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カテゴリ:日々の読書(その他小説)
当サイトのような無名ブログでも、長くやっていると、たまに、出版社から献本されることがある。この「韓国トップスターウンギョンの夢」の夢も、先日出版社からもらったものである。私は、あまり芸能界には詳しくないので知らなかったのだが、この本の主人公イム・ウンギョンは、お隣韓国のトップスターらしい。巻末に写真のページが袋とじでついているが、とてもかわいい女性で、読む前から好感度がかなりアップした。また、ウンギョン嬢のステッカーも付いており、まさにいたれりつくせりと言う感じだ。 ところが、このウンギョン嬢、かわいい笑顔からは想像の出来ないほど、厳しい少女時代を過ごしてきている。この本は、そんなウンギョン嬢の辛い少女時代から、タレントになって成功するまでを描いた、シンデレラストーリーである。 ウンギョンの両親は、どちらも耳と言葉が不自由であり、そのために、貧しい少女時代を過ごしてきた。父と母のことで、いわれのない悔しい思いを繰り返し、貧しさゆえに惨めな思いを味わってきたのだ。しかし、唯一の救いは、家族がウンギョンを愛していたということである。 父母に愛されていたのはもちろん、同居していた叔父も、やはり耳と言葉が不自由だったが、いつもウンギョンをかわいがってくれた。祖父は家族の中で唯一、ウンギョンと言葉を交わせる存在で、仕事で留守がちの父親代わりの存在でもあった。 ところが、その叔父が事故で亡くなり、祖父も病気で入院してしまう。ウンギョンがタレントとして成功し、初めて手にしたお金で祖父の好きな干し柿を病室に持参したが、祖父はその干し柿を食べることなく亡くなってしまう場面は、涙なくしては読めない。そして、祖父が亡くなった後、ウンギョンは、障がいのある人たちを助ける仕事をすることを決意し、初めて父母に、心を込めた手話で話しかける。 久しぶりにいい本を読んだ。多くの人に、夢と希望そして感動を与えてくれるだろう、そんな一冊であった。 ○応援クリックお願いします。 「韓国トップスターウンギョンの夢」(コジョンウク/ウォンユミ:現文メディア/理論社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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