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カテゴリ:韓国映画【ア・カ】
今年のカンヌで絶賛されて結局何の賞にも引っかからず肩透かしを食らった感のある本作。聞けばその時点ではまだ完成品ではなかったそうですが。その後、韓国で公開されると至上最短で観客動員1000万人を突破。記録は伸びていると言います。果たして外国人の目にはどう映るのか。韓国国内でのみ通用するものなのか。確かめに行ってきました。
------ 原題:怪物 監督:ポン・ジュノ『殺人の追憶』 出演:ソン・ガンホ、ピョン・ヒボン、パク・ヘイル、ペ・ドゥナ、コ・アソンほか 公式:サイト・ブログ ------ 韓国ソウル・漢江の河川敷で小さな売店を営むパク一家の家長ヒボン(ピョン・ヒボン)には三人の子供と一人の孫がいる。いくつになっても頼りない長男カンドゥ(ソン・ガンホ)、大卒でフリーターの次男ナミル(パク・ヘイル)、アーチェリーの選手だがここ一番に弱い末娘のナムジュ(ペ・ドゥナ)。そしてカンドゥの娘中学生のヒョンソ(コ・アソン)だ。 ある日、突然現れた怪物グエムルに漢江周辺は大パニック。人々を襲い暴れまわるグエムルから逃れようと必死で娘の手を取り走り出すカンドゥだが、娘だと思ったのは別人で、当のヒョンソはカンドゥの目の前でグエムルにさらわれてしまう。 合同葬儀が終わりウイルス感染の疑いで病院に隔離されるパク一家にヒョンソから電話が入る。彼女が生きていると確信した一家は病院を抜け出し、正体不明の怪物に立ち向かおうとするが軍や警察からも追われる羽目になる。 やはり一番気になるのは怪物の出来でしょう。どんな顔でどんな姿をしているのか。CGの完成度はいかがなものか?私の心配は割りと早めに解消されましたよ。漢江に架かる橋の欄干にぶら下がり、さなぎが羽化するみたいに徐々にその姿が現わになる登場シーンから心を奪われてしまいました。 そりゃ、細かいことを言えばキリがないけれど、ハリウッドの手を借りながらここまでワクワクさせてくれた韓国の作品って他に思い浮かばないです。 事態は深刻なのにさほど恐怖感を覚えないのもカンドゥのキャラクターと時にブラックともとれるユーモアが散りばめられているから。だって他人の子の手を引いてたり、銃弾の数間違えたり。命に関わる失敗がこんなにおかしくていいのかしらって心配になったほどです。 もう一つは家族愛。小さい弟が登場した時点で、きっとああいう結末になるだろうなと予想しました。が、できることなら裏切って欲しかった。その点はむなしさが残ります。それとパク・ヘイルやペ・ドゥナを助演に持ってくるあたり非常に贅沢な使い方ですよね。 銃で待ち構えるより、根本的な議論を国や世界レベルでしていかないと何も解決しない。真実はうやむや。悪が成敗されないストレスを感じるのはヒーローのいない怪獣映画ゆえか。でも環境破壊という、自分で自分の首を絞めている人間たちへの問題提起としては十分役目を果たしている映画だと思います。 ところでハロゲンヒーターって暖かいの? 【OST】 グエムル~漢江の怪物~ 送料無料 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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