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2007.03.09
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カテゴリ:将棋棋譜
香落ち△上手関根金次郎ー▲下手阪田三吉

 対局をしていると苦戦に陥ったり、指し手がよくわからない事があります。常に手が見えて常に優勢になるなら簡単ですが、実際にはそうはいきませんからね。
さてそういう時は第一感を大切にする、というのももちろん大事。しかしそれもわからないというケースもあるかもしれません。そういう場合役に立つのが「将棋の格言」でしょう。
高段者の将棋を見ればわかりますが、形勢が思わしくない、あるいは苦しいほうの指し手は(諦めていない事が条件だが)おおよそ格言に沿った手を指す事が多い。だからどう指していいかわからないときは格言を思い出して指すといいと思います。もちろん格言通りの手を指したからと言ってそれが「いい手」であるとは限らず、下手をすると「敗着」になってしまうかもしれません。が、それはそれでいいと思います。意味なく運任せで手を選ぶよりは格言を思い出して指した方が長い目で見ればまず間違いなく得になるでしょう。
格言は
格言1
格言2
この2つの場所で覚えるのがいいでしょう。重複しているのもありますが、大体70以上はあるでしょうか。いきなり全部覚えるのも厳しいですが、段々に覚えていけばいいでしょう。
 今日紹介する将棋は「遊び駒は活用せよ」を意識して見るといいでしょう。この格言はまず覚えておいて損のないものです。
阪田さんは将棋ファンなら多くの人が知っている明治から戦前頃に活躍した棋士で、特に関西、特に大阪では将棋を知らない人でも名前は知っている人は多いはず。舞台などのモデルにもなった人なので活躍していた頃は将棋界ナンバー1の人気棋士であったと思われる。
関根さんは13世名人ですが、関根さんが名人を世襲制から実力制にしようと提案して実際に行ったので、将棋の歴史を語る上では欠かせない存在だろう。
その2人の香落ち戦(関根上手)。この将棋、関根さんが勝つと次は関根さんが角を落として指し、阪田さんが勝てば次は平手で指す、という決まりだった。
 上手三間飛車に下手も三間飛車と相振り飛車。香落ちで相振り飛車を選択するというのは今では当たり前だが、当時は少なかったのではないかと推測する。お互い金無双ではなく美濃囲いにしているのが特徴的で、こうして見ると現在の将棋と比べても全く遜色ない気がする。
▲6六銀は自然に見えるがここではややまずかったようだ。△4五歩と角筋を通したのが当然ながら機敏で、これで下手の攻め駒の活用が難しくなった。△3四飛に▲6四銀や▲8六歩としたいところだが、相振り飛車でよくある△6五銀を食らってしまうのが辛い。
上手の飛車の横利きが素晴らしく、△6三銀引に▲6六歩は△7四歩と堂々と突かれて王手飛車の筋もある。よって▲2八玉から▲8六銀だが、こんなところに銀を引くのでは下手作戦負け。上手の伸び伸びした形に対して下手は重苦しい陣形だ。
 苦しい下手は▲5五歩と突く。左方面にだけ目が行きそうな所だが、「不利な時は戦線拡大」の通り、中央でも駒をぶつけて戦いを起こしたいのが下手の狙い。
一方いいと思っている上手は下手の誘いには乗らず、マイペースで駒の活用をする。
上手の△8四歩から△8五歩は強気な順。上手側としてはすぐに下手玉を攻める手もないので、下手の攻め駒を責めて良くしようという狙いだろう。長い目で見れば入玉も視野に入れた指し方とも言える。
△7三桂に▲9四銀は当然で、▲8四銀では△8三歩くらいで局面がスッキリしてしまう可能性が高くまずい。▲9四銀のように端の歩を食って銀を捨てるのはよくある筋で、うっかり△同香は▲9五歩から手にされてしまう危険がある。
しかし引くに引けない銀なので出るのは当然だが、取れる銀を上手は当たり前だが取ってくれない。この銀(=阪田)があの泣いている銀なのだ。
上手は手堅く受けに回るが、▲6六飛には△8四歩として▲8五銀を消しておくほうが明快だったようだ。
 しかし苦しい銀ではあるが、それほど酷いという事はなさそう。実際並べればわかるのだが、先手のこの銀は常に動きがある。動きがあるという事は働いているという事でもあるので
それほど差はないと思う。実際▲9五歩の局面は上手から△9四歩と銀を取りにくいし(端の逆襲があって恐い。が取る手もあったようだ)、上手は歩切れ。局面としてはまだまだというところだろう。
上手は△7五歩から△8四歩で下手の銀を9六に引かせる。この銀がこのまま遊べば上手が勝つ。▲9四歩から▲9五歩がとにかくこの銀を働かそうという手で、とにかく苦しい下手は遊び駒を作ってはいけない。
しかし上手はその間に桂得となってやはりリードしている。下手は端を詰めて銀を進出させたがまた銀を引く事になる。下手が酷いようだが、見方を変えれば上手が△8三桂と打ってくれたので、この桂の頭を狙っていくという目標ができた。角交換の後の▲8六歩が上手の桂頭を狙う一手で、しかも▲9七銀が再度前に出る可能性がある。とにかくこの銀がここで遊んでは下手絶望なので、とにかく活用させるところ。
 ▲4八角は自陣角の勝負手。▲2二角とかのほうが良さそうだが、この方面は今は関係ない場所。今急所なのは下手から見て5筋から左なので、角はそちらに利かすほうがいい。
▲9二香成と成り捨てて端の香も働いたと言える。下手桂香損となったが△9八成香は働きが薄いし、△8三桂は目標の駒になっているのでそれほど気にならない。むしろ下手の駒は全てが目一杯働いているので、ここでも差はそれほどないように思う。
▲9五歩で上手の飛車が狭くなり、また上手玉が7一にいるので入玉される可能性も低いので
下手の攻めが続くかどうかというところだろう。
 △6六香が敗着で、前の△4七歩を継承してここでは△5五馬の一手。次に△4五歩とする狙いで、それなら前の手が生きている事になる。
▲7七金が好手で△同桂成▲同銀で上手困った。馬が逃げると▲6六銀で打った香がタダ。
上手金得だが歩切れな上に7~9筋にキズを抱えているのが痛い。
△5六金は仕方ないが▲8八銀としてあの銀が馬(角)との交換になったのだから、まさに「勝ち将棋鬼の如し」というところだろう。▲6六角も思い切った手で、以下少し進んで▲6六角成まで来ると下手のやる事全てうまくいっている感じ。先ほど下手金損だったが、ここではもう香損にまで回復している。馬ができた事や手駒の多さから考えても香損は物の数ではないだろう。
 ▲7三歩から▲7七飛でついに守り一方だった飛車も働いた。序中盤のあの重苦しさはどこへやら、下手はする事なす事全てうまくいっていて恐いくらいだ。
上手の守りを崩す7筋の銀頭への歩の叩きが手筋。玉のすぐそばなので手抜きもできず、もうここでは完全に寄り筋になっている。
「終盤は駒の損得より速度」と言うが、駒を取りながら(駒得しながら)寄せる事ができるのならそれが最高。本譜も上手の金をポロっと取りながらの寄せで、万一の時には銀や成香を取って補充できるので上手は受けきれない。

 昨日の香落ちで少し書いたが、相振り飛車にすると1筋を攻められる心配がないのが下手の得。この将棋平手だったらどこかで1筋から嫌味を付けて後手(上手)が勝ったと思う。
香落ちだったのでそれがなく、自玉に嫌味のなかった下手が思い切って攻め続けた結果最後は逆転した。上手は下手玉に嫌味を付けられればまた違ったが、これは方針の問題もあるので仕方ないだろう。
銀は泣いていた。が、泣きながらもよく働いた。





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最終更新日  2007.03.09 21:55:20
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