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カテゴリ:崖の下のミュー
レジ係りがお客さんの欲望を否定することは許されない。
しかし、店にないものが欲しいと言われた場合は、「他の店に行って下さい」と断ることができる。 それに対して怒る人がいる。 「どこにでも置いてあるものをなぜここでは買えないんだ?ちゃんと政府が安全を保証しているのに」 それに対して、「うちは置かない方針です」と突っぱねてもらちはあかない。 「ごめんなさい」と謝るしかない。 たとえば、前世紀では、気の遠くなるほどの時間をかけて自然が蓄積した太陽からのエネルギーを、増加した人間の欲望を維持するために100年たらずで、ほとんど枯渇するまで消費してしまった。冷静になって考えればおかしいことは誰にでもわかるはずなのに、その時はそれを罪と感じる人はいなかった。 もちろん経営者は自分の見通しについて責任をとらなければいけない。権威が安全と保障していても、それが害になるとわかることがあって、うちの経営者には、その前になにか兆候が見えるらしい。それを消費している人たちの中で、ごくまれに、少数のものに前兆が現れていることがあるそうだ。多数が快適にそれを享受しているとき、それに対して異議を言うことは難しい。 「未来のあなたたちです」 この店の経営者は言う。 彼は自分の見通しに溺れたり、その見通しで私有の財産を増やそうとしたり、うっかりその見通しを自分の能力だと思い違いをすることは絶対ないといっている。そんなことをすると大変なことになるのだそうだ。私にはちょっとついていけないものがあるけど、なんとなく居心地がいいから当分ここで勤めていたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/02/13 08:38:50 AM
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