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カテゴリ:日々の読書(コミックス)
その昔、平安時代の末、鳥羽上皇の時代のことである。玉藻前という美しい女性が上皇に寵愛されていた。しかし、その正体は、恐ろしい白面金毛九尾の狐であり、退治されて「殺生石」という毒石に変化する。この殺生石は、室町時代に玄翁和尚により破壊され、そのかけらは全国に飛び散っていったという。実は、このブログで以前紹介した真庭市勝山も、このかけらが飛んできた場所と伝えられている。 最近、私が気に入っている漫画の一つで、この殺生石をモチーフにしているのが、「喰霊(GA-REI)」(瀬川はじめ:角川書店)である。角川書店の発行している「月刊少年エース」と言う雑誌に、2005年12月号から連載されている漫画だ。 主人公の弐村剣輔は、霊の見える体質の高校生である。この体質のため、彼女もできない。ある日、剣輔は非常に危険そうな霊に遭遇する。逃げる途中で、土宮神楽というかわいい女の子のバイクにはねられ、それがきっかけで、神楽の所属する環境省秘密機関超自然災害対策室にバイトとして勤めるようになる。 神楽は、古来より、この国の霊的守護を担ってきた帝家の裏で荒事を任される土宮家の当主であり、その身に、霊獣白叡を封印している。この白叡、敵と戦う時の強力な力にもなるのだが、一歩間違うと自らも命取りになるという、まさに諸刃の剣なのだ。 剣輔が遭遇した悪霊は、諌山黄泉。かって神楽が姉と慕っていたが、殺生石の影響で暴走し、多くの人間を殺して悪霊になった。神楽の父の敵でもある。ちなみに、かなりの美女だ。 今回紹介する1~3巻は、東京に封印されている、あるものを復活させようとする黄泉との戦いを描いたものである。絵柄が、きれいで、現代的な感じがするのが良い。 それにしても、自然災害対策室の室長の名前が峰不死子(みねふじこ)とは笑ってしまった。もちろんルパン三世に出てくる美女キャラの名前をパロっていると思われる。でも、あまりの容貌の格差に、ルパンファンの怒りを買わなければよいが。 ○応援クリックお願いします。 「喰霊(GA-REI)3」(瀬川はじめ:角川書店) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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