メグさんの子ども向け性教育講座カナダのメグ・ヒックリングさんをご存じですか?子ども向け性教育の第一人者で、たくさんの本を出し、小学生性教育の講座を行っています。 実際のデータから・・・ ○子どもに性知識があると、性虐待から守れる。 ○刑務所で何人もの性加害者と話をすると、彼らは性的知識のない子を狙う。 ○知識のある子どもは「逃げる、大人に伝える」ので、バレるし、狙いにくい。 ○性加害者は、子どもの時に被害者であることが多い。 あなたのお子さんを守るために、 そして性的にゆがんだ男女関係を持たないためにも、 ぜひこのレポートをお読みください。 私のメルマガに掲載しました。登録アドレスは一番最後にあります。 ↓ ↓ ↓ 2003年11月、カナダで30年間に渡って性教育を行っているメグ・ヒックリングさんの来日ワークショップ(通訳付き)に行ってきました。 「性教育は、命を救う教育なのです」 --ヒックリングさんの伝える性教育は、------------ 「自分の体と心を守り、自尊感情を育む」もの。 ------------------------------- 前半は、小学生を前に、子どもたちに直接、性の話を。 後半は、大人向けの話と、質問時間。 特に、「なぜ子どもに性教育が必要か」という点に言及。 背景には、性教育バッシングという現状もあります。 会場の一人の外国人男性から出た言葉が、とても印象的でした。 「きちんとした教育を受けなければ、いったいどこから情報を受ければいい? ポルノから? おかしな情報を得るだけじゃないか。 正しい教育を必要ないとか、教えるなというのはおかしい」 * 子どもたちの性情報が、ポルノや青年誌ばかりになってしまったら、 レイプや女性に対する視点もゆがんだままになるでしょう。 ジェンダーフリーのためにも、きちんとした性教育が重要だと感じました。 ●講座はまだあります。ご興味をもたれた方は、下記まで。 11/8 立川市女性総合センター・アイム 11/9~10 CAP岡山連絡会 11/11 大阪ドーンセンター 11/15~16 砂山子ども会、和歌山県人権啓発センター 11/22 茨木市立男女共生センター、ローズWAM *子どもたちへ*************************** ○体には3つのプライベートゾーンがある。 それは、「口」「胸」「性器」。 プライベートな部分は、誰からも強要されない。 ムリヤリ見せたり、見られたり、さわられたり、痛いことをされてはならない。 それは、男の子も女の子も同じ。イヤだと感じたら、「イヤだ」と言っていい。 ○誰かに嫌なことをされそうになったら、 1.「イヤ!」「やめて!」と大声で叫ぶ。 パンチしたり、かみついてもいい。ともかく逃げ出す。 2.お家の人や、先生や、警察、近くの人など、 大丈夫だと思う大人に必ず伝える。 ○「これからいろんな言葉を話すけれど、『うわぁ~』とか『いや~』と思わないで。 皆さんは科学者です。科学者のように『なるほど』と話を聞いてください」 ○ペニス、包皮、ワギナ、卵巣、精子、卵子、といった単語と説明を話し、 単語は子どもたちに声に出させる。 ○「性器のところにある出口は、男の子は2つで、尿と便の出口です。 女の子はいくつ?ラッキーにも3つあります」 ○勃起、夢精、月経について説明。「健康なことで何も悪いことはない。 大人になる練習をしているの」と安心させる。 ○月経は、子宮の中のふわふわのお布団を月に1回取り替えるもの。 ナプキンやタンポンの実物を見せて、「ポタポタ落ちてくるものを受け止めます」。 ○「セックスは、大人になってから。 ただし、大人になっても、したくなければ、しなくていい」 ○赤ちゃんができる仕組み、体の中、どんな風に出てくるかといった話。 「お腹の中にいると、ご飯や味噌スープが赤ちゃんにかかっちゃう。 だから、子宮という別のところにいます」 ○コンドームの実物を見せて、 「子どもが何十人もできたら、たいへんだよね。そういう時に、これを使います」 「もし公園とかに落ちていても、風船ではありません。 清潔ではないので、拾わないようにしましょう」 *大人たちへ***************************** ○カナダでも、そんな小さい頃から知る必要がないという人もいた。 しかし、知る必要はある。それは2つの理由から。 1.呼び名や働きを、きちんと教える。 「親と話していいんだな」という安心感が生まれる。 痛い時、かゆい時も、恥ずかしがらず伝えられる。 健康的でポジティブなとらえ方ができる。 2.子どもに性知識があると、性虐待から守られる。 刑務所で何人もの性加害者と話をすると、彼らは性的知識のない子を狙う。 知識のある子どもは「逃げる、大人に伝える」ので、バレるし、狙いにくい。 性加害者は、子どもの時に被害者であることが多い。 その点でも、子ども性被害を防ぐ必要性がある。 ○「寝た子を起こすな」と言って反対する人々がいる。 だけど、これだけ性のネガティブな情報があふれている今の世の中で、 「寝た子なんてどこにいる?一人もいませんよ」と日本の医師も発言。 ○カナダでは、ポルノビデオ等は、 「子どもの目の届かない上の方の棚か別室」と法律で決まっている。 こういった法律ができたのは、親たちがポルノショップをボイコットしたり、 お店の周りをデモしたりして、マスコミにも取り上げられ、政府が動いた。 ○ポルノは、児童誘拐や女性への強制など、マフィア(犯罪組織)によって作られているものが多い。 国連のデータでは、年間50万人の子どもや女性が、ポルノのための誘拐にあっている。 ------------------------------------------------------------------- 「性教育バッシング」の実例が、保護者から報告された。 ●国立の小学校で性教育が行われた。 →すると、読売新聞の全国版に突然おかしな掲載のされ方をされる。 →右翼から地域に「逸脱した性教育」「小学1年生に性器・性交を教える非常識」といったバッシングのビラがポスティングされる。 →週刊誌等にも、センセーショナルな取り上げ方をされてしまう。 子ども達が科学的な知識を、水を吸うように自然に吸収していってほしいのに・・・と、保護者の話。 ●日野市の擁護学校での性教育授業。 きちんとした授業内容だったにも関わらず、 →サンケイ新聞に、「性器の部分が強調」「都議ら視察、あまりに非常識と口々に非難」「まるでアダルトショップ」「性器つきの人形など過激」とセンセーショナルな扱いの記事が掲載される。 →都教委がやってきて、教材一式を持っていってしまう。 保護者の報告文より 「自分の心と体を大切にし、存在を肯定する大事な時間でした」 「教材を戻してほしい。今まで通りの教育をしてほしい」 ●ヒックリングさんからのメッセージ 1.私たちの体にも、また赤ちゃんを作る方法にも、何ら恥ずべきところはないこと。 2.性的虐待の加害者達はほとんどいつも、性について教えられていない子どもを狙うこと。 3.性の知識は子どもに悪い影響を与えるどころか、子どもの内なる力を引き出すことにつながること。 ●男の子が何でも決めてしまう関係の場合、 セックスに対するプレッシャーが高いというデータも。 ●一橋大学・津田塾大学講師 村瀬幸浩氏の記事より 「米国での新保守主義の台頭が、男性中心の伝統的家族・性秩序を望む 日本の勢力を勇気づけ、女性が性的に自己決定する力を抑制する・・・」 「性への無知・無理解が無謀な性行動を生み、 性への深い理解が慎重な性行動につながる」 --------------------------------------------------------------------- 家に帰って、子ども(6歳・小1・女の子)に感想を聞いてみると、 娘「いままでよくわからなかったことが、わかったよ。 へその緒で栄養をもらっていたなんて、知らなかった」 私「性器の話とかも、わかった?」 娘「うん。女の子には、穴が3つあるんだよね。ラッキーなんだよね」(笑) とのことでした。(^_^) ジェンダー・バッシングと同様、性教育バッシングが渦巻きつつあります。ほんの一部のバッシング派は、権力を使い、あるいは一方的・攻撃的にバッシングを展開。 子どもたち自身を守り、真っ直ぐに育む力を奪おうとする動きが残念でなりません。 今回のレポートについて、ぜひご意見、ご感想をお寄せください。 また、日本でも活動しているグループ、連絡先などご紹介しますよ。 こういった情報は私のメルマガで発信しています。 よろしければ、http://momose.eqg.org/からご登録ください。 ジャンル別一覧
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