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梅林庵

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2019年03月11日
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平成31年3月11日(月)
 午前4時、床を離れました。妻はまだ夢の中。未明の外気温11℃。晴れ。夜の白んで、昨日の雨が嘘のよう。気持ちのよい青空が広がりました。
 午前は株主の出席する小会議。ピリピリの時間でした。予定の時刻に終わらず明明後日、別の小会議後に再会とのこと。写真は昼に食べたカロメイと野菜ジュースです。出勤前、ちょこちょこ筋トレをします。その影響で腹が空き、これだけでは物足りない。でも、それがいいんです。少しのストイックが健康に良い。



 合間を縫って明日予定の会議の打ち合わせ。或るプランを作る集まりの座長をしています。多くの意見を出して貰い、落とし処を判断し、収めるのが役目。と、こう書くと格好いいのですが、実際は事務局をする課長、係長の手腕に依るところ大。私はお飾りです。
 午後2時46分の少し前、黙祷の呼びかけが社内放送されました。そうか、今日で丸8年か。その年は拙宅にとっても大きな1年でした。息子が大学を卒業、電力会社に就職を決めた矢先でした。詳しいことは書くこと能わずですが、原子力関係でした。会社が左前となり、配置換え、出向を繰り返しました。東海村の彼のアパートを訪ねた時は、息子の環境に涙が出ました。その後、トラバーユを一度ならず。今は別の電力会社で安定した生活を送っています。そんなことを思いながら、サイレンの音に首を垂れました。東北は、未だ多くの方が日常を取り戻せていません。傷は消えず、安息もいつの日か、です。そのことをしてこちらは南海トラフ、豊後水道・日向灘に面する私のまち佐伯も大津波の来襲が予測されています。その時は「てんでんこ」、そう妻と話しています。
 夕刻、会社にTELがありました。父からでした。勤務中は特別のことがない限りTELをしないで、と伝えてあります。内容は、明日、お客さんがあるから和菓子を買ってこい、とのことでした。勘弁してよ、でした。しかし、実際の処、寄り道の面倒よりも、父の小さな頼みによって帰宅時刻が遅れ、日の暮れてランやロードレーサーの練習ができなくなることを厭う気持ちがあってのこと。我が儘でした。思い直しました。運転免許証を返上して以来、父の行動範囲は極端に狭くなりました。いや、点と言った方がいい田舎生活です。交通手段は家族の車以外、タクシーに頼るしかありません。路線バスは便数が少ないし、バス停まで1kmはあります。加え、些事であっても兄嫁や妻に頼むのは心持ち敷居が高い。実の息子に、の方が使いやすいのでしょう。ニコニコ笑顔で老父母の手足となって、が息子の役目です。小用を頼まれて舌打ちしている場合ではありません。禁玉さんの母親孝行を見習わねば。
 和菓子店に寄り、買い物を済ませて帰宅。ブツを父に渡して自宅に。着替えて走りました。以下は変わり映えしませんが、道中の切り取りです。1枚目はこれ。名前を調べましたが、判らず終い。



 農道に咲くムスカリです。



 こちらは小中尾集落の入り口。スノーフレークです。鈴蘭水仙。



 水仙といえばこちら。馬力のよい喇叭です。



 タラノメは未だ芽吹きの兆候無し。



 おっ、お前たちか。元気にしていたか。白い方の目の色、ブルーが魅力的です。



 汗ばみました。すぐさま風呂。写真にはありませんが鳥のタタキが今日の当て。スーパーで購入のものでした。流した酒は福岡・久留米、山口酒造場の「庭のうぐいす」純吟。少し刺していい感じでした。



 書くことが無いので読んだ本から印象に残るものを思い出して。井上ひさし「自家製文章読本」新潮文庫(再読)。以前、ブックオフで求めた中の一冊です。その中の最後に「読むことと書くこと」の段に面白い内容がありました。概略を紹介します。
 張何某が18世紀後半に表した書物に「正文典」というのがあるそうです。それによると、文章は病に罹るらしい。その病名が症状とともに書いてありました。以下に引用します。
病名 症状
軽 重みなし、貫禄不足
俗 趣味がよくない
疎 荒っぽく、語の使用法がピント外れ
枯 魅力がない
尖 枝葉にこだわり、まとまりがない
晦 文意不明
瑣(さ) こまかくて、こせついている
猥 くどい
浮 うわすべり
泛 漠然としていて今様ではない
略 万事に雑で、意味不明
粗 はずみがない
胖(ばん) 内容がふたしか
砕 話があちこち、意味が通らない
冗 むだ多し
陋(ろう) てらっていて、いやしい
浅 含意にとぼしく、深味なし
渋 勢いがない
穢(お) 流露感がない
俚 下品
排 盛り沢山すぎて、ことばに輝きなし
緩 締まりがない
巍 万事に大袈裟
寛 だらだら、でれでれ
訏 強すぎる表現
短 文章の中心思想に深みがない
散 散漫
嫩(どん) 生煮え、不消化
 以上です。原典には続けて対応療法が書いてあるそうです。文章を直す職業として「文医者」というのもあったと。今で言う塾の国語教師か。科挙の中国です。さもあらん。
 さて、それを引用の井上ひさしは
「筆者(井上)の経験から云うと、他人の指摘や治療法はあまり役に立たないようだ。それよりも事故の精神の領国を富ましめるのが根本的対症療法である。言語共同体が生み出してきた言語作品をどこまで深く読み、書き手の精神の劇を、自分のものとして体験して心の内側をよく耕す。ここにすべてがかかっていると自省している」
と書いています。
 なるほど。精神の領国を富ましむる云々は別にして、先述の病名と具体的症状の面白いこと面白いこと。全部私の症状ではあります。
 余談です。文章読本は谷崎潤一郎、丸谷才一のものを読んだことがあります。川端康成や三島由紀夫、菊池寛、伊藤整のそれぞれが執筆のものも。調べたらまだまだありそうです。ただ、個人的には作家の書いた読本は難しく、あまり参考にはならないと思います。川端康成は小説自体を読むほうが勉強になる。参考にするなら、新聞記者の文章を旨とするのがよいと思います。センテンスが短く、単刀直入です。作家の名文に比べ、文学的味わいは劣るところのあるものの、総じて明快。スマートです。記者の随筆等、見つけたら読むよう、心がけています。写真は井上の本です。



今日の類語
「ストイック」
 節制、節度、倹しい、質素、慎ましい、慎み深い、謙虚、恭しい、遠慮深い、低姿勢、腰が低い、控えめ、奇特、殊勝、神妙、しおらしい、健気、涙ぐましい
 「倹しい」は「つましい」と読みます。列記したものはそれぞれストイックとは違う意味を持つようです。一番近いのは節制と涙ぐましい(努力)でしょうか。

今日の一句
暴風がミモザを打ちぬ島の道
背戸間に驟雨を集め流れゆく
ミモザ垂る驟雨のせいも恨み無し
満開のミモザの色や風を染む
庭ミモザ家主の心透けて見え
鄙に咲くミモザを手折る乙女あり

今日のラン
5km

今日の酒
冷酒2合 白波お湯割り2杯

今日の写真は父の庭に咲く白木蓮の全景です。花弁が早くも腐り始めました。



もう一枚はまさに薹の立った蕗の薹。拙宅裏庭です。








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Last updated  2019年03月12日 06時26分14秒
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三時の方向より@ Re:プロレスラーとツーショット(10/17) 鉄の爪はフリッツフォンエリックですね。…
シミ君@ Re:プロレスラーとツーショット(10/17) おはようございます。 親方さんの体格は…
スローライフmama@ Re:プロレスラーとツーショット(10/17) こんばんは🌛 え?親方さんの方が らしい…
禁玉減酒@ Re:プロレスラーとツーショット(10/17) おはようございます。 ツーショット、お…
シミ君@ Re:終日野良仕事(10/14) おはようございます。 トコブシと鮑の違…
nkucchan@ Re:終日野良仕事(10/14) 軽油って腐るんですか!!?? 知りません…
禁玉減酒@ Re:終日野良仕事(10/14) おはようございます。 朝から夕方まで、…

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