無敵鋼人ダイターン3 第40話「万丈、暁に消ゆ」
朝からものすごいものを観てしまった。無敵鋼人ダイターン3 第40話「万丈、暁に消ゆ」メガノイドの本拠地・火星が地球に向けて大移動を開始した。コロスはドン・サウザーに弱音を吐く。ダイターン3を万丈に奪われたことがこれほど悩ませるとは。メガノイドの力があれば人類はあらゆる星に進出できる。そうすれば地球上で人間同士が戦ったり、殺し合ったりすることはなくなり、人類は永遠に平和になる。それなのにメガボーグの原型サイボーグを開発した破嵐創造の子どもである破嵐万丈は、なぜドン・サウザーの夢を壊そうとするのか。ドン・サウザーは意識を失っているが頭脳はまだ生きている。その頃、破嵐邸では最終決戦にもかかわらずのんびり構えていた。「メガノイドが特攻をかけてくるんだよ!それなのに不真面目なんだよ!」とトッポだけイライラ。「僕だって怖いんだ。だからあれはあれで良いんだ」と万丈になだめられる。出撃する万丈をそっと見送るビューティとレイカ。「見納めね」「およしなさいよ」「へ・・・?」。万丈を乗せたマサアロケットが発射。続けてギャリソン、ビューティ、レイカ、トッポもそれぞれマサアロケットに乗って出撃、メガノイドの迎撃部隊と大空中戦を展開。万丈は火星に侵入、火星の推進機を破壊し、ドン・サウザーの基地を目指す。そしてコロスと直接対決する。なぜドン・サウザーの心を分かってもらえないのか?「僕は憎む。サイボーグを作った父を。ましてや僕の母も、兄もサイボーグの実験に使って殺してしまったことは許せない!ドンやあなたがメガノイドを名乗ってスーパー人間と自惚れる、それを憎む!」。そう言うとコロスをマシンガンで蜂の巣にする。「万丈!あなたって人は・・・!」。コロスはドン・サウザーを自分の命だと呟く。「みんな父の亡霊を背負って僕の前に現れるに過ぎない!」。そこへドン・サウザーが姿を現す。「コロス!お前を傷つけるのは誰だ?」そして万丈を襲う。「お前はメガノイドなのか?」「忘れたのか?破嵐万丈を!」「万丈・・・あの破嵐創造の息子・・・。私は今まで何をしていたのだ?万丈。分かった。お前だな、コロスをいつも悲しませていたのは!」。万丈はダイターン3を呼び、ドン・サウザーは巨大化する。その頃、宇宙で次々戦線を離脱する中、ギャリソンが最後の一機を仕留めていた。「コロスを悲しませた罪、コロスを傷つけた罪、一身に受けるがいい!万丈!」。ドン・サウザーはコロスに操られていたに過ぎなかったが、もはやそうではなくなっていた。ドン・サウザーのエネルギー攻撃で万丈は意識を失いかける。そこに破嵐創造の声が聞こえる。「我が子よ。勝てる。コロスの必死の脳波がドンを一時的に目覚めさせただけだ。人間の精神はそんな・・・そんな・・・」「謝罪のつもりか・・・!?父さん、今のは僕の、僕自身の力だ!僕自身の力なんだ!父さんの力など借りはしない!日輪の力を借りて、今必殺の、サンアタック!!」大爆発するドン・サウザーと力尽きるコロス。「僕は・・・嫌だ!!」。爆発を起こしながら火星は元の軌道に戻る。それを見届けるダイターン3。夜明け前。破嵐邸ではそれぞれ旅の支度をしていた。あっさり旅立つレイカとトッポ。「みんな情緒もへったくれもないんだから!」とビューティは憤慨するが、迎えの車に乗って父親のもとへ帰っていく。灯りが消えて行く破嵐邸。最後に残ったギャリソンは門を施錠し、バスが来るのを待つ。雨が降り始め、傘をさす。「ふんふんふん、ワンツースリー」とダイターン3の歌を口ずさむ。バスに乗り込むギャリソン。そして夜が明けてくる。破嵐邸に一部屋だけ灯りがともる。朝を迎えるが雨はまだ止んでいない。お・わ・り壮絶な最終回だった。第34話の特訓は最終回の伏線だったのか。セリフのやり取りからするとドン・サウザーの正体は嵐破創造としか思えない。名前も「創造→そうぞう→さうざう→サウザー」と読み替えることができる。万丈のドン・サウザーへの怒りも敵以上のものを感じる。とりわけ最終回での描写は尋常ではなく、近親憎悪でなければ説明がつかない。第36話での万丈の母親の声がコロスと同じ声優(信沢三恵子/『未来少年コナン』のラナなど)を起用していたのも気になる。「ダイターン3→兄・破嵐大胆」説もあり。とにかくすごかった。そして万丈の最後のセリフをしばらく覚えていたことを思い出した。よほど当時ハマったのでしょう。エンディング曲『トッポでタンゴ』が『俺はあばれはっちゃく』(1979)の主題歌『タンゴむりすんな!』にソックリなのはどちらも渡辺岳夫が作曲だから。今回そんなことも発見。