武士の一分
「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く、巨匠・山田洋次監督が手掛けた、藤沢周平原作時代劇・三部作の最終作。日本を代表する俳優へと成長した木村拓哉が、毒見役という役職によって失明し過酷な運命に苛まれる盲目の侍という難役に挑戦。失われた夫婦の絆と情愛を取り戻すため、無謀ともいえる復讐劇を繰り広げてゆく。清潔感溢れる可憐な姿でヒロインを演じるのは、宝塚歌劇団出身の檀れい。愛する夫のために身を捧げる妻、そしてその妻のために“一分”をかけて自らの命を賭ける侍。絶望の淵から這い上がろうとする2人に灯るほのかな希望の光が、あたたかな余韻を残す。観客動員数は330万人を突破し、日本アカデミー賞では、最多の13部門に輝いたことでも話題になった。海坂藩の下級武士である三村新之丞(木村拓哉)は、最愛の妻・加世(檀れい) と、つましくも笑いの絶えない平和な日々を送っている。しかしある日、藩主の毒見役を務めた新之丞は毒にあたり、ほどなく失明してしまう。自害しようとする夫を必死に思い留まらせる加世は、愛する夫のために罠にはまってしまい…映画公開時に話題になった作品ですが、こういうストーリーとは全然知りませんでした。お毒味役で貝の毒にあたってしまい、命はとりとめたものの失明してしまうとは、なんて不運なんでしょう。当時はそういう場合の生活の保障もないんですね…メインの2人もよかったですが、脇をかためる豪華な俳優陣も見応えありました。特に桃井かおりさんが印象的でした~