夢小説 イナズマイレブン鬼道夢2
そして放課後、総帥室。ガーッ「零治おじさ-ん」「ラルドか」「書類届けに来たよ」「何の書類だ?」カサカサとファイルから書類を出したラルド。「入部届だよん」ヒラヒラと紙を影山に見せるラルド。「何処に入部だ?」「幼馴染み達が居るサッカー部」「…ああ、構わないぞ」「サンキュー」ポンッ影山は顧問のサイン欄に判子を押した。「マネージャー兼選手な」「はーい」ぽきゅぽきゅと音を立てながら総帥室から出て行くラルド。「…可愛いなあ」そりゃ実子ではないが、名付け子なので相当可愛いのだろう。彼はデレまくりだった。帝国学園グラウンド。「有人!」ガバッ「なっ……!」鬼道は顔を赤くした。ラルドの抱きつき癖は最早病気である。「次郎!」ガバッ「うわあっ!」顔を赤くした佐久間。「幸次郎!」ガバッ「うわあっ!」顔を赤くした源田。「修二!」ガバッ「……!?」顔を赤くした咲山。「皆ぁ、マネージャー兼選手で入部したよ-!」ラルドは笑顔で皆に自己紹介する。「有人達より遅く入部しました!マネージャー兼選手の蒼葉ラルドです!零治おじさんが名付け親です」「ああ、何か1年に可愛い女子が転校してきたって噂だったけど、キミなのか」「はいっ」「俺がキャプテンの柚本明弘。俺の後のキャプテン候補は、鬼道だがな」「柚本先輩、宜しくお願いします」「ラルド、久し振りにお前の必殺技が見たい。いいですよね、キャプテン」「ああ、そうだな、鬼道。それじゃ入部テストをやるか」「何をやるのです?」「キーパーの源田と勝負だな」「詳しく言うと、ラルドがシュートしてそれを源田が5本中1本止めたらマネージャー。ラルドが1本ゴールしたらマネージャー兼選手」「そういう事か」「ああ、やれるか?」「勿論。じゃ、ユニフォームとスパイク貸してくれ」「これだ」横から誰かが出した。「零治おじさん」「総帥!」「あたし、1VS11が丁度良いんだけどなあ」「…やってみるか?」鬼道が妖しげな笑みをしながら問う。「やる!帝国イレブンVSあたしなら申し分ないや」「…鬼道、ラルドを怪我させるなよ」「あんたうざいんだよ、零治おじさん」ブラック化するラルドは影山を蹴ってグラウンド外へ追い出す。ぽ-い「それじゃあ、少しだけ本気を出しますか」「レディーファーストでラルドからキックオフだ」「サンキュー、有人!」ポンッラルドはFWをかわし、MFもかわす。「キラースライド!」ザザザと咲山が技を仕掛ける。「イリュージョンボール!」ポウッ…咲山をかわし、あっさりペナルティーエリアに入る。「来い、ラルド!」「うんっ、幸次郎!!」ダーンッ…!!ラルドが高くジャンプし、足が炎に包まれ、風と赤い炎が発生する。「ファイアストーム!」ゴオオッ!スタンとラルドは舞い降りる。「おおおっ!フルパワーシールド!!」ドォンッ!「あたしの技、負けるなァ!」ラルドが叫ぶと技の威力が高まり、源田のフルパワーシールドを破ってゴールした。「シュート完了♪」「…源田の技が破られた」「女の技の威力がこんなに高いものなのか…?」「あたしは特別なんだ。祖父母も両親も兄も弟もサッカーしてるから、威力は高いんだよ♪」「まあ、約束通りシュートしたんだからな、決まりだ」柚本は言った。「有難う御座います、先輩」にこ-っとラルドは笑いながらお礼を言う。そして3年生が引退し、鬼道がサッカー部主将に就任し、4月、新入生の部活動見学期間。ポーンラルドは毎日古いサッカーボールを蹴りながらグラウンドに来る。「有人、練習メニューを持ってきたぞ-」リフティングしながら、ラルドは練習メニューを持ってきた。「ああ、渡してくれ」「ほいっ」ラルドの長い金髪が揺れる。てこてこ…背の低い少年がラルドの視界範囲内に入る。「…か、可愛いっ!!」ギューッとラルドはその少年を抱きしめた。「…出たな、鬼道。ラルドの病気が」「そうだな、源田。俺は慣れているからな、対策もある」2人は呆れながらラルドを見る。「せ、先輩、やめてやって下さい!」紫の髪にヘッドホンをしている少年がラルドに言う。「先輩~…」「ラルド、其処までにしておけ」「あ、有人」「後でラルドが食べたがっていたアーモンドチョコレートケーキを買ってやる」「わぁい」大大甘党のラルドさんには願ったり叶ったり。笑顔満面で皆顔を赤くした。背の低い少年を降ろした。「ゴメンね、初対面でさ。此処まで来るとあたしの病気の様なもんなんだ。本当にすまないね、洞面秀一郎。それと其処の紫の髪の子は成神健也っしょ?」「「えっ」」何で知ってるの的な顔の2人。「ラルドは有名な財閥の令嬢だし、情報屋マネージャー兼選手もやっている。俺達の時もそうだったからな」「それじゃ、新入部員も2年もストレッチから始めるよ-」「は-い」(全)「ペア作ってー」マネージャーの指示に従い、ペアを作った。「新入部員も、ストレッチは厳しくやるさ。有人はあたしとやろうか」「ああ」「…修二、風呂上がりにちゃんと柔軟体操してる?」ググググ…ラルドは佐久間と咲山を見て聞く。「…忘れた」「練習メニュー2倍な」「ラルドは体が柔らかいな」鬼道が驚きながら言った。「昔、新体操とかバレエとかやってたからね。今は柔軟体操を風呂上がりに毎日やってるよ。後はヨガや爆転やってる」「成程」「あ、皆、デスゾーンとキラースライドの威力が落ちてるよ」「見ただけで分かるのか!?」色々とやって部活終了後、ラルドは正門前で誰かを待っていた。「暇だなあ」その頃、サッカー部部室。「ラルド先輩は俺と一緒に帰るんです!」成神が言った。「ラルドは俺とペンペンと一緒に帰るんだ」ペンギン王子と呼ばれる佐久間。ペンペン=ペンギンの名前。「俺だ!」ギャー「ああ」鬼道はラルドと一緒に帰るか争っている部員達を見やり、こっそり部室を出て正門へ向かった。「あ、有人!」「待たせたな、ラルド」「ううん、大丈夫。有人達が帝国に居て良かったよ」「そうか」ラルドの長い金髪が夕焼けの光を反射し、キラキラ光っていた。「夕焼け綺麗だね」「ああ」鬼道は笑ったラルドを見ながら言った。「ラルド」「なぁに?」2人は歩きながら話す。「いや、何でもない」「変な有人」ラルドが雷門へ転校し、鬼道も遅れて雷門に転校したある日の事。2人はまた帰り道で歩きながら話している。不意に鬼道は言った。「゛あの時゛から好きだ、ラルド」「……えっ、何て言ったのさ、有人?」「ラルド、好きだ。俺と付き合ってくれ」ラルドは顔を赤くした。「…有人、あたしも好き」「そうか…」2人は照れた。「ラルド、愛してる」「う、うん」かなり飛んで陽花戸中でのジェネシス戦後。「ラルドさん?」立向居がラルドを見た。ラルドは校舎裏に行くのを見かけた立向居は、鬼道に報告。ガンッ「…一体、あたしは何者!?あの能力や技は!エイリア学園と似たあの技!!失した記憶と関わりがあるのか?!」タタッ「ラルド、落ち着け!」「ゆ、有人!?何で…る-や皆の近くに居るんじゃ…」「立向居から聞いた。好きな女が困ってたり、悩んでいるなら聞きたい。俺達は付き合ってるだろ?!」「有人には解らない!」鬼道は左手でラルドの手首を握り、右手はラルドの後頭部に固定した。ちゅっ「んっ!?」「……」突然のキスに吃驚したラルドは口の端を開けてしまい、鬼道の舌の侵入を許してしまった。「んっ…ふっ」角度を何度も変えてキスを続ける鬼道。しかし、突然キスを止めた。「…頼むから、少しは頼ってくれ」「本当にダメなんだ…。有人は愛してるけど、巻き込みたくない」ラルドが置き手紙を残し、キャラバンを降りた時。「…、暖かい南の地?」「そうよ。彼女と豪炎寺君の情報が掴め次第、゛その地゛へ向かうわ」「姉さんはきっと何倍にも強くなる筈だぜ、有人さん」沖縄本島、大海原中グラウンド。「くっ…」「無様だな、お前達は!ラルドという人が居なければ、強くなれない!!」「皆を…俺の仲間を侮辱すんじゃねェよ…デザームッ!」レオは激昂した。「全く持ってその通り」グラウンドに少女の澄んだ声が響き渡る。1人の少年と共に現れた少女。2人はフードを取り外した。「豪炎寺!」「ラルド!!」「姉さん!?」バンッ試合は終わり、雷門中が勝った。「ラルド、何処で鍛えてきたんだ?あの…゛鏡花水月゛って技も」「何、ちょっと優秀で変態なコーチの下で修行をして来ただけだよ、有人」ピーンと来たレオ。「姉さん…゛あの人゛の処に行ってたのか」「そうだな。゛彼奴゛を見つけるにしても大分骨が折れた。…ん?」鬼道がラルドを優しく抱き締めた。「…無事で何よりだ、ラルド。だがな、一言言ってくれるともっと良かった」「ああ、すまないな」雷門メンバーと監督が同時に言った。「ラルド」「豪炎寺」「「お帰りなさい!!!」」全員が2人を迎えた。そして鬼道はラルドに抱きつきながらポツリと言う。「ラルド、お帰り」「!只今、有人」そして雷門メンバーは成長するのだ。