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カテゴリ:日々の読書(ミステリー)
英太の入った高校では、全員が部活に入らなければならないというおかしな校則がある。しかし、図書委員になれば、部活に入っているとみなされ、拘束時間も短い。 という訳で、帰宅部希望の英太は図書委員になったのだが、彼と同じ日にカウンターに座っているのが同級生の東雲侑子。 彼女は、いつも無表情で、不愛想で、いつも何かを読んでいる。何を読んでいるのかと聞きだすと、読んでいるのは、短編小説らしい。 ところが、ひょんなことから、彼女が西園幽子と言う名前で作家活動をしていることを知る。彼女は短編しか書かない。 「人間ってとてもちっぽけで、小説にしてみればせいぜい原稿用紙50枚とか60枚とかの短編小説みたいな人生しか送れないんじゃないかって」(p78) 担当編集者からも長編を書いてみたらと勧められていたこともあり、長編小説を書いてみようとした東雲に、英太は、長編を書くために彼氏役をして欲しいと頼まれる。東雲は恋をしたことがないというのだ。これをきっかけに、二人の距離は次第に近づいていくという1種の恋愛小説というところか。 つまりは、男女が恋人同士になるきっかけは、ひょんなことからだということか。 「俺、彼女できたかも」(p302) さて、二人の関係はどう進展するのか。 ☆☆☆☆ ※初出は、「風竜胆の書評」です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 4, 2020 09:31:39 AM
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