8月・カンゲキのまとめ
今月は若手のパフォーマンスをたくさん見ることができました。歌舞伎7、バレエ2、ミュージカル3、コンサート2、イベント1で久しぶりの15件。【歌舞伎】第二回「翔の會」(「藤娘」「雨の五郎」「安宅」)@国立能楽堂八月納涼歌舞伎第一部(「おちくぼ物語」「棒しばり」)@歌舞伎座八月納涼歌舞伎第二部(「ひらかな盛衰記~逆櫓」「京人形」)@歌舞伎座八月納涼歌舞伎第三部(「芋掘り長者」「祇園恋づくし」)@歌舞伎座大阪上方歌舞伎勉強会(通し狂言「双蝶々曲輪日記」)@大阪文楽劇場スーパー歌舞伎「新・水滸伝」@新歌舞伎座(大阪上本町)第一回双蝶会(「毛谷村」「舟弁慶」)@国立劇場小劇場【バレエ】「オーチャード・バレエガラ~JAPANESE DANCERS」@オーチャードホール「横浜バレエフェスティバル」@神奈川県民ホール【ミュージカル・音楽劇】ミュージカル「グッバイ・ガール」@東京国際フォーラムCミュージカル「貴婦人の訪問」@シアタークリエ音楽劇「青い種子は太陽のなかにある」(演出:蜷川幸雄)@シアターコクーン【コンサート】オーチャード・ミュージカル・ライブ@新宿ReNY沢田研二ライブ「そっちの水は苦いぞ」@東京国際フォーラムA【イベント】TAKARAZUKA SKY STAGE公開録画「JURIのいつでもどこでもトークでも」(朝夏まなと)@ヤクルトホール【美術館・博物館】「歌舞伎で震える怪談噺」@曳山博物館(長浜市)「初代中村鴈治郎展@大阪歴史博物館【映画】「インサイド・ヘッド」@TOHOシネマズ歌舞伎町 【試写】「ナイトクローラー」今月は、音楽に浸った1カ月でありました。まだまだ現役で、天性の甘い歌声を維持し、大ヒットした「TOKIO」や「追憶」(♪ニーナ~、の歌)を歌うジュリーに惚れ惚れ。かと思えば、「青い種子は太陽のなかにある」のマリー役、花菜の圧倒的な声量とセクシーな歌声にノックアウト。また、伸び盛りの若い人たちの舞台もたくさん観ました。ということで、MVPはほんとに迷ってしまいますが、「双蝶会」の「舟弁慶」に。種之助の清廉な静御前、全身から静への愛を醸し出す染五郎の義経、二人の間を割って入るも誠実みなぎる又五郎の弁慶。絶品でした。最優秀作品賞に「青い種子は太陽のなかにある」。1度しか上演されず、戯曲が未発刊だった寺山修司の音楽劇を再び上演するにあたり、音楽を松任谷正隆にオファーした蜷川幸雄がすごすぎる!松任谷正隆が寺山修司の詩に曲をつけるとは、よくそんなこと考えつくというもの。俳優陣もぜいたくすぎるほどのカオス。亀梨和也を主役に、アンカーは昭和の生き証人としての戸川昌子御大。市田夏江なんか、もったいなさすぎるくらいチョイ役!新人賞には、横浜バレエフェスティバルでタリスマンよりニリチのヴァリエーションを踊った永久メイに。彼女は2013年YAGPファイナルゴールドメダル1位。まだ若いけれど、その脚ののびやかさが光った。敢闘賞には、上方歌舞伎会の「引き窓」で南与兵衛を演じた片岡松太朗に。表情の作り方、仁左衛門丈にそっくり。どんなに稽古したかがしのばれました。