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梅林庵

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2018年11月16日
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平成30年11月16日(金)
 午前4時半起床。未明の外気温5℃。冷えました。曇りのち雨。夜は本降りになりました。写真はトラです。薪ストーブが燃え始めると、ここが指定席です。



 次の写真は大根。親方がブロッコリーや自然薯と一緒に持ってきてくれました。曰く、彼の畑の今年一番大きいもの、だそうです。そういえば最近、大根足という言葉を聞かなくなったな。日本人女性のそれが細くなったんだろうな。



 仕事は終日デスクワーク。午後、ボードへ報告案件を一つ。写真は昼に食べた弁当です。今日は梅干しの代わりにタラコが載っていました。



 昼休みは雑誌に目を通す時間です。弊社へ送付のある紙ベースのものにもですが、dマガジンをipadで。次の写真は毎日フォーラムという業界誌です。面白くありませんが、牧太郎の「青い空白い雲」と中島章隆「スポーツを読む」は好きなコラムです。



 dマガジンの方にいい写真がありました。文春11月22日号の写真特集。「飲兵衛に愛されて 100年居酒屋物語」というのがありました。ペラペラ捲っていたら、やっ!「大甚」だ。愛知名古屋で創業明治40年とあります。以前に2回、nkucchanに案内をしてもらいました。懐かしい。賀茂鶴の樽酒をぬる燗で、でした。まだ明るい内から左党でごった返していました。また行きたいな。



 帰宅したら、そのnkucchanから大判の写真葉書が届いていました。写っている画像を調べたら、フランスの前衛写真雑誌に掲載のものらしい。逆巻く波頭とデッキの白熊。アヴァンギャルドです。有り難うございました。



 前後します。帰宅途中、何時ものスーパーへ寄りました。しばらく鰺刺から遠ざかっていました。迷わず購入。キンキンバチバチ、相変わらずS鮮魚はその名の通り鮮度抜群です。



 チャチャッ。包丁は盛高刃物の青紙スーパー、金剛兵衛です。刃を見せただけで刺身の出来上がり。



 トラにも裾分しました。それがいけなかったのか、それともネコカリを食べ過ぎたのか、後になって、戻してしまいました。ぐったりして可哀想。
 妻のこさえてくれた野菜の煮物と親方に貰ったブロッコリーや新玉を当てに日向木挽ブルーで流しました。バタンキュー。



今日の類語
「前衛」
 ニューウェーブ、アヴァンギャルド
 これを前衛と訳した人、素晴らしい。

今日の一首
大根の青首を見て知る秋や波越の窯の鮮人悲し

今日のラン
なし

今日の酒
芋焼酎1合 燗酒2合

今日の写真は、薪ストーブの灰掃除用金バケツです。所謂ブリキです。灰には熾火が混じっています。プラスチックのそれを使うと忽ち穴が空きます。これまで使っていたものが古くなりました。一回り大きいものを新調。



以下は旅行の続きです。
平成30年11月9日(金)
 午前5時起床。ゲストハウスの中で私が一番早起きでした。昨日もそうでした。
 今日は雨模様。折りたたみ傘を準備しておいてよかったです。昨日は宿にバックパックを預かってもらいましたが、今日はチェックアウト。5㎏程の荷を背負いました。雨に備えてカバーを被せました。やよい軒で朝定食。地下鉄京都市役所前駅でバス・地下鉄一日乗車券を買いました。地下鉄烏丸線を乗り継いで九条駅に。市バスに乗り換えました。



 ここで京都の市バスについて。観光地です。路線は縦横に。便数も多い。それだけではありません。バス停そのものが便利なんです。バスが近づくと、時刻表を備えた掲示板にその旨の表示が表示されます 。アナログです。空港に反転フラップ式のパタパタがありますが、それをイメージすると判りやすいです。写真がそれです。



 東福寺に向かいました。といっても目的はその先にある光明院です。東福寺塔頭の一つです。そこの庭を見るためでした。小さな山門を入り、靴を脱ぎました。上がり框の向こう、左に書院、右に本堂。



 いずれも小ぶりの落ち着いた空間でした。その建物を囲むように、渡り廊下も含め腰を下ろすことのできる濡縁が続きます。リュックを下ろし、座りました。写真は眼前に広がる庭です。



と、その時でした。俄雨がバラバラ、音を立てて落ち始めました。庭に浮かぶ石がみるみる濡れていきました。しばらく乾いた天気が続いていたのでしょう、表面の苔がカサカサになっていました。一息ついたような感じでした。杉苔も息を吹き返したよう。驟雨は30分も続いたでしょうか。樋を伝う雨水が途中で詰まったのか、住職と寺男が竿で揺すっているのが微笑ましかったです。ここは山つきです。落葉の屋根に散るのは仕方なしです。小降りになって、向かいの斜面に聳える檜に鵯が。切り裂くような声。空気が引き締まった。流石京都五山の名刹が塔頭。こうでなくてはいけません。石庭を前にして何を判ろうとしているのか判りませんが、何かわかったような気持ちになるから不思議です。小一時間座って、心が真っ白になりました。
杉苔が枯山水に流されて大き小さき我心の乱る
山水を知ってか知らずか鵯の鋭き声に我の我あり
銅板で葺きたる屋根の雨音や光明院の海に響けり
 帰り道、東福寺の境内を 歩きました。流石の三門です。大きい。圧倒されました。しかしましての興味は規模や様式ではなく使われている材料。どうしても木に目がいきます。材は何の木かな。


 
 仏殿の大扉、指物大工の腕前が素晴らしい。



 紅葉名所の東福寺ですが、通天橋は込み合っていてスルー。庭や天井絵のほうも人が多く割愛。光明院のそれだけで充分です。食べ物も美術品も音楽も、食傷気味はいけません。印象が薄くなります。
 さてと、やまぬ雨に天龍寺を諦めました。路線変更。屋内中心のコースに。まずは漢字博物館を。八坂神社を目指しました。



 博物館はその門前にあるのです。途中、花見小路があり、着物姿が目につきました。


 さて、そこの1階は漢字の歴史を解説。辞典の類も一揃えありました。



 2 階には企画展。幕末から明治にかけ、外国語の翻訳がどうなされたのか、その特集していました。時代は文明開化、外国の文化が洪水のごとくでした。翻訳に漢字が活用されたとのこと。例えば哲学、権利などです。Philosophyをそう訳すとは。人口に膾炙した今、この言葉にそれのイメージは直截ですが、当時は大層悩んだことと思います。よく思いついた。それをしてまさに名訳。ということで漢字賛歌の企画展でした。写真は当時の華英辞典です。



 中はこうです。



ここで仕入れた蘊蓄を一つ。草書の話です。漢字の書体は大まかに楷書、行書、草書の三字体があります。楷書は言わずもがな。行書も読むことの出来ないような崩しはありません。それが草書になると字画を大きく省略されます。しかもその省略も漢字ごとに決まった形があるそうです。知らないと読むこと能わずです。さて、その草書の草ですが、その意味は草卒。怱卒とも書きます。軽はずみ、いい加減、ぞんざいのことです。つまり草書はいい加減に崩して書いた文字なのです。それをして草書の便りは、文字通りいい加減な手紙なのです。
 この博物館、今年の漢字を展示しています。年末、清水寺の管長が書くあれです。和尚の書いた字には惹かれません。



 腹が空きました。ここの出口にちょうどファミマがありました。インド人と思しき、タイプのいい女性たちがここで買ったものを人ごみの中でパクパク。四条通りですが、真似ない手はありません。私もそうしました。



 ん?向かいに目を引くポスターのような写真がありました。遠目に「ドアノーの愛した街パリ」と見て取れました。何必館・京都現代美術館でした。



 ここ、知りませんでした。折角です、覗いてみよう。見終えて、これも一つの世界だな、そう感じ ました。展覧会の概要によるとドアノーは20世紀を代表する写真家、ライフにそれを提供していたとのこと。「写真とは創るものではなく、探すものだ」そうです。パリの市井を切り取った数々や芸術家のスナップがいい感じでした。偶然でしたが、いいものを見ました。ちなみにここ何必館には北大路魯山人や村上華岳のものもありました。後者は渡辺崋山と名前が似ているため、比較されます。先日も日経だったかにそのことが書かれてありました。近年、再注目とありました。この点も訪ねたかいではありました。
 美術館巡り、最後は京都国立近代美術館です。藤田嗣治展。



 説明の必要なし。没後50年を記念の回顧展です。時代とともに画風の変わるのがわかりました。風景画はユトリロのそれに似ていました。晩年の作品には、宗教をモチーフにしたものが多かったです。こちらは興ざめでした。一方、戦争画「アッツ島玉砕」は圧巻。ただ、藤田の戦争への共感はどうもいただけない。作家に「歴史そのままと歴史離れ」があるよう、画家にも本人の意図を離れ、作品が独立して存在意義を放ちます。従軍作家があったように。そう思い、人は人、画は画、そう独りごちました。さてもの「乳白色」です。彼の代名詞ですが、私には銀に見えました。真珠色。もう一つ、特徴的なことは猫です。多くの絵に猫が描かれています。極めつけが「闘争」という題名のそれ。猫尽くしです。これを見ると中世の絵巻、飢饉の猫にどこか似ています。



 もう一つ、高麗美術館を除きたかったんですが時刻が下がりました。北山まではもう無理。割愛しました。ここで 京の取材旅行はお終い。明日、大阪に1か所残すのみです。さあ難波に向かおう。でもちょっとひっかけたいな。あとは電車に乗るだけだし。それに折角だから錦市場の有次を冷かそう。いいものがあれば1本求めてもいい。覗きました。ここは外国の方が中心。包丁にまして鍋や卸し金など銅や錫の料理道具に見入るご婦人が多かったです。気に入ったものがありませんでした。



 次の写真は左用の包丁。私もサウスポーです。



 そこを離れ、立ち飲みの店を見つけました。



 酒盗と冷酒を1合。歩き疲れた体に沁みました。



 京都駅へ向かいました。コンビニで缶ビールと乾きものを買いました。大阪までの車中でひっかけようという算段でした。ところが作戦ミス。座るどころか満員。つり革につかまってまでは無理です。プルトップを引いたのは難波に近づき、腰を下ろしてからでした。ぬるくなっていました。
 今夜は学生時代の友人Tとの一献を予定していました。宿は彼に紹介されたカプセル。難波の真ん中にありました。そこに荷を解きました。指定の時間前に迎えが来ました。早速盛り場へ繰り出しました。



 おっ、シバチョウだ。ここは有名な角打です。店の前でおっさんたちが引っかけています。いい感じだな。ちょっと寄っていこうよ。



 久しぶり、元気だった?うん、息災か。よかったね。Tは学生時代落研とフェンシング部を掛け持ちでした。勉強の方はサッパリ、卒論を出さず、どさくさに紛れて卒業したともっぱらの噂です。本人はちゃんと出したと言い張りますが、本当のところは誰も知りません。



 私です。嗚呼ビールが美味い。Tに、今回の旅行が経緯について大分弁で捲し立てました。宮崎空港までの所要時間を訊かれ、ツーシーター四駆ミッションで2時間半。そう言うと彼曰く
「えっ、スポーツカーに乗ってんの?何時買うたの?車種は?」
メーカーはダイハツだよ。軽トラさ、軽トラ。と、その時でした。隣で一人酒、冷酒を引っかけていた40歳位、背の高い笑顔の素敵な男性が吹き出しました。私の方言に聞き耳を立てていたのでしょう。加えてスポーツカーの話でしたから。それを機に互いの身分を名乗りました。三重・津から大阪に営業でやってきたリーマン。今日は仕事がうまくいかず、明日の報告をどうしようか迷っているとのこと。今夜は、帰る電車の時刻、午後9時半までここでしこたま飲むと話してくれました。酒好きはどこにもいるものです。



 一度難波駅に戻りました。今夜はYが同席でした。Tが私のために誘ってくれたのでした。そこで彼と待ち合わせ。Yも同じ釜の飯を食った中です。会うのは卒業以来ですが、気心は通じています。改札口でおお懐かしい。思わずハグをしたくなりました。積もる話はT行きつけの店で。ということでここへ突っ込みました。



 乾杯。久闊を叙しました。Yは腹が出てたものの、顔つき、声は40年前と変わりません。笑顔が素敵です。一浪だったため、私よりも一つ年上。昨年に定年となった由。



 大阪は当てが独特です。食べたことのない品がテーブルに並びました。



 今何をしているんだ。Yに訊きました。
「虞美人草を読んでいる」
と言い、本を出してくれました。いや、そう言うのじゃなくて。仕事だよ仕事。Tのあきれ顔がYの天然を示しています。そのTも、本は読んだことがないという猛者です。
「ああ、仕事か。何もしていないよ。プー太郎だよプー太郎」



「ところでT(私のこと)よ、母校がラグビー大学選手権の本チャンに駒を進めているの、知っているか。今度、北九州のミクニワールドというところで試合があるんだ。チケットを取ったぞ。かみさんと行くんだ。お前も応援に来い」
そう言って大事そうに財布から2枚のチケットを出し、見せてくれました。私も観戦しようかな。揺れました。



 杯盤狼藉、楽しい時間は忽ち過ぎます。Tは阿倍野に住んでいますが、Yは枚方です。遅くまでの痛飲は避けました。さようなら、元気でね。二人とも人混みの中に消えていきました。なんだか物足りないな。もう一軒寄っていくか。ホテル近くの大箱に突っ込みました。



 久闊の余韻、旅の余韻に浸りました。明日午前に最後の訪問場所を潰し、午後の飛行機で宮崎向けとなります。ああ、ビールが美味いような苦いような。



 締めに食べたラーメンです。大阪の夜、名残は尽きません。










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Last updated  2018年11月17日 19時19分53秒
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nkucchan@ Re:唐牛と同窓会(06/15) New! 魚喜家さん、中々の日本酒の品ぞろえです…
シミ君@ Re:唐牛と同窓会(06/15) New! おはようございます。 唐牛さん、この苗…
シミ君@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) おはようございます。 日本におけるジェ…
亮おじさん@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) おじさんも検査に行ったら、何やらいろい…
nkucchan@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) 親方の魚の食べ方も猫跨ぎですね~、お見…
一人親方杣夫@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) こんにちは。 市販薬、杣夫もむしゃくし…

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