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2008.03.06
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カテゴリ:★★★★☆な本

かつて、忽然と消息を絶った報和航空四〇二便YS‐11機が突如、羽田空港に帰還した。しかし六十八名の乗員乗客にとって、時計の針は十年前を指したまま…。戸惑いながらも再会を喜ぶ彼らと、その家族を待ち受けていた運命とは―。歳月を超えて実現した愛と奇跡の物語。



<感想> ★★★★☆

この作品が上梓されたのは04年。 当時、『いま会いに行きます』『黄泉がえ

り』『椿山課長の七日間』など、死者が期限付きでよみがえるという作品がブ

ームだったような気がします。

本書も基本的にはその類の作品ですが、遭難した飛行機の乗客が・・という

あたりが他の作品と比べると大掛かりです。 読み始めはこれをどのように

結末まで持っていくのか?と不安になりましたが、思った以上に巧くまとまっ

ていました。 


さらに、死んだと思われていた人たちが10年後によみがえるという点もそれ

らの作品と異なっています。 自分が存在しないことを前提に築かれた10年

後の未来に放り出される乗客、10年前の過去が目の前に現れた乗客の家

族や友人。 それぞれの戸惑いが見事に描かれています。 

94年→04年という時代もリアルに描かれています。 俗に「失われた十年」

と呼ばれている時代をスキップしてしまった乗客達の価値観と、それを過ごし

てきた家族達の価値観には微妙なズレがあります。 それは、この10年とい

う月日が何を与えた(奪った)のか、そして我々はどのように変化したのか?

ということを端的に示しているようにも思います。 


イワユル「泣ける作品」ですが、本書はそこにとどまることのない作品です。

もちろん泣きたい方には躊躇なくオススメいたします。








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最終更新日  2008.03.07 02:20:54
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