高千穂鉄道 車両の行方
こんにちは。 ひさしぶりに、九州・宮崎の高千穂鉄道の話題です。 高千穂鉄道については、旧運営会社が会社解散に向け、譲渡資産の整理を行っています。また、沿線各市町は、跡地利用の計画策定に動き出しています。 この中で、旧運営会社の取締役会が9月8日に行われ、所有車両中7両を解体、購入時期の新しいトロッコ車両2両をJRに譲渡するという方針を打ち出しました。http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20080909ddlk45020720000c.html 一方、鉄道跡地の鉄道公園化を手がかりとして高千穂鉄道の復活を目指す、高千穂あまてらす鉄道は、9月9日付けで、旧運営会社社長と高千穂町長(同一人物)あて、解体予定の車両の内、2両の譲渡を求める要望書を提出しました。また、9月13日付けで、高千穂町観光協会長(高千穂神社宮司)へ、高千穂鉄道公園化構想への協力を要請する文書を提出しました。http://torokko.jp/data/eda86865ae338c87bb44d9580c05bbe2.pdf 高千穂鉄道公園化構想には、様々な問題が横たわっています。鉄道事業としての復活を目指した神話高千穂トロッコ鉄道。経営基盤の弱さを国土交通省に指摘され、普通鉄道としての復活を断念。最大株主だった観光協会の撤退。それでも鉄道復活を目指し、残った人たちによる会社存続。だがその会社を支援するのは、地元以外の在住者が多い…地元、沿線、支援者そして行政との間に生じてしまった気持ちの「ずれ」。(鉄道跡地や施設活用を沿線自治体が模索しているという記事。あまてらす社からの車両譲渡要望に対し、「具体的計画がないと譲渡しようがない」との旧運営会社見解。)http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000809180003 技術的な問題よりも、関係者間の心の「ずれ」をどのように修復していくのかが、今後の復活の鍵となることでしょう。 銀河線の時も同様に感じたのですが、壊してしまうことは一瞬でできます。二度と作れないものをどのように活かしていくか、このことを真剣に考えるべきではないでしょうか。 さて、お知らせです。来る10月26日(日)午後4時半から、高千穂駅近くの棚田をステージに、米良美一さんのコンサートが開かれます。高千穂鉄道復活を願い、無料で開催されるものです。また、前日10月25日(土)午後3時から、同じ場所で前夜祭も開かれます。皆様ぜひお越しください。http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/47013?c=260