5962808 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

第三章

第三章・私が国際結婚をした理由

水上スキーがきっかけですっかり意気投合した私とAさん。
その後、約2ヶ月ほどのグループ交際が始まった。

私とルームメイトSはこの頃に急激に英語を覚えたような気がする。
英語を勉強したい私達にとっては生の英語と触れ合ういいチャンスだった。

それに学生でお金がなかった私達に、実に彼らは親切にしてくれた。
映画、食事、すべて彼らがお金を支払ってくれたのだ。
彼らはまだ若くて誠実で、実に純粋で明るく楽しい人達だった。

そしてその間もAさんのスイミングのトレーニングは続いた。

私にどうしても泳ぐ楽しさを教えてあげたいというAさん。
正直、そんな楽しさは知りたくなかったけれど、Aさんと過す時間が楽しくて
断りきれず、プールでトレーニングを受けた。

私は髪を丸めてゴーグルを付けてものすごい形相。(-)_(-)
色気を出そうものなら怒鳴られそうな勢いで教えてくれた。

若いのに言葉遣いがきれいで礼儀正しい彼、
私たちが夕食に招待した時に唯一人、靴と靴下を脱いだ彼。
英語の宿題を頼むと絶対に私に答えを教えず、まじめに教える彼。
いつも爽やかで、下心など微塵も感じなかった誠実な彼。

外見じゃなくて彼の中身にどんどん引かれていった。
その頃の私にはその他にも友達として時々映画や食事に出かける
男友達が何人かいましたが、段々と彼らとも会う時間を減らし、
その分、AとBさんへの時間へ変わっていった。

Aさんと会うときはいつもBさんも一緒。
4人で歩く時は自然にAと私。BとSちゃんが並ぶ。
自然に2カップルが出来上がっているような気もした。
でも、Aさんの私に対する気持ちはハッキリと確認したわけでもなく、
正確にはわかりませんでした。

私のルームメイトを気に入ってるの?
それとも私を気に入ってるの?
それともこのままずっと唯のお友達かしら??

Sちゃんはもてるし可愛いけど、実はおじ専。
既にお金持ちでおやじのB・Fがいて、
事実、彼女にとって若い彼らは恋愛対象ではなかった。
だから彼女には遠慮は必要ない。

その頃には段々と6ヶ月の滞在予定を1年に延ばす方向で考えていた。
6ヶ月の語学学校で英語は学べないと実感したのもあったし、
AとBとの出会いも大きかった。
もっと英語を学びたい。もっと彼らと過したい。
そんな気持ちだったと思う。

それにルームメイトのSや他の女友達との時間も楽しくて、
とにかくハワイでの毎日は楽しくて楽しくてアッという間に時間が過ぎていった。

ある日、たまたまAと2人で行く事になった映画。
思い切ってAさんの気持ちを聞いてみようと決心した。
ふられてもあきらめはつくと思いました。
なぜなら私はいつかは日本に帰る身だもの。

この時の私はまだ、「恋愛=結婚」などとは
これっぽっちも考えてはいなかったと思う。

ただ、彼の事が好き。
それだけだった。

第四章へ


© Rakuten Group, Inc.