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カテゴリ:★★★☆☆な本
高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。その告白に魅せられたふたりの胸に、ある思いが…。ベストセラー『告白』に続く衝撃作。 <感想> ★★★☆☆ 本書は快進撃を続けている湊かなえさんの二作目です。 ずいぶん前から古本屋さんにも並んでいましたが、おっさん的 にはこの表紙がなんともビミョーなんですよね・・・・ ちなみにオリジナルはこちらだそうです。 さて、本書は人の死を見たい願う二人の女子高生が主人公です。 冒頭の遺書がやたらと重たいんだけど、交互に語り手をつとめる 二人の語り口があっけらかんとしているせいか、全体を支配して いる雰囲気はそれほど悪くありません。 しかし深読みするなら、 そのあっけらかんがこの作品のキモかもしれません。 町を歩いていて、ときどきふと、いま、自分が発作か何 かが起きてパタンと倒れたら、そこのバス停のベンチに 座っている女子高生たちは助けてくれるだろうか? と 想像してみるんですけど、意外と、「あー、あの人苦しん でる」って、指さされて笑われるだけで助けてくれなさそ う、って思うんです。私たちが思っているほど彼女たちは 親切じゃないかも知れない(笑)。『少女』はそういう話を 書いてみたいと思ったのがきっかけでした。 引用はインタビュー記事からですが、そのあたりは巧みに表現さ れているように思いました。 ただ、すべてのエピソードを収斂させながら着地するラストは面白 さより違和感が勝ってしまいました。 すげぇ~田舎ならこの展開 はあるかもしれないけど・・・・ そこだけがちょっとザンネンでした。 みなさんのレビュー(読書メーター)
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最終更新日
2011.04.16 08:43:50
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