが,私の忍耐もそろそろ尽きかけてきて(笑),先生との話し合いの結果,ぎりぎり限界まで早産防止の治療を続けて,いよいよダメとなったら陣痛促進剤を使っての誘発分娩を行うことになりました。10月20日,ダンナも一緒に先生と最後の話し合いをし,「では明日にしましょう」と決めました。私のたっての希望で一日早く点滴を外してもらい,シャワーを浴びて(極楽だった)気合を入れました。
 10月21日,朝から誘発剤の点滴開始。午後1時頃,突然強い痛みがきて,つきそっていたダンナに「きたー!!」と一言。突然始まって,あとはもう無我夢中。血圧が上がりすぎるから絶対にいきんじゃだめ,と怒られながら,必死でふーふーいきみを逃し続けました。ひよこのときは,陣痛と陣痛の間にはかなり間隔があいていた記憶があるのですが,今回は誘発剤を入れていたせいなのか,痛くない時間がほとんどなかった(涙)。ただ,進み方はとても早かったです。破膜してもらったらあっというまに赤ちゃんが降りてきて,3時頃に分娩室にうつりました。 ここの病院のすごいところは,「赤ちゃんに負担がかかるから」という理由で,余程のことがないかぎり最後まで「いきませてもらえない」点です・・。本当にそんなんで生まれるの?と半信半疑でしたが,第一子は本当に一度もいきむことなく生まれました。15時18分。なんと2時間5分の超スピード出産です。
 おなかの上にのせてもらって「かわいい~」なんてやっていたら,次の陣痛が・・。一度終わったものがもう一度くるって,ほんとに耐えられない・・。今度は最後に2回いきんで,15時28分に第二子が生まれました。二人一緒におなかに乗せておっぱいをふくませ(これがやりたかったの。本当に幸せ。),それからダンナと4人で記念写真を撮ってもらいました。
 それにしても,ひよこのときより絶対痛かったです~。特に最後,あそこ(失礼!)を通過するときは,絶対四方八方に裂けたに違いないと思いました。が,実際は,会陰切開もせず,裂けてもいませんでした(ビバ婦長さん!)。男の子は骨格がしっかりしているから女の子より痛いって聞いていたけど,この俗説,私に関しては当たっていたようです。
 そして,双子のあとから超特大の胎盤が出てきました。普通500gくらいだそうですが,私のは1.2キロあったそうです。目撃したダンナが「とにかくでかかった」と驚嘆していました。2人分ですからねえ・・。


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