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カテゴリ:映画
曽根崎新地の売れっ妓の芸者「蝶子」と
化粧問屋のぼんぼん息子「柳吉」が駈落ち。 「東の太宰、西の織田」と謳われた文豪、織田作之助の 小説「夫婦善哉」を映画化したものです。 実家の跡取り長男だからと、のん気に遊んでばかりの 柳吉(森繁久彌)と駆け落ちをした蝶子(淡島千景)は、 いつか夫婦になれると信じて、かいがいしく世話を焼きます。 なのに・・・・・
典型的なダーメンズなんだけど、ぼんぼんでどこか憎めない 柳吉(森繁久彌)、そんな柳吉を結局許してしまう蝶子(淡島千景)。 柳吉は、まさか親がそこまですることはないだろうって 甘い想定を前提に蝶子の苦労も省みず、 のんきに駆け落ち生活を楽しんでいるんだけど、 そうは大阪商人は甘くないってところがいいです。 蝶子も自分が柳吉を支えているっていう気概と 将来の夢を描いて、健気に柳吉に尽くすんだけど、同時に 不毛な苦労であるっていう現実を受け止めなきゃいけなく なっちゃう。 今も昔も変わらず、ありがちな男女の関係。 そんなどうしようもない人間の弱さをいとおしむように 描かれた良作で、森繁久彌と淡島千景の絶妙な人物表現で、 心温まる名作です。 森繁久彌が演じる柳吉と淡島千景の蝶子の お互いに愚かさを抱えながらも、「割れ鍋に綴じ蓋のような」 仲むつまじさが、本当にいい味だしてます。 カップルや夫婦って、そんなもんなのかもしれませんね。
ちなみに大阪難波の法善寺には今も「夫婦善哉」というお店があり、 この映画でも描かれている善哉を食べることができます。 一人分のぜんざいを2杯分にして食べる、このぜんざい。 「夫婦善哉」は、カップルで食べると円満になれるという 縁起物ですから、高いからって、二人で分けて食べてはいけませんよ。笑 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.10.06 20:57:07
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