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カテゴリ:日々の読書(ミステリー)
「Φは壊れたね」(森博嗣:講談社)を読んだ。それにしても変わった題名の本である。題名を見ただけでは何のことを書いた本かよくわからない。「○○殺人事件」と銘打ってくれれば、ミステリーとすぐわかるのであるが。 そんな与太話はさておき、カバーに印刷してある森氏の作品リストを見ると、どうもGシリーズというやつの最初の作品のようだ。ところで、Gってどんな意味だろう。他にもS&MシリーズとかVシリーズとかあるようだが。S&Mは主役の頭文字のようだが、この作品にGが頭文字の人間っていなかったし。 さて、肝心の中身のほうだが、主な登場人物は、C大学の学生加部谷恵美、海月及介、山吹早月のトリオとおなじみ西之園萌絵、そしてC大助教授に出世した国枝桃子である。犀川創平は、今回は友情出演だったのか、声の出演だけだ。事件は、山吹が友人の舟元のマンションに遊びに行ったことから始まる。舟元の部屋の上の部屋で殺人事件が起きる。密室殺人で、部屋の中の様子は、誰が仕掛けたのかビデオに録画されていた。そのビデオにつけられていたタイトルが「Φは壊れたね」であった。そして、事件の真相を、ワイワイと追究していく。 登場人物が、また変わっている者が多い。海月は、デスノートの「L」や「QEDシリーズ」の「桑原崇」のようなキャラクターだ。最後に事件の謎を解くのはやはりこいつだった。加部谷はデスノートの「ミサミサ」や「QEDシリーズ」の「棚旗沙織」という感じか。 しかし、結局、推理だけで終わり、事件が本当に解決したのかは分からない。動機なども完全に明らかにされてはいない。何より「Φは壊れたね」の意味っていったいなんだったんだ。とにかく変わったミステリーである。 「Φは壊れたね」(森博嗣:講談社) ![]() ![]() ○応援してね。 ![]() ![]() 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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