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テーマ:カーリングやろうよ(48)
カテゴリ:カーリング
いよいよ、待ちに待ったカーリングだ。
はじめに、皆さんへのお願い。カーリングは非常に繊細でメンタルが疲れるスポーツです。どうか、試合期間中は過剰な報道、ネガティブな中傷はやめてください。競技後はリラックスさせてやって下さい。お願いします。 それから、5エンドが終わった試合の間に休み時間があります。この休憩の時の選手の会話が、万一、間違ってマイクを通して配信され、その内容が、あなたの気に食わなくても、どうかおおめに見て聞き流して下さい。3時間の長丁場のなか、この休み時間に精神を安めるのが何より大事なのです。 今からさかのぼること8年前?(俺も年とったな)、小野寺歩らの若いチームの休憩時間中のおしゃべりが放送事故で配信されてしまいました。その内容があまりに試合に関係ない、真剣勝負をしていない、とOS後にひどいバッシングを受けたことがあるのです。本当に可哀想でした。 カーリングという競技は勝ちたい一心では体が固まって、繊細な感覚が鈍り、失敗するのです。勝ちたい心をどこかにおきつつ、平常心で臨む、というパラドックスで望まなくては勝てないのです。アドレナリンは余計なのです。 プラス思考を選手が維持できるのがとても大切なのです。応援はどうか、プラス思考でしてください。ブラシの指示通りに石がおけたら、盛大な拍手と応援をして、どんどん気分を乗せてあげて下さい。 選手はそれが何よりの励みになります。お願いします。 ============================== さて、作戦の観戦ポイントをちょろっと書きます。 カーリングは最後に投げられるラストストーンを持っている後攻が絶対的に有利です。 したがって、基本的な作戦は 先攻は後攻に1点をとらせよう、とします。(なぜなら、負ければ次のエンドでは後攻になれるからです。) 後攻は2点以上をとろう、とかんがえます。 先攻は常に大量失点のプレッシャーがありますので、敢えて、相手に1っ点をとらせ、次のエンドで後攻になりますから、後攻でチャージをかけよう、と考えるのが基本です。 先攻でも、後攻でも常に点を取ろうと考えると、カーリングは勝てないのです。 序盤は氷を読むためにお互いにリスクを避けるため、石をテイクしあうのが一般的です。しかし、このアイスの読めていない序盤に敢えて勝負を挑んでくるギャンブラーな作戦をとるチームもあります。大物食いを狙う時が多いですね。あとは、敢えて揺さぶる時とか。 勝負はリンクの読めてくる4エンドあたりの中盤から動いてくることが多いです。後攻は両脇にコーナーガードをおき、先攻は真ん中にセンターガードを置いてきます。この辺から、勝負が動き始め、面白くなります。それでも、基本は、先攻はいかに相手に1点をとらせて安全に負けるか、後攻は2点以上とるか、というコンセプトでのしのぎあいです。 4エンドを超えると、会場の熱気とそれまでのブラッシングによりリンクが変わり始めます。微妙な変化が出てきます。この辺りはテレビでは分かりにくく、選手の会話を聞いていると面白いでしょう。 そして、長丁場の間、どんな名チームでも良い波、悪い波がくる時間帯があります。この悪い時間帯を最少失点で我慢できたチームが勝てるとも言えます。ここで、ネガティブ思考に陥ると、浮かび上がれません。観客の出番です。悪い時間帯でも石が置けただけでも、応援して上げて下さい。今イチなショットでも拍手と応援をよろしくお願いします。 そして、結果として負けてしまっても励ましてあげて下さい。予選はなんせ、総当たりで長いですから。ネガティブ思考に陥らないように、応援しましょ! ================================= 参加チームに関して言えば、今回ほど、結果が読めないオリンピック女子もないと思います。あえて、挙げれば日本とロシアが過去の戦績で言えば落ちる。しかし、日本は前回の世界選手権で4位となり、アジア初のチャンピオンになった中国にも五分五分で行ける。勢いがあります。 しかし、今回ほどそうそうたるチームが集まったことはなかったのじゃなかろうか?日本だけじゃなく、どのチームも一つとして楽な試合はないだろう。好試合が続出するに違いない。 スウェーデン: ご存知、女王アネットノルベリ率いる前回の金メダルチーム。世界選手権2度、ヨーロッパ選手権7度も制している現役の中では断トツの存在である。しかし、彼女も43歳。今回、最後のオリンピックと明言している。前回の韓国での世界選手権では中国におしくも敗れ2位。このとき持病の膝痛に悩まされていたのだが、その不安は大丈夫だろうか?最後のOSを聖地カナダで金メダルを取ることが夢と抱負を語っていた。しかし、今イチ調子が良くない。ビックネームに飲まれなければ勝機があるかもしれない。 カナダ: どこが出てきても強いチームに違いはないが、今は亡き長野での金メダリスト、伝説のサンドラシューマーラー以来、金を取れない。地元の声援で乗りに乗るだろうが、逆にプレッシャーになれば付け入るスキはあると見る。余談だが、サンドラシュマーラーは長野後に食道癌で夭逝してしまった。今回の聖火リレーにだんなさんが選ばれていたのは泣けた。 デンマーク: 若くてアナーキーなファッションのチーム。見ていて楽しい。サードがロシアのマトリオーシカ人形の様で、存在感があるようでないのが、また面白い。見た目だけでは無く、このチームも強い。今回のヨーロッパ選手権2位。ムードに飲まれなければ勝機は十分。 中国:カーリング後進国が日本の指導で目覚ましく発展し、あっという間に追い抜かれてしまった。国策ってのは凄いもんだ。昨年世界選手権の覇者。日本とは五分と見る。 スイス:ご存知、オットー率いるスイス。このチームは安定して強い。昨年のヨーロッパ選手権覇者。前々回はイギリスにラストストーンで敗れた名勝負を演じた。清々しい勝負だった。このチームは手強い。 アメリカ:ベテランを破ってニューウェーブが代表を勝ち取った。勢いはあろうが、さて、経験はどうかな。初戦、平常心でやれた方が勝つ。勝機は充分にあり。 英国:カーリング発祥の地スコットランドから。ヨーロッパ選手権はぱっとしてないから、勝機は十分と見た。しかし、本家の底力っちゅうのがあるからなぁ。 ロシア:若くておしゃれなチーム。独特のコールが面白い。日本はロシアと五分でいける。粘り負けしなければいける。 ドイツ:今までは冴えないチームだったのだが、今回は違う。ヨーロッパ選手権はなんとドイツのおばさんがとったのだった。風貌ににあわず、チームメートを励ます暖かい包容力が魅力のスキップ。粘り強い。老若混声チーム。スタミナがカギかな。 すごいメンバーでしょう?でも、日本チームの実力はどこのチームとも大きな差はありません。チームの気持ちの持ちよう、平常心を保ち、普段通りのことができれば、やってくれますよー。 勝負師、目黒がんばれ! がんばれ道産子! がんばれ日本! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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