おかゆ
おかゆおかゆの歴史を紐解いていくと面白事がわかります。日本の稲作が始まった弥生時代には、既にお米を煮て食べる習慣があったようです。最近の研究によれば、大和時代の文献に、おかゆが日常食であった事をを示す記述もあります。室町時代~鎌倉時代にかけては高貴な人々が朝がゆを食べ、中流階級以下の人は雑穀がゆでした。一般の庶民におかゆの文化が広まって来たには、江戸時代になってからです。 当時は、精米技術も発達していない為、玄米おかゆだったろうと思われます。江戸時代には飢饉に苦しんだ庶民の救済の為幕府が小屋を建ておかゆを振る舞いました。日本の歴史とおかゆは切っても切れない仲なんですね。おかゆソムリエ協会の会員でもあり顧問である須永晃仁さんから粥有十利・旦粥の文が寄せられていますので紹介させて頂きます。粥有十利(粥を食べると十の功徳がある) (お粥には「粥の十徳」といって、10の良いところがあると 言われています。)『僧祇律』(そうぎりつ)より 1,「色」顔色、肌つやをよくする。 2,「力」体力をつける。 3,「寿」寿命を延ばす。 4,「楽」胃にやさしく体が楽になる。 5,「詩清弁」頭の働きが良くなって、弁舌も流暢になる。 6,「宿便を除く」胸につかえない。 7,「風除」風邪をひかない。 8,「飢消」空腹を癒す。 9,「渇消」のどの渇きを癒す。 10,「大小便調適」大小便の通じが良くなる。 このような利点があると言われています。 この十徳の5番目、頭の働きが良くなって・・・ 意味深ですね。 お粥を食べなくっちや~。! 旦粥の文食事作法のうち、お粥を食べる時に唱えるもの、ご紹介します。 持戒清浄人所奉(ジカイショウジョウニンショウブ) 恭敬随時以粥施(クギョウズイジイシュクセ) 十利 益於行者(ジュウリニョウヤクオギョウジャ) 色力寿楽詞清弁(シキリキジュラクシショウベン) 宿食風除飢渇消(シュクジキフウジョキカッショウ) 是名為薬仏所説(ゼミョウイヤクブッショセツ) 欲生人天常受楽(ヨクショウニンテンジョウジュラク) 応当以粥施衆僧(オウトウイシュクセシュソウ) 粥を施すということは、十の功徳を積むことになる。 これは仏の説く所であり、悟りの楽しみを受けることになる、 ということです。 <永平寺粥座>当店の玄米がゆ↓