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カテゴリ:タイムスリップドキュメンタリ
遼はスカイライン2000GTXを自在に扱える感覚に至っていたため、感じることはパワー不足とノンスリップデフがあればもっと早く走れると言う思いだった。 こうしたラリードライビングのようなコーナーへのアプローチではサーキットを走るような、針の穴を通すような精密なラインでベストタイムをたたき出すことなど不可能であり、また、ペースノートを作ってある訳でもないから、自分の見た目でカーブの曲率を感じ取って、進入速度を決めるしかない、また、ブラインドコーナーの向こうから対向車がやって来ないことが解ることがタイム短縮に大きくかかわって来るので、コーナーの深さが視認しやすいように、深夜でなく白み始めた早朝であり、しかもヘッドライトを、皆が点けている時間帯が攻略のチャンスとなるのだ。 旧碓氷峠の上りルートは谷を左に見て走ることになるためタイトなコーナーは沢筋にあり、左カーブがほとんどで、右カーブがブラインドとなる場合が多い、そのため左コーナーは目一杯攻めやすく、右コーナーは少し余裕を持って進入しなくては危険が大きすぎる。 つまり遼は左コーナーではほとんどブレーキングでテールスライドを起こさせて曲がり、自分の予想する曲率よりそのカーブがきつければ、僅かにハンドリングを切り増してブレーキングも長くするが、反対に思ったほどきつくなければ、ブレーキングを早目に終了し、加速に入るというパターンで走るのである。 右カーブは、ほとんどがブラインドになるので、いくらヘッドライトと、カーブミラーで対向車の存在が感じ取れるとはいえ、ブラインドの右車線を使って進入することはためらわれるので、センターラインを半分またぐ程度のライン取りで走り、ブレーキングドリフトは使わずに、ブレーキングを終了してからハンドリングする、従来の走法で走っていた。 ところが右カーブに差し掛かる前に急な上りがあって先が読めないブラインドカーブでも、登りきってみるとやたらと広い道幅で大きなRの右コーナーとなっている場合など、全開で加速しながら曲がると言う場合も結構出てきて、こう言うときには特にノンスリップデフが欲しいと思うし、パワーが足りないと感じるのであった。 「GTRがほしいなあ・・・・・・」呟く遼であった。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.07.23 00:43:04
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