|
テーマ:タイガース党(8274)
カテゴリ:阪神2011
虎17安打で10得点!新井が火を付け役
まるで打ち出の小づちだ。阪神が今季最多の17安打で大量10得点。今季苦手にしていた山本を四回までで引きずり降ろし、和田打撃コーチは「2回やられているからね」と満足げに振り返った。 火付け役は新井貴だ。1-0の三回。無死満塁のピンチをしのいだ裏の攻撃で左中間席に6号ソロ。「しっかり振り切れた」と言う5月24日以来の一発でチームを勢いづけると、四回にマートン、平野、鳥谷の3連続長短打で2点を奪った。その後も八回、途中出場の上本がプロ初本塁打となる2ランを放つなど、攻め手を緩めなかった。 新井貴はリーグ戦再開後、5試合でわずか1安打と不振で「今、底やな」とこぼしていた。しかし、この日は犠飛もあり、復調の兆しを見せ「きっかけにしていきたい」と話した。(共同) 上本 (八回にプロ初本塁打)「ボールに食らいついていった。自分の力じゃない。打撃投手やスコアラーのおかげ」 マートン (3安打)「きょうは投手も良く、自分だけでなく、みんなが良かった」 虎・鳥谷、ファンも唸るプレー!4安打に好守 目の肥えた野球ファンを唸らせるプレーの連続だった。隠れたヒーローは鳥谷だ。まずは一回の守備。横浜先頭・石川の中堅へ抜けそうな打球をダイビングキャッチして一塁で刺した。「飛んできた打球はすべてアウトにするつもりです」。サラリと言うところがカッコイイ。抜けていれば、岩田の好投があったかどうか。 4安打はすべて左腕投手から。六回。二塁ベース手前から一気加速の三塁打も見事なら、中飛でのタッチアップ生還も一流の判断だった。3番打者が、遊撃手が機能すれば圧勝できる-。野球のセオリーを証明する試合だった。 阪神・新井が久々の一発「振り切った」 阪神の新井貴が1-0の三回に、5月24日以来となる6号ソロを放った。甘い変化球を左中間席に運び「しっかり振り切ることができた」と喜んだ。 リーグ戦再開後は5試合でわずか1安打と苦しみ、前の試合後には「今、底やな」と話していた主砲。7月に入り、どうやら最悪の時期は脱したようだ。 虎・新井、3回にドカン!98打席ぶり弾! 雨を切り裂き、左中間スタンドに突き刺した“花火”が、猛打快勝を呼び込んだ。溜まっていたフラストレーションを晴らすような新井の6号ソロが、猛虎打線に火をつけた。 「しっかりと振り切ることができた。どんどん振っていこうと思っていた」 1-0で迎えた三回一死。横浜先発・山本の甘いフォークを完ぺきに仕留めた。5月24日の西武戦(甲子園)以来24試合98打席ぶりの一発で流れを引き寄せた。 四、五回に2点ずつを加えると、六回無死三塁で中堅へ犠飛を打ち上げ2打点目をマーク。八回無死一、二塁では遊ゴロ併殺打に倒れたが、年に数度しかない地方遠征で復調の兆しを見せた。 「年に1回しかないところだから、できるだけ子ども達にサインとかをしてあげたいよね」 6月28日に富山、29日は福井で試合し、この日は倉敷。普段、訪れない地方球場では特に、ファンとのふれ合いを大切にする。それは不振の中でもかわらない。福井ではバックネット裏の金網の隙間から手を伸ばすファンの求めに応じ、ペンを走らせた。 前日は真弓監督、和田コーチから熱心な指導を受けたが、まさに“一発回答”だ。 完全復調へ、データの“後押し”も受けていた。虎入り後の3試合で12打数5安打6打点をマークしていた倉敷マスカットスタジアム。試合前までリーグ戦再開後5戦1安打だったが、相性のいい球場での一撃は光明を感じさせた。 「これをいいキッカケにしたいね」。両手に残る感触が、新井の顔を上向かせる。本来の姿を甲子園で取り戻す。 虎・平野、中押し打「渡辺さんと僕で打った」 渡辺さんに捧げるタイムリーとなった。2-0で迎えた四回一死二塁。2番・平野が横浜・山本の外角128キロスライダーを、逆らわずに左中間へ。貴重な適時二塁打を放った。 「スコアラーさんのデータ通りです。スコアラーさんと僕とで打ったタイムリーです」 広報に託した平野のコメントに、この日、告別式だったチーフスコアラーへの“感謝の思い”がにじみ出ていた。 今季2戦2敗と、阪神が苦しんでいた山本。対策の先頭に立ってきたのがもちろん、渡辺氏だった。そのデータを生かした貴重な一打。 一回一死では、二塁へのボテボテの当たりで、一塁へヘッドスライディング。気迫で内野安打とした。この日の3得点を、天国の“お父さん”へ届けた。 虎・金本、420二塁打!今度は張本に並ぶ 29日の広島戦(福井)で通算419本目の二塁打を放ち、長嶋茂雄・巨人終身名誉監督を抜いたばかりの金本が、五回無死一塁から右翼線へ鋭いライナーで二塁打。通算420本目とし、今度は、張本勲氏に並む歴代5位タイに浮上した。 同4位の王ソフトバンク会長の422本も迫っており、まさに二塁打の“ON越え”も目前。この日は2安打と、状態は徐々に上がってきている。 虎・上本、プロ初弾!2ケタ得点演出2ラン! ビックリ箱”は意外な場所に仕掛けられていた。八回二死一塁。低めの126キロスライダーを振り抜いた上本の打球は、グングン伸びて左翼席まで到達。おそらく生涯忘れることのないプロ1号アーチだ。 「球に食らいついていきました。自分の力じゃないです。打撃投手の皆さんやスコアラーさんに感謝したいです」 1メートル73、63キロ。一見、プロ野球選手には思えないほど線が細い。タテジマ戦士の中では最もホームランに縁遠いように思えたプロ3年生の一撃で、阪神は2けた得点に。 本当なら、万々歳のメモリアルデーになるはずだった。が、背番号4の開口一番は…。 「それよりも、エラーのことで反省しかないです」 六回、関本の代走で途中出場。そのまま二塁の守備について、最初の打者・スレッジの正面に飛んできた来た打球を弾いた。「E」マークが灯る。今季初失策どころか、プロ初失策だった。足と守備を期待されている上本にとっては、専門分野でのミスは許されないのだ。 プロ初失策とプロ初本塁打を同時に記録してしまう不思議な経験をしてしまった男。笑って初アーチを振り返るためには、堅守に磨きをかけるしかない。 虎・関本ド根性や!捨て身押し出しV死球! 阪神は横浜に今季最多の17安打を浴びせて10得点の爆勝。猛打の発端は一回、二死満塁から関本賢太郎内野手(32)の“ド根性死球”による先制点。6月27日に亡くなった渡辺長助チーフスコアラー(享年54)の通夜から一夜明け。闘志むき出し真弓虎の7月反攻が始まりや!! この姿を見せたい人がいた。そして白星を届けた。虎党の心に残る1勝。それを導いたのは職人の関本だった。帰りのバスへと続く花道で陰のヒーローは痛々しい姿で歩いていた。 「(これまで)球の見え方が少し狂っていたからね。明日につながる内容だった」 左ひじ付近にはテーピングが巻かれている。3打数2安打を振り返る声は弾んでいた。だが、それよりも大事な働きを背番号3はしていた。 一回二死満塁だ。2ストライクからの4球目。内角高めに際どく迫る球が左ひじを直撃。逃げなかった。骨折覚悟とも見える死球だった。鈍い音とともに激痛に顔をゆがめた。 ここまで2戦2敗。苦手の横浜・山本相手。一回に迎えた大事なチャンス。ここで無得点なら痛い場面-。捨て身の姿で貴重な1点をもたらした。 流れを引き寄せた大きな先制点。和田打撃コーチが苦手から奪ったことを強調した。 「先制が大きかった? そうだね。これまで2回やられているし三度目の正直だね」 32歳の気持ちの出たプレーに応えるように攻撃陣に火がついた。今季最多の17安打。だが、それよりも気持ちの出たプレーの連続が、快勝を呼んだ。岡野手チーフコーチが指摘する。 「きょうはミスも出たりはしたけど、久々の快勝やね。気持ちがすごく出ていた。根性というかね。いい兆しがでたな」 関本はタテジマ一筋15年目。だからこそ勝負の厳しさが身に染みていた。そして…。天国の恩師への感謝もあった。6月27日に入団当時、虎風荘寮長でもあった渡辺チーフスコアラーが急逝。前日30日には通夜に参列。この日の告別式は他のナイン同様、参列できなかったが、白星を送ることはできた。「とてもうれしそうに僕のヒットを喜んでくれました。そんな渡辺さんがもういないと思うとすごく寂しい」などと公式ブログに哀悼の意をつづった。 関本だけではない。平野、鳥谷…。いやナイン全員がみせた気迫。6月の札幌遠征後には甲子園での練習を巡り、闘志が足りないと、一時は指摘された真弓虎だったが、7月最初の試合で“ド根性野球”でものにした。 「やっぱりみんな少しずつ調子を上げてきているんでね」 大きな1勝は2リーグ分立後通算4000勝のメモリアル星。真弓監督は手応えを強調する。必死のパッチで体を張って、気迫を前面に押し出して…。泥臭さを絵に描いたような男・関本が虎を逆転優勝へ導く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 3, 2011 11:06:10 PM
コメント(0) | コメントを書く
[阪神2011] カテゴリの最新記事
|