その28(2)After The Bridge / Sonny Rollins(後編) After The Bridgeの続きを聴いています。 1-B-1 St.Thomas 1964.1.24 Sonny Rollins(ts)/Ron Carter(b)/Roy Mccardy(ds) このヴァージョン、Now’s The Time セッションの 20日前に収録されたセッションだそうです。 音の高さが変わったりして、 うーん、これはちょっと違うぞ・・・という感じです。 (セント・トーマスにはけっこううるさいのです ^^) お蔵入りの理由も何となくわかるような気が。 ピアノレストリオで、演奏時間なども Now’s The ~のものと ほとんど同じです。 6 Afternoon In Paris 7 Four 1964.1.24 Sonny Rollins(ts)/Harbie Hancock(p)/Ron Carter(b)/Roy Mccardy(ds) Afternoon ~ の方、やはり Nows’The~に本テイクが収録されています。 やはりこちらも今ひとつ、頼りなげな雰囲気で・・・ でも曲の大らかさは出ているような気がします。 さて、Four これもやはり Now’s~の別ヴァージョンですが、3ヶ月ほど前の演奏です。 こちらはハンコックが加わっています。 全2曲と比較すると、違和感なく聴けます。 ハンコックのソロ、やはりいいですね。 アナログでも音がくっきりと伝わってきます。 ノリノリのうなり声までも・・・(^0^) うん、悪くないなぁ・・・。ロリンズも吹きまくっています。 8 Four 1964.1.24 Sonny Rollins(ts)/Ron Carter(b)/Roy Mccardy(ds) こちらは、上と同じ日のハンコック抜きの演奏です。 同じ日の演奏なのに、ピアノレスの方がなんだかスリリングな気がします。 息つく間もなく、吹きまくるロリンズ。 「我が道を行く!」といった雰囲気を感じます。 ドラムス、ベースも、負けじとなかなかの迫力ですね。 9 Winter Wonderland 10When You Wish Upon A Star 1964.7.4 Sonny Rollins(ts)/Harbie Hancock(p)/Bob Cranshaw(b)/Mickey Roker(ds) さて、上の2曲はオリジナルアルバムでは未発表だったセッションです。 このアルバム中、既出の Django を含めた最大の目玉といえましょう。(^^) Winter Wonderland のイメージはやはり限りなく冬。 クリスマスのウキウキした雰囲気が連想されます。 この曲のイメージといえば、レッド・ガーランドのピアノが真っ先に浮かぶ私ですが、 ロリンズはこの曲を、今まで聴いたこともないようなスローなテンポで演奏しています。 眠る前に静かに聴く・・・子守歌のような雰囲気です。 ハンコックのピアノがロリンズの演奏にさりげなく華を添えています。 When You Wish Upon A Star 「星に願いを」大好きな曲です。 ディズニー映画「ピノキオ」の主題歌でおなじみですね。 ドリューのピアノ・トリオでの演奏などがお気に入りですが、 ロリンズはこちらでは、軽やかに各フレーズを短めに吹いています。 こちらも普段聞き慣れたテンポとは少し違いますね。 ロリンズならではの解釈でしょうか。 この2曲について、ちょっといたずらしてみました。 回転数を早くしてみたところ、ウィンターの方はイメージに近づき、 違和感なく聴けました。(ホントはまずいですね) 11 Tra’vlin’ Light Sonny Rollins(ts)/Harbie Hancock(p)/Jim Hall(g)/David Izenson(b)/Teddy Smith(b) Stew Martin(ds) さて、このアルバムもラストの曲になりました。 12分と長い、演奏です。 オリジナルアルバムでは Standardsに収録されていたものの別ヴァージョンです。 フェイド・アウトに怒りを感じていたのが記憶に新しい・・・。 途中で聞こえるかすれた音がちょっと気になりますが、 ここでも、例のダブル・ベースが不思議と魅力的な味わいです。 それぞれの音が、主張し合っているように響いてきます。 ロリンズが囁くように吹くところもまた、不思議度を高めている気がします。 一聴すると、不協和音のような感じもしますが、それがこの曲の魅力なのかもしれません。 最後まで不思議な雰囲気を残しつつ、終わりました。 アナログもたまにはいいですね(^^) ちなみに、このアルバムの音源、コンプリートRCA以外でも、 Sonny Rollins & CO.1964と、 Alternatives という輸入盤CDも出ています。 曲順が違っていたりして、それもまた楽しいですね。 |