バンコク チャトリウムスイート
バベルの塔かよ!?とサマーズの三村じゃなくても突っ込みたくなる川沿いの3つのタワー。夜はミュージシャンのごとく下からスポット当ててみたり、「どうだ、こんにゃろめー!」という態度でチャオプラヤ川沿いでリサイタル中(は?)。
3つのタワーのうち、一番川沿いにあるのがChatrium Suites Bangkok。こちらはディシュタニ系のホテルでございます。
どーも最初は3棟ともサービスアパートかレジデンス予定だったんじゃなかろうか?お部屋の作りが全てサービスアパートっぽいのは気になりつつも、エクスペディアで「リバービューワンベッドルームスイート」が5つ星のこのランクでは考えられない、ましてやリバーサイドのホテルなのに、という・・・込み込みで8000円程度というぶっとぶ安値をだしていて、飛びつく。 一番安いシティービューデラックスだと込み込み6000円代だったような気がする。
注・・・エクスペディアだけではなく各ホテル予約サイトはシーズンによって値段は全く異なる
リバーサイドのスイートルームが一部屋8000円なんてむせび泣いちゃうじゃん。だから泊まりましたとも!リバーサイドに泊まってシティービューも悲しいし、だったらちょい出しちゃいますとも!
新しいホテルに行く着くのにいつもどきどきするもんだけど、運良く優秀な運ちゃんを空港でゲット!エントランスに着くと、なんだかものすごく仕事ができそうなタイ人らしからぬ草食系メガネ男子(タイプ!)が飛び出してきた。
さらにポーターもすっとんできた。
「ささ、こちらへ、こちらでチェックインを・・・」 客を寸分も待たせぬものすごいリレーションに呆然とする。すげえ、さすがディシュッタニと同じグループ。
以前ディシュッタニホテルに宿泊した時にも呆然としたもんだが、外資のホテルの従業員(ま、タイ人だけどね)より、かなり気がつくし、丁寧でまじめな人が多かったのだ。それを思い出して、なんだかにこにこしてきちゃった。きたぁ!お気に入り追加って感じ?
それにしてもでけぇー!
タワーが高いだけではなく、広々としすぎる敷地。間違って門で車を下りるとかなり歩く。そんな敷地内にはコンビ二はもちろん、スターバックスと、3棟の中に入ってるサービスアパートとレジデンス共有のショップも使えて便利。・・・バンコクってスタバが多すぎる気がするが。
エントランスに足を踏み入れると、ホテルの豪華さや奇抜さはなく、上品なおしゃれさを漂わせつつ寛ぎ感が一番前に出ている感じ。ソファーエリアも座っている間に寝てしまいそうな静けさと心地よさ。
フロントでチェックインするのかな、と思ったら「ささ、お部屋へ、お部屋へー」と誘導してくれる。おお、ディシュタニと同じく、1回目の宿泊なのにルームチェックイン。 ルームチェックインっていいよねえ。落ち着く。
リビングでチェックイン作業を行いますがそのお部屋が・・・
ひろーーーーーーーーーーい! リビングルームは恐らくサービスアパートにする予定だったであろうコンセプトがみえみえのキッチン。しかし食器はグラス以外ないし、電気コンロもなし。料理は断固させないつもりのようだ(笑)。ホテルだからね。 茶色を基本にした空間はモダンではなく、シックな落ち着いた感じ。大きなソファーは座り心地、寝心地共にバツグンだし、ちょこっとものが食べれたり書き物ができそうなミニダイニングテーブルもあり。
アメニティーはもちろん、お茶セットもばっちりそろっていて、水を飲むコップやコーヒーカップだけではなくワイングラスも。シャンパングラスやウイスキーグラスを置いているホテルよりは少ないけど、十分。
で、やはりここに宿泊した目的は「予算内、リバーサイド、さらにバルコニーあり」・・・景色に胸がわくわくするってもんです。それがこれ!
天気が悪くて残念無念ですが、お茶を飲んだり、お酒が飲めたりできるように、ゆったりと座れるテーブル&チェアセットが置いてあり、あたしは化粧するときまで、ここのバルコニーですごしてしまい、リビングで過ごす時間が少なかったくらい(・・:)。 朝は通勤に活気付くチャオプラヤエクスプレスや渡し舟を、昼は川風を感じて、コーヒーを飲みつつうとうと、夜は素晴らし夜景と、いつでもチャオプラヤ川の美しい姿を眺められ、大満足!やっぱし川沿いには勝てねえや(涙)。
マリオットリゾート&スパ方面まで行ってしまうと川景色も夜景が乏しいけれど、ここはホテル群のライトアップもいい具合に眺められるし、うまくいけば花火も眺められるでしょう!
あまりの素晴らしさに「きゃー!」と叫んでいたあたしに、従業員のねーさんは満足げな微笑みを浮かべて「何かございましたらおよびくださいませ」と言い残し去っていった。
さーてさてさて、ベッドルームへ行ってみるか。
寝室も窓が床から天井まであって、全面川が眺められるっ!ただしあまりにも日差しが強く、さらに日当たりがよく、カーテンをあけっ放しで寝ると、翌日黒焦げになって発見されるかも(大げさ)。 リビングが落ち着いている分なんでしょうか、赤をアクセントにした斬新なベッドメイキング。コーナーをうまく使って設置されたワークデスクに座ると、川に浮かんでいるみたい。勉強も仕事もはかどりそうだ。
この時期はダイエットもかなりすすんで、いいかんじになってきたあたしは体重をふやせないため、フィットネスルームもはずせない。写真には撮らなかったけどここもかなり施設が充実していたのですが、唯一「????」と思ったのは・・・フィットネスルームにスタッフを常勤させていないことと、ドリンクウォーターを用意していないこと。 お部屋にあるドリンクウォーターを持って行っても、2ボトルも3ボトルも抱えていけないじゃない?これはかなりマイナスポイント。残念!
気を取り直して泳ぐの大好き、プールのお昼寝大好きなあたしにとってはプールも大きなポイント。
だっ、誰かが寝てるぞ、おい。あ、オブジェでした。 ホテルのプールの割には無機質(それでもシャングリラのクルンテープウイングのプールに比べたらぜんぜん無機質ではないかも)だけど、従業員もきちんと対応してくれるし、バスタオルもセッティングしてくれるし、なんたって「でかい」。 コンラッドホテルのプールも泳ぐことが大得意なあたしでも、端から端へ泳ぐと「あっぷ、あっぷ」となっていたのだけど、ここも「げっふ、ほっふ」とひぃひぃな息継ぎで本気泳ぎ。おまけに川の上に突き出しているような作りで、プールの端に行くと「川の上を飛んでいるよう」な不思議な感覚になる。
このホテル、前出の草食インテリ系男子といい、実にスタッフが良く気がつきます。いんや、最高レベル取ったかも。 特に印象に残ったのは朝食レストランスタッフ。 だいたいタイってどんな高級ホテルでも朝食レストランで忙しくて投げやりな態度のスタッフが必ず一人や二人存在して腹立たしい思いをさせられる・・・と思っていたら「新人はまず行かされる場所」ってことで、研修場所でもあるらしい。 しかし、ここはあーた(誰に言ってんだ・・・?)今まで宿泊したホテルの中で最高だった。手を上げる前に気がつく、初日から顔やお気に入りの席を覚えるなど、はんぱねぇ~(トータルテンボス風)。 なんたってレストランを仕切る、割とお局風の女性がものすんごくできます!できすぎます! あたしをきびきびと席まで案内した上、タイ語で「窓際の席がいいんだけどー」と言うと、にっこり微笑み全てわかりやすいタイ語で対応。コーヒーを入れるタイミングは「減ったから今いくべ」という感じでもなく「なくなったからきてよー!」って感じでもない。実に丁度いいタイミングで「コーヒーのおかわりはいかがですか?」とにっこり。そのタイミングが全てのスタッフに行き届いており、しかもどのホテルでも見られる「めんどくせえなあ」という態度を見せる一部の変な従業員は皆無!
料理だって素晴らしい。品数は「びっくりするほど多い」というわけではないけど、かといって「普通の量」とは言い切れない。中の上くらいかな?4日通った全ての日、いつもチーフのシェフがみまわり、厳しい目で管理。そのため、どれ一つとして「普通」と思う料理はなく、どれもこれも「うまっ!」「ふわふわじゃん」「できたてー!」と感動してしまう。洋皿、中華、タイ皿全て完璧ざます! おかゆも毎日種類がかわり、麺スタンドの麺も毎日変る。バーミー、クイティアオ(細さも毎日変る)共にスープも変え、あ、イエンタフォーの日があるくらい。いやー、種類の多さでごまかさず芸の細やかさ、丁寧な手作り、できたてを保つ管理の良さで美味しくするって素敵!
卵コーナーのスタッフも素晴らしい笑顔で「おはようございますー!」といつも元気!何人か並んでいたらよくあることだけど、ここは1人でも待たせるようなことがあればホールスタッフがすすっと出てきて「お席までお持ちいたしますよ、ミス」ってな具合。 ・・・正直あんなに素敵なペニンシュラバンコクの卵コーナー殺伐としてるからな(哀)。長い時間並んでいる間、割り込んでくる中国人、韓国人、インド人をけん制しつつ、直射日光に照らされながら、各民族全員が待たされすぎて卵スタッフを睨みつけている(爆笑)。それなのに慌てすぎてオーダーミス。さらにかわいそうなことに屋外に卵コーナーがあるからスタッフは暑くて死にそうで、もう態度は凶悪犯並。 「ここほんとに五つ、いや自称六つ星?」と問いかけてしまうほどの悪人顔の卵スタッフ。あれと比べちゃったら、ここの卵スタッフは天使だよ。・・・おまけにあんなに並んでいる各国民族を見ても、「テーブルまでお運びいたします」と言えないのは・・・どうなんだ?昔は注文したら持って来てくれたもんだけど・・・やっぱサービス落ちてるよ、ペニンシュラバンコク。 新興勢力がここまでやっちゃったら、浮気心もおきますわなあ。
さらに、ここの従業員、二日目から例の「てきぱきできるお局風のおねーさん」が「ミス、よっしー。昨日の窓際の席でよろしいですか?」ってすっとんできてくれた。しかもタイ語で。そして卵スタッフなんか「卵二つの半熟の目玉焼きですよね!」って覚えてくれててさー・・・麺待っている間、チーフシェフが「何日お泊りなんですか?タイ語が話せるんですね?」なんて話しかけてくれたりして・・・なんかあたし、ここ、裏切れないくらい気に入ったよ。 4日とも同じ窓際の静かな二人席に通してくれた・・・
更にお部屋のメンテナンススタッフも素晴らしい! ジム&プールから帰ってきたら、こんこん!と部屋をノックされ、二人の男子がひょいと顔を見せた。 「電気が切れておりましたので」 え?まじで?と思ったら、あたしも気がつかないようなコーナーの小さな電球が切れていて、脚立を持った従業員と、メンテナンスリーダーが非常に紳士的に対応。作業中おしゃべりしちゃう人が多いけどそれも皆無で・・・どのホテルに泊まっても意外と電球切れてたりすることってあるんだけど言わないと来てくれないのよね。態度といい、お部屋を細やかに見回ってくれる人の存在に感動してしまった。去る時もほんとにきちんとお辞儀をして出て行かれた・・・さわやか。
そーしてぇええ!このフロントスタッフさん。
遊びに来た友達が深夜友達が帰宅する時、ガードマンがきちんとタクシーを呼んでくれたんだけど、自分の仕事の範囲外と思われるのに、外に飛び出してきて「お友達はタイ語しゃべれますか?」と言いながら最後まで見送ってくれた・・・きっと女性が深夜に帰宅っていうのを心配してくれたんだと思う。 日本語勉強中だという、彼女。ほんっとにいい子で、いつも目があうと「あっ!おはようございます!」ってにこにこしてくれた。いやー、ディシュットグループすごいよ。「タイだから仕方がないかー」という他のホテル(外資系なのに)従業員よりレベルが上すぎる。
川沿いホテルの例に漏れず、船もあります。15分に1本、人の動きが少ない時間には30分に1本。急ぐようだったら、サパンタクシン駅までそんなに遠くないので(あー、でも・・・徒歩15分くらい)バイクタクシーやタクシーで行ってもいいと思う。
思い出した! 船着場にいるガードマンさんもすごーく紳士的。きちんと敬礼してなれなれしい態度は全く見せず、かっちり勤務しております。なれなれしさがタイ人のいいところで、いいホテルでも見逃しがちだけどたまに「ちょっと今の発言はどうだろう?」という下品さを感じる男性もいるものだけど、ここは皆無だった。
後日、感想を求めるメールをいただいたので、たどたどしい英語でほめちぎってメールした上、朝食のスタッフやら、フロントスタッフのことをきちんと書き、フィットネスセンターの水の設置をおねがいしたところ、大変丁寧なお返事をいただき「フィットネスセンターには早急にドリンクウォーターを設置しますです」「お褒めいただいたスタッフに伝えたところ、大変喜んでおりましたでげす」と・・・いやー・・・すごいわ。 また泊まりに行くから待ってろよ、チャトリウムスイート!
このホテルのいいところ。。。 下記2つ以外全部素晴らしい!これからも素晴らしいホテルでありつづけることを望む。というのも大好きなペニンシュラバンコクやコンラッドホテルがオープン当初のサービスが素晴らしかったのに毎年だめだめになっていき今は「はぁ・・・」という情けない状態になっているので、これをキープすることが難しいのだと心から思った次第。 悪いところ・・・ 1.フィットネスセンターのドリンクウォーターがなく従業員が常勤していない。人が倒れたりしそう。でも改善するようなので大丈夫でしょう。 2.ホテルの作りのせいかドアマンが常勤せず、ガードマンかクローク兼用の人がお客様が来るとドアを開ける感じ。だから・・・なんというか「うわあ。ホテルに来たぜええ!」という感じはしない。でも、チェックインを担当するレセプションスタッフがじきじきにフ出迎えてくれるので華やかさより、パーソナルな喜びを感じるっていう利点はある。 ・・・というわけで、今バンコクで一番のお気に入りはこのホテルです! |