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カテゴリ:日々の読書(ミステリー)
東野圭吾は、最初に読んだ「レイクサイド」が期待はずれでがっかりした記憶がある。しかし、フジテレビ系の月9ドラマ「ガリレオ」の原作になっている「探偵ガリレオ」(文芸春秋社)のシリーズは面白いと、ブログのお友達のたなぽん99さんから聞いて、読んでみた。
確かに面白い。内容は、ほとんど方は知っていると思うが、帝都大学の物理学の助教授湯川学が大学の同級生で親友の警視庁捜査一課刑事・草薙俊平の依頼で、一見オカルティックな事件の謎を解明していくという理系ミステリーである。 本作品は、5つの短編から成っており、それぞれが別の事件の話になっている。 ・人間の頭が突然発火した事件:「燃える」 ・ひょうたん池で発見された不思議なデスマスクの謎:「転写(うつ)る」 ・発見された死体の胸には謎の壊死部が:「壊死(くさ)る」 ・海岸で起こった不思議な爆発事件:「爆(は)ぜる」 ・幽体離脱した少年の話:「離脱(ぬけ)る」 どれも不思議な事件に、うまく科学的な解決を与えている。(もっとも、実際にうまくいくかどうかは実験してみないと分からないが。でも、良い子の皆さんは、決して真似をしないでね。) いずれにしても、こんな話は、ある程度の理工学のバックボーンが無いと思いつかないだろうと思って著者の経歴を見ると、思ったとおり、大阪府立大学の電気工学科卒でエンジニアの経験もあるとのことである。彼が大学に通っていた時期、私も関西に住んでいたので、もしかすればどこかですれ違っていたかもしれないと思うとちょっと親近感が沸く。 なお、ドラマでは、福山雅治が湯川役をやっているが、文庫版の解説を読むと、作者がイメージしていたのは、佐野史郎だったらしい。これはちょっと意外だ。また、ドラマでは、湯川の相棒役が草薙から、原作に無い女性刑事・内海薫(柴咲コウ)に変わっている。 ○写真は、ドラマに使われた「帝都大学」ならぬ「京都大学」 ○応援クリックお願いします。ランキング低迷中。少し寂しい。 ○「レイクサイド」の過去記事はこちら ○たなぽん99さんのブログ「美味しく過ぎる毎日」はこちら 「探偵ガリレオ」(東野圭吾:文芸春秋社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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