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河合準雄文化庁長官が、意識不明の重体と聞き驚いており、ご容態を案じております。 つい3日ほど前に、久々に図書館に行って、河合準雄氏の「おはなしの知恵」をふと 手にとって借りて帰り読んでいたところでした。 河合氏の「昔話の深層」を読んで、伝承される民話に秘められた 深層心理をわかりやすく説明されておられるのに感銘しました。 今読んでいる、「おはなしの知恵」にも大変興味深い記述があり、ご紹介したいと思います。 少女が徐々に女性らしくなり、・・・かわいかった子が何となく無愛想になり、無口になる。 ・・・実は、このような時期は成長のために、ある程度必要である。 ・・・このような時期を、私は「さなぎ」の時期とも言っている。 ・・・その時には内的には実にものすごい変化が生じている。 ・・・子どもが、さなぎの時期に人ると、親としてはどうしていいかわからないような気持に なるときがある。 お互いの問に気持の交流がないように感じるからである。 子どもがどこか他の世界に行ってしまったように感じる。 しかし、焦らずに、外側から見守るような気持でいると、子どもはだんだんと成長し、 またお互いに話し合ったり、理解し合ったりできるようになる。さなぎから蝶が生まれてくるのだ。 ・・・さなぎの時期に親があわてて、その殻を破るようなおせっかいをすると、子どもは破滅して しまう。 子どもにとって必要な内閉の時期を尊重することは、親にとってなすべきことである。 しかし自分自身の不安の高い親は、子どもの内閉に耐えられず、ついつい余計なことをして しまう。 このさわりの部分だけでも、その的を得た内容と表現の確かさに河合氏が多くの人に 支持されている理由の片鱗をご覧いただけると思います。 知の体系の大黒柱としてのご活躍を是非切に願うとともに、一日も早いご快復を 心よりお祈りしております。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.08.18 22:41:02
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