美濃囲いの桂
昨日は第1回大和証券杯ネット将棋・女流最強戦見てました。終盤中井さんの時間が切れて終了になりましたが、中井さんのほうが苦しい局面だったので仕方ないでしょう。ネット将棋だと普段の対局ではほとんどありえない時間切れや指し間違いがありますからね。しかしかといって指し間違い対策で「待った」ルールを適用するわけにもいかないので、この辺は今後は「パソコン操作も実力のうち」ということになるんでしょう。 さて昨日の将棋は先手甲斐さんの四間飛車に中井さんの4枚左美濃。振り飛車側が玉を3九において、角のラインを生かして4、2筋の歩を突いていって仕掛けるのが対△2三玉左美濃攻略には有力な作戦。元々藤井システムはこの左美濃攻略から始まったと思うんですが、どうだったでしょうか。 で、48手目△3二金の局面。観戦者という立場で見るとここでは先手持ち。形勢も先手が少しリードしている感じでしょうか。ただ自分が先手番を持って対局者として指している場合はこの局面を過小評価するでしょうね。というのも駒得とはいえ振り飛車側の守りの桂がいないのは不安材料。後手の守りの銀を剥がしたといっても元々4枚の囲いだったわけで、この局面でも後手の囲いは金銀3枚ありますからね。通常銀一枚は攻めに使うはずなので、考えようによっては後手の攻めの銀と交換になったとも言えますしね。例えば△3三銀が6二とか7三とかにいて守りの銀と守りの桂の交換になって後手玉の守りが金2枚、とかだったらさすがに「得したかな~」と考えますけどね。自分は守りの桂が跳ねだしていく展開好きじゃないので、こういう局面はそんなに良くは見ません。2筋はお互いの急所筋になっているので、振り飛車側にだけ有利な筋ってわけでもないですしね。もっともなんだかんだ言っても渋々こういう形に近い形で組むでしょうけどw 昨日は解説が郷田九段だったのでなかなか豪華な感じがしました。