カテゴリ:本
Saturday, December 14, 2019 午前4時半起床。晴れ。 週末、楽しみのひとつに新聞書評欄があります。今日の朝日が保阪正康氏の評を掲載していました。荒川洋治「霧中の読書」です。保阪氏は、荒川氏のことを「少年期から小説、詩歌に親しんだ著者」と評し、「多くの作家の作品を通して著者が学び、人生の指針としたことの骨格を丁寧に書き込んでいる」と書いています。最後にこの本を「模範的な短文で説く読書家の人生訓」と推薦しています。 荒川洋治氏は現代詩作家です。彼のこと、好きなんです。その名を知ったのはラジオ番組でした。リーマン時代、通勤時にTBS「話題のアンテナ日本全国8時です」を聴くのが楽しみでした。ゲストは曜日替わり、火曜日が荒川氏でした。言葉や本を話題、興味深い話を提供してくれました。うろ覚えですが、井伏鱒二は大作家だとか、立派な本は最後のページにその本の紙を漉いた製紙メーカー名が掲載されているとか、日本近代文学館の中に「すみれ」という喫茶店があって其処の珈琲が云々(今はBUNDANという店名に変わっています)というような話でした。番組を聴いて、紹介の本を読んだり、案内の土地をも訪ねもしました。出張の折り、空いた時間に駒場公園の日本近代文学館を訪ね、鴎外や藤村の自筆原稿を見、漱石の文字が下手くそだったことを覚えています。 戻ります。荒川氏の詩集は手に取ったことはありません。現代詩、よく解らないのです。彼の随筆はとてもいい感じです。保阪氏の褒める「模範的な短文」なのです。この本、読まない手はないです。そういえば荒川氏自身も、ラジオで川端康成の例を引き、文章は短いほどよい旨の話をしていました。簡素で無駄のない文体、憧れです。 昼過ぎに携帯電話が鳴りました。7段からでした。予定されていた忘年会が都合で中止になった由。人間というものは一度飲みモードになると、もういけません。火がついたら消すことのできない性です。でも一人酒だと寂しいのか、私のことをを思い出し、誘ってくれたのでした。有り難い。即座にスイッチが入りました。二つ返事。午後5時過ぎを約束でした。 覗くと、おっ、やってるやってる。既にジョッキ2杯目でした。やっ、マロもいるぞ。今日は愉快な酒になりそうだ。余談です。マロは誘いのあって、その時刻を待ちきれず、家でひっかけてたそうです。彼も酒をいきなり飲んだら身体に悪いと思っているんでしょう。飲み会の前に必ず嗽をする口です。 ビールの中瓶を貰いました。手酌のコップに口をつけそうになって、乾杯が未だだった。慌ててグラスを合わせました。私もマニアワン口です。当ては彼らの皿から鰺フライと刺盛(赤足、スマ、鰺)を横取り。杯がすすみました。話題はもっぱら最近の会社事情。二人の活躍を知り、嬉しかったです。私の退職後も訊かれました。サンデー毎日だけれど、結構雑事のあることを話しました。次の写真は猪肉です。玉葱と炒めてあります。 このところ猿酒ばかりを飲んでいました。甘露を口にしていません。そのことを言うと7段 「俺も三楽の4リットルを毎日ですよ。あのボトル、非常用の水を溜めておくのに重宝なんです。もう20本以上、水の備蓄ができました」 うーむ、何が流石か判りませんが流石です。 猪には焼酎が合いますが、今日は日本酒で攻めてみよう。メニューの端からやって頂戴。順にカパカパやりました。 出汁巻き玉子を注文したら、野菜天が出て来ました。緑の丸い形はブロッコリーです。その隣は椎茸を丸ごと。どちらもいい感じでした。 飲んだ飲んだ。しかもピッチが速すぎました。途中からよく覚えていません。前後不覚になりました。 すっかり馳走になりました。誘ってくれて有り難う。こんなに楽しい酒を飲んだのは久しぶり。後は頼んだぞ。 今日の一句 一献は二つ返事で冬の夜 今日のラン なし 今日の酒 ビール中瓶1 冷酒5~6合(?)くらいかな 今日の写真は甘露中の甘露「北雪雫」です。午前に訪ねてきたオーディオの師匠に貰いました。7段からの誘いがなかったら、待ちきれずに抜栓していたと思います。師匠、ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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