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カテゴリ:医学関連
プレミネント錠:日本初の配合降圧薬2006年10月20日、2種類の降圧薬を配合した「プレミネント錠」が製造承認を取得した。配合されているのは、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のロサルタンカリウムと、サイアザイド系利尿薬のヒドロクロロチアジドである。 本薬は、降圧薬の配合剤としては日本初であるが、世界的には1995年以降、フランス、米国をはじめとして82カ国で承認され、広く臨床で使用されている。 一方のヒドロクロロチアジドは、腎臓の尿細管に作用して体内のナトリウムと水分の排泄を促進する利尿薬であり、尿量を増やすことで降圧効果を発揮する。 プレミネント錠の1錠中には、常用量1回分に相当する50mgのロサルタンと、少量のヒドロクロロチアジド(12.5mg:単独投与時の常用量は1回25~100mgを1日1~2回)が含有されている。 これは、1種類の降圧薬を常用量使用しても十分に血圧が低下しない場合、その降圧薬を増量するよりも、別の種類の降圧薬を併用した方が、副作用の発現を抑えられるためである。実際、日本でも、複数種類の降圧薬を併用することが広く行われている。 一方のサイアザイド系利尿薬は、降圧作用が比較的良好で薬価も安いが、カリウムの排泄を促すなど代謝面での副作用から使用できない症例もあった。その点、ARBとサイアザイド利尿薬を組み合わせた プレミネントは、利尿薬による体液量減少でRA系が活性化されるため、併用されたARBの降圧作用が効果的に機能する可能性がある。また、利尿薬によるカリウム排泄が、ARBの使用による血清カリウム値上昇で相殺もしくは軽減できると期待されている。 しかし一方で、2成分を含んでいることから、過度の降圧が起こる可能性があり、本薬を安易に高血圧治療の第1選択薬としては用いるべきではない。このことは、添付文書の「用法・用量」にも明記されており、十分に注意したい。 (北村 正樹=慈恵医大病院薬剤部) 日経メディカルより コメント : 配合降圧薬の開発についてお昼のランチセミナーでもMRさんから聞きましたが日経メディカルの記事にもありましたので記録しておきます。 高血圧で数剤の処方を受けている患者さんには朗報かと思われます。このような薬は当然もっと早く開発されてよいと思っていましたが、やはり外資系のメーカーからの導入です。 このように配合でメリットのある薬はまだいろいろあるかと思われますが、日本ではなかなか開発されませんね。 夜にはパーキンソン病のドパミンアゴニストがまた新しく発売されるのでMRさんの勉強会に呼ばれて講義をしてきました。行き着けの割烹での食事で蟹とのど黒の魚料理などでおいしいお酒を楽しめました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 10, 2006 04:15:19 PM
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