料理は総合科学
写真は料理が好きな友人の普通の家。しつらえからお料理のおしゃれははじまっています。さて、一ヶ月に一回の小川軒の稽古。8人だけしか席がない。小川さんが自分で教えてくださるのを見ています。至福の時の一つ。フランス料理嫌いの私もここだけは例外。でも本当に勉強になる。ヒントたくさん。おいしいものを食べると知性が磨かれるかんじ。第一、キレイにおしゃれなお客になることが小川シェフに対する最大のお礼。今日のハイライトは牛肉のコロッケ。じゃがいもは静岡の三方ヶ原のが旬だからとのこと。教えていただけば,なるほどと思ったのは、じゃがいもは8分目に茹でて、芯は取り去る。芯はネバネバのでるところ。茹で過ぎるとホカホカのじゃがいもができない。へーっと驚き。だからいままで水っぽかったのだ。牛肉は合びきはダメ。変な味が混ざるから。本当はひき肉より、すきな肉を包丁で叩くのが贅沢。オリーブ・オイルで炒める。牛肉と一緒に塩コショウ。金のザルに上げて余分の油を落とす。なるほどと本当にちょっとしたことが目からウロコ。ジャガイモはあくまで木杓子で叩いて潰す。けしてこねないこと。じゃがいもと炒めたひき肉を混ぜる。葱などなし。俵の形にまとめて小麦粉、卵、パン粉にまぶす。パン粉は自分でつくること。フードプロッセッサーは必需品。一個づつ揚げる。ジャガイモ500グラムに牛肉100グラムでいい。メニューは、モッツアレラのグラタンアンデーブを茹でてフレンチドレッシング。ホタテのマリネ(ホタテがしっかりした味)車えびのカクテル、スパイシーチリソース添えパリソワール。つまりコンソメのジェリーにビシソワーズをかける。ビシソワーズは簡単につくれます。小川軒のお料理の本を読んでください。ポテトのコロッケ。以上はほんの少しづつの前菜。器も楽しむ。リモージュやマイセンなどふんだんに。藤原ステーキ。オペラ歌手・藤原義江氏が一週間に三回召し上がっていたそうです。ヒレ肉の粒胡椒ソースかけ。藤原さんには懐かしい思い出。東京文化会館の音楽界のとき、クロークで手に持っていたハンカチを落とした私。床をすーと滑ってみえた紳士がさっとハンカチを拾ってくださった。大学生のころのこと。クロークの人から藤原さんですよと教えられた。こってりした自家製アイスクリームにさくらんぼの砂糖煮をかける。コーヒーとちいさなチョコレート・ケーキ。今日は二日分のカロリーを取ったわねといいながら。夜は結局家でたべることにした。しらす干をバターで炒って梅のたたきをいれてピラフ。えぼ鯛。茄子のお味噌汁。これはインスタント。でもとてもおいしい本物。新茶が来たので。