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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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March 11, 2013
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 世の中では、リーダー像について、「鬼」か「仏」かという二元論で語られることが多いのではないか。しかし、実際の組織のマネジメントはそんなに単純なものではない。本書「MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み」(若林計志:PHPビジネス新書)は、チームが成果を出すためには、マネージャーは、どのようなマネジメントを行うべきかについて、分かりやすく解説されたものである。

 本書では、マネジメントにおいて、「行動」、「結果」、「環境」の3つをコントロールすることの重要性が説かれる。組織の役割には、「戦略」と「実行」の2つのフェーズがあり、これらがうまく連携して回って行ってこそ経営はうまくいくのだ。俗に日本は,実行は優れているが、戦略はダメだということが言われている。著者もこの立場をとっているが、私の実感からは、戦略らしきものはあっても、それがうまく実行と結びついていないということも多い気がする。酷いのになると、戦略と言うのはお題目で、紙に書いて貼ってあるだけと言うようなこともありそうだ。これらのフェーズを上手く回すために必要なのが、上の3つのマネジメントコントロールと言う訳である。これをどのように組み合わせていくかが、マネージャーの腕の見せ所だ。

 ここで言う、「行動のコントロール」とは、ルールを決めてそれを守らせたりするというようなことだ。あまりやり過ぎるとスパルタになってしまうし、部下はものを考えなくなる。「結果のコントロール」とは、目標を与えて、やり方は自由にやらせるというようなことだ。これもやり過ぎると放任になってしまい、目的のためなら、何をやってもいいと言う風潮になるかもしれないし、内部統制上の問題も出てくるだろう。そして、最後の「環境のコントロール」とは、職場の風土とか社風といったものを作っていくことである。これも、お題目だけの精神論ばかりといったダメな企業は以外に多いのではないか。

 本書は、この3つのマネジメントコントロールについてそれぞれ1章を割き、最初の2つについては、メリット、デメリットも含めて説明し、最後の1つについては、色々な手法について解説している。そして、更にプロフェッショナルなマネージャーの仕事とはどういうものかを述べた後、最後にいくつかの成功企業のマネジメントコントロールについて紹介している。

 著者は、<鬼か仏かというポイントに注目している限り、答は出ない>と言っているが、まったく同感だ。どういう訳か、世の中には、白か黒かの二元論で片付けようとする風潮が非常に強い。原子力の問題など、その最たるものだろう。マネジメントとは、本来時と場所、相手の状況などによって使い分けるものだ。任せられる事は下に任せないといけないし、そうでないとマネージャーの時間などいくらあっても足りない。しかし、仕事が危なっかしい者に対して、自由放任というわけにはいかないことも明白だ。いつでも、どこでも同じマネジメントスタイルしかできないようなら、マネージャーの仕事はあきらめた方が良い。本書には、そんな「いつでもどこでも」マネージャーにならないためのヒントが多く詰まっている。

※本記事は、「本の宇宙」の記事の写しです。





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Last updated  March 12, 2013 07:15:37 AM
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