ヴィッセル戦　－　さすが元日本代表！　右足でもゲット。

2012年05月19日

ヴィッセル戦　－　さすが元日本代表！　右足でもゲット。

　神戸だったから、逆転できたけど、これでよくなるとは思えない試合だった。

　去年までならスリリングな試合と片付けられていたが、今年は、守備の課題を忘れてはいけない。

　立ち上がりに相手の２つのチャンスのどちらかが決まっていれば、どうなかったわからない。神戸は、試合開始から予想以上に前がかりに来た。サンフレッチェの選手は体が重いのか、動きが良くない。

　押し込まれたとき、ボールを落ち着けるところがないため、せっかく奪ったボールがパスのときに奪われやすくなった。パスをつなぐことはいいのだが、自陣でチャレンジパスを出す場合、失敗するとすぐにピンチになる。押し込まれた時のボールを奪ってから、攻撃のしかたをもっと工夫しないと、受けに回った時間帯が厳しくなる。あと、やはりカズがボールを持つところを狙われていたようにみえる。

　立ち上がりの神戸の攻撃をかわしてから、ようやくサンフレッチェペースになった。前がかりになる相手をかわすと、中盤にはスペースがある。そこを使えば、攻撃ではパスが回る。寿人がDFにおされられても、左右から攻撃ができ始めた。

　得点は、CKから水本の右足。ヘディングシュートではなく、右足で合せたもの。ニアに選手がはいることで中央のスペースがきれいに空いた。この後も、千葉のヘディンシュートがポスト、石原のミドルシュートがパーとおしいチャンスが続いた。こういう時間帯で2点目があれば楽だっただろう。しかし、えてして得点がとれないもの。

　後半になって、選手に「動け」とピッチから森保監督が指示を飛ばすほど、動きが悪い。ずっと、出場しているDF陣や青山などはかなり疲れがたまっているのではないか。

　一失点目は、左サイドからのゴール前のFKが直接入ってしまったもの。相手のDFの背が高いこともあるが、あれはしたかない失点であろう。問題は、このあとである。

　中盤の左サイドでボールを奪われてから、相手のMFにニアに入られて、そこからファーの選手にボールが渡って逆転された。サンフレッチェは、選手が揃っていたのに、ニアに入って選手にだれも付いていけずに、カバーに入った選手がニアにひきつられてファーが空いた。試合を優位に進めながら、一度失点しまうと逆転されてしまう弱さは解消されていない。千葉、水本、カズはかなり疲労度が高いのではないか。

　今日は、ここから目が覚めたのか、ゴールへの意識が高くなった。寿人が浩司に代わっていたが、これは柏の後半と同じ構成。さらに森脇や水本が積極的に上がっていったことで、セカンドボールもよく拾って、連続して攻撃が続いたことで、石原の同点ゴールが決まった。あの場面で、冷静にGKの左を抜いたゴールは素晴らしかった。ホームで、初ゴールとなった。

　そして、最後は、森脇があがってきてパスを受けてから、シュートフェイントを一度いれてDFをかわして再度打ったもの。ナビスコのジュビロ戦でPA内でシュートを打てなかったことを反省してから、積極的にシュートを打つようになった森脇が、この場面で、落ち着いてコースを狙って決めた。ナゴヤ戦のゴールもよかったが、今日のゴールは、成長を感じさせるゴールである。

　2失点したことは、まだまだ守備の問題を抱えていることは確かである。でも、ようやくホームで勝利を挙げたことは、観戦に来た12000人のサポーターにはとてもよかった。ハンカチ王子がいなければ、開始が16：00からなら、もっと入っただろうという経営上の問題はあるが、また来ようと思っただろう。

　そういえば、寿人のゴールがない試合で初めて勝った。DF陣が2得点したことが大きい。それから、イエローカードを貰わなかった。審判がまともだったから？

　最後に、ロスタイムの時間稼ぎはやめたほうがいい。コーナー付近にボールを運んで時間稼ぎをするより、ボールを回したほうがいい。もともとボールを大切にするチームなのに、今年は開幕戦からちらほらこういうシーンがある。相手はボールを取り来ないといけないのだから、もっとボールを回して時間を稼ぐべきである。勝ちたい気持ちの表れなのだろうが、CKからもしっかり攻撃してほしい。
　
　次は、アウェイの札幌。厚別公園の札幌は強いのだが、涼しい北海道なのでしっかり体を休めて勝利をつかんでもらおう。5月は、勝点獲得月間なのだから。
　