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楽天・日記 by はやし浩司

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2007年06月21日
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カテゴリ:子どもの世界
●太陽が爆発する?

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おかしな風説が、子どもたちの
世界にまん延し始めている。

2008年に、太陽が爆発して、
強烈な放射能が地球に降り注ぎ、
その結果、世界の人口は1割程度
にまで、減少するというのだ。

風説の出所は、欧州宇宙機構という
立派な研究機関である。

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 2008年に、太陽が爆発して、強烈な放射能が地球に降り注ぎ、その結果、世界の人口は現在の1割程度にまで減少するという。

 そんな風説が、子どもたちの世界でまん延し始めている。で、調べてみると、その風説の出所は、欧州宇宙機構という、立派な研究機関であることがわかった。

 欧州宇宙機構(ESA)……「European Space Agency」のこと。つぎつぎと宇宙に向かって探査衛星を飛ばし、最近ではアメリカのNASAに匹敵するほどの成果を発表している。最近では、火星表面の精細な3D画像を発表して、世界を驚かせている。

中京スポーツという、スポーツ紙にも、こうある。

「矢追氏は、『欧州宇宙機構(ESA)が、08年に太陽が爆発すると断言している。太陽がなくなるのではなく、強力な放射能が出るという予測だ。モロに放射能を浴びて、人間が1割以下にもなるといわれている』と明かしている」と。

そういった話が、同紙の2007年、正月特別号で発表されたらしい。矢追氏というのは、矢追純一氏のことをいう。東京やこの浜松で、若いころ、私も何度か矢追氏に会ったことがある。実直な人で、信頼するに、じゅうぶん値する人である。

 そこでさっそく、ことの真偽を調べてみた。以前なら、こうした作業だけでも、1日がかりであった。今は、インターネットで、瞬時にそれが調べられる。

 ヤフーの検索エンジンを使って、「欧州宇宙機構 08 太陽 爆発」で検索してみたら、ある人物のBLOGを、トップでヒットすることができた。全文は引用できないので、興味のある人は、自分で検索して、読んでみればよい。 

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03年11月5月13日、ロシア政府機関紙「イズベスチャ」電子版は 重大情報を報道した。

1年前に欧州宇宙機構(ESA)のエキスパートで、オランダ人、天文物理学者ピルス・ヴァン・デル・メーエル博士が発表した当時の情報によれば、

「最近数年間に太陽内部の温度は華氏で2700万度から4900万度へ上昇した (約81%の上昇)。最近11年間のその温度上昇過程は、1604年の超新星の爆発が 示したような、超新星の爆発前に起こる変化と大変似ている。

これを証明しているのは、米国NASAのSOHO(太陽観測衛星)による、太陽の巨大な フレアの写真である。太陽の内部温度がこれまでと同じテンポで上昇すれば、この過程 は間もなく不可逆的になって、太陽は約6年後に爆発する」と。
(Kissa-談話室より抜粋)

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 この記事をまとめると、こうなる。

 03年時において、「過去数年間に太陽の温度が、華氏2700万度から4900万度へと上昇した。その上昇過程は、超新星の爆発による変化と似ている。そのため太陽表面には、巨大なフレアがまいあがっている。同じテンポで上昇すれば、太陽は6年後、つまり08年に爆発する」と。

 その太陽だが、2000年から2001年にかけて、太陽活動のピークがおとずれている。肉眼でも見えるほど大きな黒点が発生したのもこのころ。「フレア」というのは、いわば太陽の爆発現象のようなもの。このフレアも多く観察された。

 03年という年は、そのあとの年ということになる。

 そこでポイントは、太陽内部の温度が、そののち、本当に上昇しつづけているかという点である。メーエル博士が発表した当時の情報によれば、「最近数年間(03年当時)に太陽内部の温度は華氏で2700万度から4900万度へ上昇した」ということらしい。

 もしこのテンポで太陽内部の温度が上昇すれば、太陽爆発……ということも、決して、ありえない話ではない。

 が、インターネットでどこをどう検索しても、ほかにそういう事実が浮かんでこない。たとえば太陽内部の温度が上昇すれば、表面に現れる黒点にしても、大きな変化が見られるはずなのに、そういう事実はない。

 ヤフーの「ジオシティズ」(科学)にも、つぎのようにある。

 『(黒点の総対数は)極大期だった2001年から2003年にかけて、相対数が減少している様子がわかります。2004年現在、相対数は極小期に向かってさらに減少していて、2006年年頃に極小になると推測されます』と。

 つまり黒点の11年周期説には、ほとんど変化ないということらしい。

 さらに太陽内部の温度については、つぎのようにある。

 『……さて、この章で出てきた太陽活動と言う言葉についてですが、これは太陽中心部での核融合反応の事でなく、太陽表面現象やコロナの活動を指しています。核融合反応の結果発生する光や熱の総量は太陽定数と呼ばれるほど常に一定であり、したがって太陽内部での活動もほとんど一定で、11年の周期的変化は起こさないと考えられます』と。

 つまり太陽内部の温度は、「ほとんど一定である」と。

 わかりやすく言えば、メーエル博士は、「最近数年間(03年当時)に太陽内部の温度は華氏で2700万度から4900万度へ上昇した」と言ったというが、その根拠が、「?」。2700万度から4900万度といえば、倍近い上昇率(81%)ということになる。

 もし本当に81%も上昇したら、太陽表面にも大きな変化が見られたはず。しかし太陽表面の黒点にしても、「2004年現在、相対数は極小期に向かってさらに減少していて、2006年年頃に極小になると推測されます」とのこと。

 太陽は今の今も、規則正しい変化を繰りかえしている。つまり、「太陽爆発」の話は、ウソと考えてよい。

 そんなわけで、もしみなさんの子どもが、「太陽爆発」の話をしたら、このエッセーを読んで聞かせてやったらよい。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 太陽爆発 放射線)







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最終更新日  2007年06月21日 10時00分53秒
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