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カテゴリ:育児問題
どうしてうちの子を泣かすのですかア!
子育ては子離れ(失敗危険度★★★★★) ●そのうちメソメソと…… 子育てを考えたら、その一方で同時に、子離れを考える。「育ててやろう」と考えたら、その一方で同時に、「どうやって手を抜くか」を考える。そのバランスよさが子どもを自立させる。こんなことがあった。 帰りのしたくの時間になっても、D君(年中児)はそのまま立っているだけ。机の上のものをしまうようにと指示するのだが、「しまう」という言葉の意味すら理解できない。そこであれこれ手振り身振りでそれを示すと、D君はそのうちメソメソと泣き出してしまった。多分そうすれば、家ではだれかが助けてくれるのだろう。が、運の悪いことに、その日にかぎって、たまたま母親がD君を迎えにきていた。D君の泣き声を聞くと教室へ飛び込んできて、私にこう言った。「どうしてうちの子を泣かすのですかア!」と。 ●遅れる「核」形成 このタイプの親は、子どもの世話をするのを生きがいにしている。あるいは手をかけることが、親の愛の証(あかし)と誤解している。しかし親が子どもに手をかければかけるほど、子どもはひ弱になる。俗にいう「温室育ち」になり、「外に出すとすぐ風邪をひく」。 特徴としては、(1)人格の「核」形成が遅れる。ふつう子どもというのは、その年齢になるとその年齢にふさわしい「つかみどころ」ができてくる。しかしそのつかみどころがなく、教える側からすると、どういう子どもなのかわかりにくい。(2)依存心が強くなる。何かにつけて人に頼るようになる。自分で判断して、自分で行動をとれなくなる。先日も新聞の投書欄で、「就職先がないのは、社会の責任だ」と書いていた大学生がいた。そういうものの考え方をするようになる。(3)精神的にもろくなる。ちょっとしたことでキズついたり、いじけたり、くじけたりしやすくなる。(4)全体に柔和でやさしく、「いい子」という印象を与えるが、同時に子どもから本来人間がもっているはずの野生味が消える。 ●何でも半分 人間の世界を生き抜くためには、ある程度のたくましさが必要である。たとえばモチまきのとき、ぼんやりと突っ立っていては、モチは拾えない。生きていくときも、そうだ。そのたくましさを、どうやって子どもに身につけさせるかも、子育てでは重要なポイントとなる。もしあなたの子どもが、先のD君のようであるなら、つぎのような格言が役にたつ。 「何でも半分」……子どもにしてあげることは、何でも半分にして、それですます。靴下でも片方だけはかせて、もう片方は自分ではかせる。あるいは服でも途中まで着させて、あとは子どもに任す、など。 はやし浩司+++++++++++++++++Hiroshi Hayashi 白砂糖は白い麻薬 子どもの体で考える(失敗危険度★★) ●缶ジュースを四本! 体重一五キロの子どもがかん缶ジュース一本飲むということは、体重六〇キロの人が同じ缶ジュースを四本飲むのに等しい。いくらおとなでも、缶ジュースを四本は飲めない。飲めば飲んだで、腹の中がガボガボになってしまう。しかし無頓着な人は、子どもに平気で缶ジュースを一本与えたりする。ソフトクリームもそうだ。横からみると、子どもの顔よりも大きなソフトクリームを子どもに与えている人がいる。それがいかに多い量かは、一度あなたの顔よりも大きなソフトクリームを特別に注文してみればよい。そういうものを一方で子どもに与えておいて、「うちの子は小食で困ります」は、ない。(ちなみに約半数の親が、子どもの小食で悩んでいる。好き嫌いがはげしい。食が少ない。ノロノロ食べるなど。) ●「いらんこと、言わんでください!」 私は職業がら、そういう親子を見ると、つい口を出したくなる。先日もファミリーレストランで、アイスフロートのジュースを飲んでいる子ども(年長児)を見かけたので、にこやかに笑いながらだったが、「そんなにたくさん飲まないほうがいいよ」と声をかけてしまった。が、それを聞いた母親はこう叫んだ。「いらんこと、言わんでください!」と。いらぬお節介というわけだ。 ●砂糖は白い麻薬 ほかにスナック菓子、かき氷しかり。世界を歩いてみても、日本ほどお菓子の発達(?)した国は少ない。もっとも味についていえば、アメリカ人のほうが、日本人よりはるかに甘党で、健康に害があるとかないとかいうことになれば、日本ではそれほど心配しなくてもよいのかもしれない。しかし一時的に甘い食品(精製された白砂糖が多い食品)を大量に摂取すると、インスリンが大量に分泌され、それが脳間伝達物質であるセロトニンの分泌を促し、脳に変調をきたすことが知られている。そしてそのため、脳の抑制命令が阻害され、子どもは突発的に興奮しやすくなったりするという。「白砂糖は白い麻薬」と言う学者もいる。もう二〇年ほど前に、アメリカで問題になったことだが、もしあなたの子どもが日常的に興奮しやすく、突発的に暴れたり、ヒステリー状態になることが目立つようだったら、一度砂糖断ちをしてみるとよい。子どもによっては、たった一週間砂糖断ちしただけで、別人のように静かになるということはよくある。 はやし浩司+++++++++++++++++Hiroshi Hayashi 作文は大嫌い! こまかい指導は、子どもをつぶす(失敗危険度★★★) ●型にこだわる日本人 文字を覚えたての子どもは、親から見てもメチャメチャな文字を書く。形や書き順は言うにおよばず、逆さ文字、左右反対の鏡文字など。このとき大切なことは、こまかい指導はしないこと。日本人はとかく「型」にこだわりやすい。トメ、ハネ、ハライがそれだが、今どき毛筆時代の名残をこうまでこだわらねばならない必要はない。 ……というようなことを書くと、「君は日本語がもつ美しさを否定するのか」と言う人が必ずいる。あるいは「はじめに書き順などをしっかりと覚えておかないと、あとからたいへん」と言う人もいる。しかし文字の使命は、自分の意思を相手に伝えること。「美しい」とか「美しくない」というのは、それは主観の問題でしかない。また、これだけパソコンが発達してくると、書き順とは何か、そこまで考えてしまう。 ●ルールよりも中味 一〇年ほど前、オーストラリアの小学校を訪れたときのこと。壁に張られた作文を見て、私はびっくりした。スペルはもちろん、文法的におかしなものがいっぱいあった。そこで私がそのクラスの先生(小三担当)に、「なおさないのですか」と聞くと、その先生はこう言った。「シェークスピアの時代から正しいスペルなんてものはないのです。音が伝わればいいのです。またルール(文法)をきつく言うと、子どもたちは書く意欲をなくします」と。 ●「メチャメチャな文字に、丸をつけないでほしい」 私もときどき、親や祖父母から抗議を受ける。「メチャメチャな文字に、丸をつけないでほしい。ちゃんとなおしてほしい」と。しかしこの時期大切なことは、「文字はおもしろい」「文字は楽しい」という思いを子どもがもつこと。そういう「思い」が、子どもを伸ばす原動力となる。このタイプの親や祖父母は、エビでタイを釣る前に、そのエビを食べようとするもの。現に今、「作文は大嫌い」という子どもはいても、「作文は大好き」という子どもは少ない。よく日本のアニメは世界一というが、その背景に子どもたちの作文嫌いがあるとするなら、喜んでばかりはおれない。 ある程度文字を書けるようになったら、少しずつ機会をみて、なおすところはなおせばよい。またそれでじゅうぶん間に合う。そういうおおらかさが子どもを勉強好きにする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年02月08日 19時06分12秒
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