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ハヤスサノヲノミコトは、高天原を追われて、
出雲國(いずものくに)の肥河上(ひのかわかみ) 鳥髪(とりかみ)と云う所に降り立ちました。 近くに川が流れていました。ミコトが気づくと、 一本の箸が流れてきます。 そこでハヤスサノヲノミコトは、 「きっと川上には人が住んで居るので有ろう。」 と思われました。 人家を求めて川岸を遡って行かれますと、老夫と老女が居ました。 二人は間に童女を囲んで嘆き悲しんでいました。 ミコトが名前を尋ねると、 老夫は國神(くにつかみ/土地の神) オオヤマツミノカミの子でございます。 私の名前はアシナヅチ、妻の名はテナヅチ娘はクシナダヒメと申します。 貴方達の嘆き悲しむ訳は何かと尋ねられました。 するとアシナヅチは申しました。 「私達の娘は元々、八人居りました。」 この土地には八俣遠呂智(やまたのをろち/大蛇)が棲んでおります。 毎年やって来ては娘を喰うと云う。 遠呂智が再びやって来る時期になるので泣いていると語った。 それで遠呂智の姿形を問いただせば、 遠呂智の目は赤加賀智(あかかがち/ホウズキ)の如くして、 一匹の体に八頭八尾(かしらやつおやつ)有り。 体の表面には木や苔が生え、その長さたるや、 谷間を被う程に及ぶと云う。 その腹部を見れば常に血でただれて居ると云うのであった。 ハヤスサノヲノミコトは クシナダヒメを湯津爪櫛(ゆつつまぐし/髪を解かす櫛) に変身させて、 御みずら(髪の一部)に刺し止め、 アシナヅチ、テナヅチの神に、 おっしゃいました。 お前達は、八塩折之酒(やしおをりのさけ)を醸る様申され、 また垣根を作り廻らせ、八つの門を用意させました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.22 06:09:54
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