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楽天・日記 by はやし浩司

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はやし浩司



子育て最前線の育児論byはやし浩司メニュー

2004年(平成16年)

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鳥A
【1】子育てポイントライン林



今日のテーマ
読者のみんさんへ

       ご訪問に感謝します。


【子育て最前線のあなたへ……】

 電子マガジンのコピー版です。
 全文を読んでくださる方は、
 どうか、電子マガジン(無料・有料版)を
 ご購読ください。













【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●幼児の緩慢行動

 心理的抑圧状態(欲求不満を含む)が、日常的につづくと、子どもはさまざまな、心身
症による症状を示すことがある。が、その症状は、子どもによって、千差万別。定型がな
い。

 「どうもうちの子、おかしい?」と感じたら、その心身症を疑ってみる。

 その中のいくつかが、緩慢行動(動作)であったり、吃音(どもり)であったりする。
神奈川県に住む、Uさん(母親)から、多分、緩慢行動ではないか(?)と思われる相談
をもらった。

 ここでは、それについて、考えてみたい。

+++++++++++++++++++++

【Uより、はやし浩司へ】

私には、4歳(年少)の娘、M子(姉)と、1歳8ヶ月の息子S夫(弟)がいます。
先日、娘の幼稚園の個人懇談がありました。

そこで、先生に言われたのが

「M子(姉)ちゃんはいつもマイペースで、マイペースすぎてもうちょっとスピードアッ
プして欲しいんですけどね」でした。

「急がないと行けない時にもマイペースでね、今(年少)はあまりする事も少なくて、他
の子と差は出てこないと思いますけど、これから先、年中、年長となるにつれてその差は
広がっていきますからね」

「急がないといけない時に、急げるようなボタンがあればいいんですけどねー(笑)。そこ
を押せば、急いでくれるっていう風に・・・・(笑)」と冗談まじりではあったのですが、
最後に夏休み中にお母さんから、M子ちゃんに急ぐって事を教えてあげておいてください
と言われました。

「急ぐという事を教えるといわれても・・・・先生どうしたらいいんでしょう?」って聞
いたのですが、イマイチよく分かる回答がなかったような気がします。

怒って「急いで!急いで!急いで!」とまくし立てるのも良くないと思いますし、言った
所で出来るわけでもないですし。

普段、出来るだけ怒らないように大声をあげないように、出来たら大げさに誉めてあげて、
を心がけているのですが今の私のやり方では、夏休みあけても同じだろうし・・・・どう
したらいいのだろう?、と考えこんでしまいます。

何がどうマイペースか具体的に言うと、給食の時間になって先生が、「後に給食の袋を取り
にいって準備して下さい」って言っても、上の方を見てボーッと椅子に座っていることが
時々あって、「M子ちゃん、準備よー急いでー!」って言っても、とりわけ急ぐ様子もなく
ゆっくりらしいです。

又、今メロディオンの練習をしているようなのですが、M子(姉)は指でドレミファソを
弾く事は出来るみたいなのですが、ホースを口にあてて息を吹く事が分からなかったみた
いで、一人だけ音が出なかったみたいです。

先生が側で、「M子ちゃん吹くんですよー」って言っても分からなくて、挙句の果てには、
ホースに口をあててホースに向かって、ドレミファソを言いながら、けん盤を弾いていた
ようです。

先生も??、だったみたいで、「違うよM子ちゃん! 吹くのよ!!」って言うと今度は、
何でそんなに先生は私に怒ってるの?、っていう反応だったようです。

あと、空想にふけっていたりするみたいです。

他にも日々の行動で色々あるようです。

M子(姉)は私に似ているのか、よく言えばおっとりで悪く言えば、どこかのろい所があ
って入園の際、私もそれが少し気にはなっていました。

のびのび保育の幼稚園を選べば、そんな事を考えなくて良かったのかもしれませんが、私
的には、小学校でお勉強を始めるより、幼稚園で少しでも触れていれば気遅れなく、M子
(姉)もやっていけるのではと考えたのですが、やはりその分要求される事も多いんです
ね・・・。

今は、本人は幼稚園が大好きでお歌の時間もプリントの時間も体操の時間も楽しいとは話
しています。

楽しく通ってくれれば、私はそれで大満足なのですが年中、年長になった時、まわりの早
さについて行けなくなって幼稚園が楽しくなくなったら、やはり園を変えた方がいいんで
しょうか?

また、もっとスピードアップさせるにはどうしたらいいのでしょうか?

また、M子(姉)には、時々どもりがあります。ほとんど指摘しないように聞きながして
いるのですが、ちょっと気になっています。

はっきりとした原因は分かりませんが、下の子を出産する際引き裂かれるように、私と離
れ離れになってしまって、10日間ほど離れて暮らしていたのが悪かったのかな?、と反省
しています。

長々と下手な文章で好きな事を綴ってしまいましたが、アドバイス頂けますようお願い申
し上げます。

これからもまぐまぐプレミアをずっと購読していこと思っています。毎日暑いですが、ど
うぞお体にお気をつけ下さい。


【はやし浩司より、Uさんへ】

 まぐまぐプレミアのご購読、ありがとうございます。感謝しています。

 ご相談の件ですが、最初に疑ってみるべきは、緩慢行動(動作)です。原因の多くは、
親の過干渉、過関心です。子どもの側から見て、過負担。それが重なって、子どもは、気
うつ症的な症状を見せるようになり、緩慢行動を引き起こします。

 ほかに日常的な欲求不満が、脳の活動に変調をきたすことがあります。私は、下の子ど
もが生まれたことによる、赤ちゃんがえり(欲求不満)の変形したものではないかと思っ
ています。

 逆算すると、M子さんが、2歳4か月のときに、下のS夫君が生まれたことになります。
年齢的には、赤ちゃんがえりが起きても、まったく、おかしくない時期です。とくに「下
の子を出産する際引き裂かれるように、私と離れ離れになってしまって、10日間ほど離
れて暮らしていたのが悪かったのかな?」と書いているところが気になります。

 たった数日で、別人のようにおかしくなってしまう子どもすらいます。たった一度、母
親に強く叱られたことが原因で、自閉傾向(一人二役のひとり言)を示すようになってし
まった子ども(2歳・女児)もいます。決して、安易に考えてはいけません。

 で、その緩慢行動ですが、4歳児でも、ときどき見られます。症状の軽重もありますが、
10~20人に1人くらいには、その傾向がみられます。どこか動作がノロノロし、緊急
な場面で、とっさの行動ができないのが、特徴です。

 こうした症状が見られたら、(1)まず家庭環境を猛省する、です。

 幸いなことに、Uさんの子育てには、問題はないように思います。そこで一般の赤ちゃ
んがえりの症状に準じて、濃密な愛情表現を、もう一度、M子さんにしてみてください。

 手つなぎ、抱っこ、添い寝、いっしょの入浴など。少し下のS夫君には、がまんしても
らいます。

 つぎに(2)こうした症状で重要なことは、「今の症状を、今以上に悪化させないことだ
けを考えながら、半年単位で様子をみる」です。

 あせってなおそう(?)とすればするほど、逆効果で、かえって深みにはまってしまい
ます。子どもの心というのは、そういうものです。

 とくに気をつけなければいけないのは、子どもに対する否定的育児姿勢が、子どもの自
信をうばってしまうことです。何がなんだかわけがわからないまま、いつも、「遅い」「早
く」と叱れていると、子どもは、自分の行動に自信がもてなくなってしまいます。

 自信喪失から、自己否定。さらには役割混乱を起こす子どももいます。そうなると、子
どもの心はいつも緊張状態におかれ、情緒も、きわめて不安定になります。そのまま無気
力になっていく子どももいます。

 「私はダメ人間だ」という、レッテルを、自ら張るようになってしまいます。もしそう
なれば、それこそ、教育の大失敗というものです。

 そこで(3)子どもの自己意識が育つのを静かに見守りながら、前向きの暗示をかけて
いきます。

 「遅い」ではなく、「あら、あなた、この前より早くなったわね」「じょうずにできるよ
うになったわね」と。最初は、ウソでよいですから、それだけを繰りかえします。

 「先生もほめていたよ」「お母さん、うれしいわよ」と言うのも、よいでしょう。

 ここでいう「自己意識」というのは、自分で自分を客観的にみつめ、自分の置かれた立
場を、第三者の目で判断する意識というふうに考えてください。

 しかし4歳児では、無理です。こうした意識が育ってくるのは、小学2、3年生以後。
ですから、それまでに、今以上に、症状をこじらせないことだけを考えてください。

 とても残念なことですが、幼稚園の先生は、せっかちですね。その子どものリズムに合
わせて、子どもをみるという、保育者に一番大切な教育姿勢をもっていないような気がし
ます。

 おまけに、「年長になったら……」と、親をおどしている? ある一定の理想的(?)な
子ども像を頭の中に描き、それにあわせて子どもをつくるという、教育観をもっているよ
うです。旧来型の保育者が、そういうものの考え方を、よくします。(今は、もうそういう
時代ではないのですが……。)

 M子さんに、ほかに心身症による症状(「はやし浩司 神経症」で、グーグルで検索して
みてください。ヒットするはずです。
あるいは、http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/page080.html)が出てくれば、この時期
は、がまんしてその幼稚園にいる必要は、まったくありません。

 子どもの心に与える重大性を考えるなら、転園も、解決策の一つとして、考えてくださ
い。

 そして(4)「うちの子を守るのは、私しかいない」と、あなたが子どもの盾(たて)に
なります。先生から苦情があれば、「すみません」と一応は謙虚に出ながらも、子どもに向
かっては、「あなたはよくがんばっているのよ」「すばらしい子なのよ」と言います。そう
いう形で子どもの心を守ります。

 まちがっても、そこらの保育者(失礼!)がもっている理想像(?)に合わせた子ども
づくりを、してはいけません。

 子育てもいつか終わりになるときがやってきます。そういうとき、あなたの子育ての思
い出を、光り輝かせるものは、「私は、子どもを守りきった」「私は、子どもを信じきった」
という、親としての達成感です。

 今が、そのときです。その第一歩です。

 最後に(5)M子さんに合わせた、行動形態にすることです。「のろい」と感ずるなら、
あなたも、もう一歩、自分の歩く早さを、のろくすればよいのです。どこかに子育てリズ
ム論を書いておきましたので、また参考にしてください。

 とても幸いなことに、Uさんは、たいへん愛情豊かな方だと思います。それに自分の子
育てを客観的にみつめておられる。とてもすばらしいことです。(プラス、私のマガジンを
読んでいる!)

 子どもといっしょに、子どもの友として、子どもの横を歩いてみてください。楽しいで
すよ。セカセカと歩いていたときには気づかなかったものが、たくさん見えてきますよ。

 そうそう、最後に一言。

 こうした緩慢行動(動作)は、子どもの自己意識が育ってくると、自然に消えていくも
のです。子どもが自分で判断して、自分で行動をコントロールするようになるからです。
どうか、安心してください。

 私の経験でも、乳幼児期の緩慢行動(動作)が、そのまま、小学5、6年生まで残った
というケースを知りません。小学3、4年生ごろには消えます。(ただしこじらせると、回
復が遅れますが、そのときは、もっと別の、ある意味で深刻な、心身症、神経症による症
状が出てきます。

 また親は「のろい」「のろい」と心配しますが、第三者から見ると、そうでないというケ
ースも、たいへん多いです。これは親子のリズムがあっていないだけと考えます。)

 吃音(どもり)については、ここ1~3年は、症状が残るかもしれません。環境が大き
く変わっても、クセとして定着することもあるからです。吃音については、あきらめて、
濃密な愛情をそそいであげてください。これも時期がくれば、症状は消えます。

 どんな子どもでも、一つや二つ、三つや四つ、そうした問題をかかえています。全体と
してみれば、マイナーな、何でもない問題です。

 あまり深刻にならず、ここは、おおらかに! なお先取り教育は、失敗しますので、注
意してください。それについては、またマガジンのほうで取りあげてみます。

 なおこの原稿は、(いただいたメールの転載も含めて)、8月13日号で掲載する予定で
す。どうか転載のご承諾をお願いします。不都合な点があれば、書き改めます。至急、お
知らせください。

 まぐまぐプレミアのご購読、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

                                  はやし浩司

++++++++++++++++++++++ 

【子育てリズム論】
●子どもの心を大切に
子どものうしろを歩こう
 子育てはリズム。親子でそのリズムが合っていれば、それでよし。しかし親が四拍子で、
子どもが三拍子では、リズムは合わない。いくら名曲でも、二つの曲を同時に演奏すれば、
それは騒音でしかない。そこでテスト。

 あなたが子どもと通りをあるいている姿を、思い浮かべてみてほしい。そのとき、(1)
あなたが、子どもの横か、うしろに立ってゆっくりと歩いていれば、よし。しかし(2)
子どもの前に立って、子どもの手をぐいぐいと引きながら歩いているようであれば、要注
意。

今は、小さな亀裂かもしれないが、やがて断絶…ということにもなりかねない。このタ
イプの親ほど、親意識が強い。「うちの子どものことは、私が一番よく知っている」と豪
語する。

へたに子どもが口答えでもしようものなら、「何だ、親に向かって!」と、それを叱る。
そしておけいこごとでも何でも、親が勝手に決める。やめるときも、親が勝手に決める。
子どもは子どもで、親の前では従順に従う。そういう子どもを見ながら、「うちの子は、
できのよい子」と錯覚する。が、仮面は仮面。長くは続かない。

 ところでアメリカでは、親子の間でも、こんな会話をする。

父「お前は、パパに何をしてほしいのか」
子「パパは、ぼくに何をしてほしいのか」と。

この段階で、互いにあいまいなことを言うのを許されない。それだけに、実際そのよう
に聞かれると、聞かれたほうは、ハッとする。緊張する。それはあるが、しかし日本人
よりは、ずっと相手の気持ちを確かめながら行動している。

 このリズムのこわいところは、子どもが乳幼児のときに始まり、おとなになるまで続く
ということ。その途中で変わるということは、まず、ない。ある女性(32歳)は、こう
言った。

「今でも、実家の親を前にすると、緊張します」と。

別の男性(40歳)も、父親と同居しているが、親子の会話はほとんど、ない。どこか
でそのリズムを変えなければならないが、リズムは、その人の人生観と深くからんでい
るため、変えるのは容易ではない。しかし変えるなら、早いほうがよい。早ければ早い
ほどよい。

もしあなたが子どもの手を引きながら、子どもの前を歩いているようなら、今日からで
も、子どもの歩調に合わせて、うしろを歩く。たったそれだけのことだが、あなたは子
育てのリズムを変えることができる。いつかやがて、すばらしい親子関係を築くことが
できる。

++++++++++++++++++++++++

【補記】

 旧来型の保育者は、よく「遅れる」(昔は「後れる」と書いた)という言葉を使う。

 しかしいったい、何が、どう遅れるのか?

 このタイプの保育者は、ある一定の幼児像(=コース)を頭の中に想定し、その幼児像
にあわせて、子どもを作ろうとする。

 子どもを一人の人間としてみているのではなく、子どもを、モノ、あるいは、ペットと
してみている(?) ……そう決めてかかるのは、言い過ぎかもしれないが、子どもを、
一人の人間としてみたことがない人には、この感覚は、理解できない。

 つまりこうした旧来型の保育者でも、口では、いっぱしに、「私は子どもを一人の人間と
してみています」などと、言う。そして世話をするのが、保育。めんどうをみるのが、保
育。しつけるのが、保育と考えている。

 その保育のし方をみていると、あたかも家畜の飼育小屋で、家畜にエサを与えている姿
勢に似ている。どこか、おかしい? どこか、まちがっている?

 たとえばNHKの「お母さんとxx」という番組がある。

 私もときどきあの番組をみるが、少なくとも私がしている幼児教育とは、明らかにちが
う。あの番組の中の幼児には、個性がない。子どもたちは、ペットでもしないような、ア
ホな踊りをさせられているだけ。

 「♪お手々が、ブラブラブラ……」と。

 そこで、一度、年中児の子どもたちにこう聞いたことがある。

 「君たちは、ああいう踊りをさせられて、自分たちが、バカにされていると思わないか?」
と。

 すると子どもたちは、(年中児の子どもたちが、だぞ!)、こう答えた。

 「思う」「思う」と。「バカにされていると思う」と言うのだ。

 私はよく「子どもの人権」という言葉を使う。しかしこの日本では、本当に子どもの人
権は、確立されているのか?

 それがわからなければ、もう一度、「遅れる」という言葉の意味を考えてみたらよい。「後
れる」でもよい。

 いったい、子どもは、何から、どう遅れるのか?
(はやし浩司 子どもの人権 遅れる 後れる リズム論 子育てリズム論)
(040713)


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●小話

 「マガジンの読者をふやしたかったら、むずかしい話はやめて、小話を多くしなよ」と
は、ワイフの言葉。

 ナルホド!

 子育て小話、か。

 今までの経験の中から……。いろいろ、あったなあ……。

 うれしかったこと、悲しかったこと、つらかったこと……と、書きたいが、実は、あま
り、ない。それが幼児教育の特徴かもしれない。

 相手が幼児では、人間関係ができない。つくれない。期待できない。

 10年とか、20年とかたって、「先生、お元気ですか?」と言ってきた子どもは、いな
い。いや、一人だけ、いた。

 そのとき彼女は高校生になっていて、ある日、突然やってきて、こう言った。

 「先生って、小さい人だったんですね」と。

 彼女は、身長が170センチくらいの女の子になっていた。「私が幼稚園児のときは、す
ごく大きい人かと思いました」と。

 ナルホド!

 しかし記憶というのは、こわいものだ。脳ミソのどこかに、無数の思い出がつまってい
るはずなのに、今、こうして思い出してみようとするのだが、それが浮かんでこない。

 若いころは、つらいこともあった。しかしそのうち、利口になったというか、世渡りが
うまくなったというか、最初から、キズつかないように用心するようになった。

 いくら幼児教育に没頭しても、最後の10~20%は、自分のためにとっておく。それ
は子育て相談の世界でも、同じ。

 インターネットの相談にしても、2、3時間かけて返事を書くことがある。が、そのま
ま何も連絡をくれない人も多い。礼までは期待していないが、一言でも、「役にたった」と
でも言ってくれれば、私も、どんなに私も救われることか。

 だから最初から、そういう人も、20~30%はいるという前提で、相談にのる。いち
いちそれでキズついていたら、この仕事は、できない。

 しかし実際には、そう思っていても、ガクリとすることは、ある。ないわけではない。
そういう意味では、私はすでに、全身、キズまるけ。

 が、反対に、楽しいと言えば、職場そのものが、私にとっては、ストレス発散の場にな
っている。幼児たちと、ワーワーと騒いでいるだけで、気分が楽になる。(体力的には、し
んどいが……。)

 最近は、もう言いたいことを言い、したいことをしている。遠慮しない。それで文句が
あるなら、私の教室など、こないことだ。……と、心のどこかで思うことができるように
なった。

 ときどき、今の仕事も、あと何年できるだろうと考えることがある。もう、自分に妥協
したくない。自分をごまかしたくない。

 小話を書こうと思ったが、まじめな話になってしまった。ゴメン!


●参議院議員選挙

 昨日(7・11)、参議院議員選挙があった。夕方、少し涼しくなってから、投票に行っ
てきた。

 結果は、やはり私は、「浮動票の王様」だった。私が動くところ、国政も動く! ……と
いうのは、少しおおげさ。しかしいつも、そうなる。

 今回の選挙は、「年金選挙」ということになっていた。たしかに年金問題が、最大の焦点
になっていた。しかし私たちが問題にしているのは、(年金の複雑さ)でもなければ、(将
来への不安)でもない。

 問題にしているのは、(年金の不公平さ)である。

 たとえば私が住んでいる地区には、旧国鉄のOBたちが、たくさん住んでいる。このあ
たりは、新幹線の線路工事のとき、同時に開発された住宅団地である。そういうつながり
がある。

 が、どのOBも、満55歳で定年退職してから、月額30~35万円(妻の年金含む)
もの年金を受け取っている。まさに優雅な年金生活者たちということになるが、その財源
は、借金。その額は、すでに20兆円を超えたとされる。(日本の国家税収は、42兆円程
度。)

 もちろん、それぞれのOBに責任があるわけではない。しかし現実には、いろいろなカ
ラクリがあって、旧三公社五現業の中でも、旧国鉄OBの年金額が、一番、高い。

 (注……以前は、公務員共済は、退職直前の1年間の平均給与を基準として、決められ
ていた。そのため、退職直前に役職をあげたりするなどの方法で、年金を増額する方法が、
一般的になされていた。

 さらに通常、公務員は、3月31日付けで退職するのに対して、旧国鉄職員だけは、4
月1日付けで退職していた。つまりこうして勤続年数を1年加算することによって、旧国
鉄OBたちは、自分たちの年金をふやしていた。)

 私はこの旧国鉄OBの年金に、年金の不公平さを見る。

 近くに住む、X氏(今年82歳)は、いつもこう言う。「私ら、現役時代に納めたお金を、
国から返してもらっているだけです」と。

 しかし本当に、そうだろうか?

 そのX氏にしても、ざっと計算しても、満55歳の定年退職時から、27年x12か月
x33万円=1億700万円もの、現金を手にしている。1億円だぞ!

 旧国鉄OBですら、ここまで手厚く保護されている。いわんや、ほかの国家、地方公務
員をや!

 が、それだけではない。本当の問題は、給料である。

 とてもおかしなことだが、いまだに、公務員たちがいったい、いくらの給料を手にして
いるのか、それを正直に公表している自治体は、ひとつもない。

 が、概算方法がないわけではない。

 年間予算から、公務員一人当たりの人件費を計算すると、約1000万円という数字が
出てくる。この数字から、共済費、健康保険料などの雇用者負担分をさしひくと、約80
0万円という数字が浮かびあがってくる(伊藤惇夫氏指摘、「文芸春秋・5月号」)。

 この額は、一般民間サラリーマンの平均年収の448万円(国税庁・02年)よりも、
はるかに高い。

 が、さらに大きな問題がある。

 国家公務員、地方公務員を合わせた、いわゆる私たちが「公務員」と呼んでいる人たち
の、人件費総額が、約40兆円に達しているということ(伊藤惇夫氏指摘)。40兆円とい
えば、日本の国家税収分にほぼ匹敵する。(日本の国家税収は、約42兆円!)

 わかりやすく言えば、国家税収のすべてが、公務員の給料に消えているということにな
る。しかしこんなバカげた国が、いったい、どこにある!

 もう、いいかげんにしろ、日本!

 ……ということで、今回の参議院議員選挙は、終わった。とても悲しいことだが、恐ら
く、今回の選挙でも、日本は、何も変らないだろう。日本は、世界に名だたる官僚主義国
家。奈良時代の昔から、官僚主義国家。そう、簡単には、変らない。変えられない。

 ちなみに、自民党の小泉氏も、民主党の岡田氏も、元中央官僚。この静岡県のばあい、
県知事も、副知事も、主だった都市の市長も、そして国会議員のほとんども、みな、元中
央官僚。

 本当に日本は、民主主義国家なのか? 民主主義国家と言えるのか?

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