センターのレポートを書くと、みんな悲しみで一杯になってくれる。
泣いてくれる方もいる。

忘れないで欲しいのは、私が見てきたのは365日のたった1日だって事。

毎日毎日殺され、また連れてこられる。

昨日会った、無邪気な白い犬はもう居ない。
会いに行きたくてももう手の届かないところに行ってしまっている。

そしてまた新しい犬が連れ込まれている。

ここにレポートを書くのは事実を知ってもらいたいから
もう少し欲を出せば何か行動を起こして欲しいからこそ書いているのです。

預かりボランティアができない、犬が飼えないマンションだから
私には何もできないと思っている人も多いと思う。

でも他にだってやれる事は山ほどある。
例えばペットショップから動物を飼おうと思っている人が居たら
愛護センターやボランティア団体から引き取る事を提案したっていいと思う。

最近思うのだけど犬種や血統証に拘っているのは大人だけなのだ。
子供はその犬のパーソナリティーを愛して付き合ってくれる。
本来動物との付き合いってそれが本当なのではないだろうか？
犬や猫を愛しているのであれば保健所の雑種だってプードルだって同じなのだと思う。
犬種に拘る気持ちは決して否定しないけど、本当に動物が好きだったら
飼ってしまえば、性格が好きで一緒に暮らす事になるのだと思う。

だからこそ今捨てられている行き場の無い命を薦めてあげて欲しい。
そして今いる命の行き場を少なくするような繁殖は一度ストップして欲しいと願うのは私の勝手でしょうか？

仕事として繁殖している方、販売している方、一度保健所に行って見てください。
そして考えてください。
今自分が命を販売するべき事が正しい事か？
お客様はダックスが欲しいのかもしれない。
でもなぜダックスじゃないと駄目なのかしら？
私にはそれが全く理解できない。

生まれて数ヶ月で突然収容されて、詰め込まれ殺される命があるのに
なぜその命を救い出さずに新しい命を作り出し販売できるのか
もう私には分からなくなっている。
現実に目の前で殺されようとしていたら、助けないのでしょうか？
見えないところの話だから、きっと繁殖も販売もできるのだと思う。

勿論純血種の血を受け継いでいく事は必要な事ではあるとは思うけれど。
センターの状況を見るともう新しい命は必要じゃないのでは？と思ってしまう。

なんだろう。命って？
本当に命を愛しているのかな？
そこにはお客様が喜ぶ顔がみたいと言い訳が用意されていて
利潤を求めている部分が全く無いとは言えないよね。

できる事、色々あると思う。
保護する為の資金集めだって立派な活動だし。
里子にでる動物を運搬するのだって活動だと思う。
犬の飼養が間違っている人に注意することだってそうだし・・・・

何も行動を起こさなければ何も変わらない。

昔ジャマイカで言われた事がある。
泣いていたって現実は何も変わらないって。
弔いの為に泣くのは優しさかもしれないけど、そこから一歩踏み出して欲しいと思う。
日常にこの事実がかき消されてしまう前に。
私達が日々普通に生活している時もここでは毎日レポートしたように
殺処分が行われているのだから・・・